“化粧品に対する想い”をもって脱サラ・起業。M＆Aで、事業の未来を託す

化粧品販売・動画編集・アプリ開発などの事業を手掛ける「合同会社ヒーリングシェア」が、化粧品の企画・販売業を事業譲渡されました。「化粧品に対する想いが捨てられなかった」と話す合同会社ヒーリングシェアの代表取締役である村中様が本事業を譲渡する決断に至った背景について、お話を伺いました。

コロナ禍の影響で、厳しい船出となった化粧品事業

Photo by Bee Naturalles

合同会社ヒーリングシェアの創業者である村中様は起業される前、会社員として4社ほどご経験。化粧品関連の会社などで勤務し、直近ではプライム上場起業の広報として業務に励まれていました。

仕事をする中で、どうしても化粧品に対する想いが捨てられなかったという村中様は、2018年に脱サラ・起業をご決断。合同会社ヒーリングシェアの立ち上げに至りました。 “事業をしたい”というより、“自分が気に入った商品を作りたい”といった思いが強くあったと話す村中様。

そんな思いをもって立ち上げた化粧品事業は、プロダクト開発に1年半以上の時間を要したそうで、その結果、商品販売のタイミングと新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の時期が重なり、非常に厳しい船出となりました。事業をやられるうえで苦労した点について、村中様は「コロナの影響で、お店が閉店してしまったり、納品停止を余儀なくされたりということもあって、なかなか事業計画通りに事が進まなかったことは、苦労した点のひとつです。また、上場企業にいた頃と比べると、当然ながら対応のされ方が違います。商品を作るだけでも、信頼性の問題からなかなか先に進めないこともあって、そこが一番苦しかったですかね」とのこと。

顧客や取引先を引き継いで独立される場合と違い、0ベースからの立ち上げは、さまざまな側面で信頼を構築していくことから始める必要があります。上場企業に勤められていたからこそ、比較したときに感じる信頼性の壁だったのかもしれません。

家庭環境の変化。ブランドの将来性を考え、譲渡を決断

Photo by Nati Melnychuk

スタートこそ厳しい状況だったものの、村中様のたゆまぬ努力により、卸業者である大手量販店から、海外展開のお話をいただけるまでになった本事業。しかし、これからという事業を、化粧品に対する想いを抱いたまま、村中様は譲り渡す決断をされます。

譲渡理由について、村中様は「M＆Aを検討するようになったきっかけは、妊娠したことで事業の選択と集中をする必要があったからです。コロナ禍という中で、子どものことを考えると精力的に営業活動ができないこともありまして。ブランドの将来性を考えると、M＆Aで別の企業様に委ねた方が良いのではないかと思い、譲渡する決断に至りました」とのこと。事業を引き継ぐため、ネットで検索をして見つけたバトンズのプラットフォームを利用しての譲渡先探しが始まりました。

M＆Aプラットフォームを検討する中で、今回バトンズのみで事業を掲載されたという村中様。窓口となるバトンズ担当者とコミュニケーションをとる中で、初めて行うM＆Aに対する不安が軽減し、サイト掲載までスムーズなやり取りができたことが、バトンズを利用した理由とおっしゃっていただきました。

譲渡先を選ぶ際に重視したのは“商品を好きになってもらえるかどうか”

Photo by Mariah Krafft

化粧品に対する強い想いがあって本事業を立ち上げた村中様にとって、“商品を好きになってもらえるかどうか”という点は、引き継ぎ先を決める重要なポイントでした。
「色々な方に興味をもっていただけましたが、中には税金対策のような意味合いでお声がけされる方や、市場調査のために情報開示を依頼される方など、さまざまでした。今回引き継ぎ先として選んだ池田様は、実際に商品を買ってくださって、価値を感じた上でお声がけいただいた方でした。商品の良さを感じていただけたことは、この方に引き継ぎたいと思った一番の理由ですかね。」

譲渡先の池田様とは、オンラインを利用したやり取りでご成約まで進まれたそうで、その時の印象についてお伺いすると「物腰が柔らかくて、芯の強さも感じる素敵な女性だなという印象でした。池田様は、会社員をされながら副業で会社も立ち上げられているとお伺いしました。女性らしさを感じる一方で、マルチに仕事に取り組まれているところから溢れるアクティブな面ももった方だなという印象です」とのこと。

最終的に、事業の将来性や想いを引き継いでいただける先として、池田様に譲渡を決められました。

ニューノーマルな時代に、変化に合わせて柔軟に対応していく

化粧品事業を無事引き継がれた村中様は、現在は動画編集・アプリ開発の方に注力されているそうで、そちらの事業も忙しくなってきているとのこと。妊娠をご経験し、働き方も変化していくだろうと思い、最後に今後の働き方についてお伺いしました。
「新型コロナウイルスの影響があり、沈静化の目処も立たない中で、これからますます働き方が多様化し、ニューノーマルの時代に突入していくと思います。通勤が当たり前だったところから、テレワークが定常化したり、市場区分も”プライム市場・スタンダード市場・グロース市場”になったりと、時代や環境は変化していますし、私自身も出産を機に生活が変わっていくと思います。時代の変化に合わせて、私自身の生活環境もどう変化していくのか、どう時代とマッチしていくのか、といったところは楽しみではありますね」とおっしゃっておられました。

古い体質が続くよりも、新しい時代に変化していくことが楽しみだと話す村中様は、チャレンジ精神にあふれた、柔軟な思考をもった経営者様でした。

村中様と合同会社ヒーリングシェアの今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております！