大阪市内でWEB制作・システム開発・メディア運営を主軸に事業を展開する「株式会社I-SEED」が、サブスクリプション型の販売促進ツールを提供する「株式会社PopSicle」を譲り受けされました。さまざまな経験を経て起業された株式会社I-SEEDの代表である杉元様に、M&Aに至った背景についてお話を伺いました。
譲渡企業 | |
---|---|
社名 | 株式会社PopSicle |
業種 | IT事業 |
拠点 | 東京都 |
譲渡理由 | イグジット、選択と集中 |
譲受企業 | |
---|---|
社名 | 株式会社I-SEED |
業種 | IT事業 |
拠点 | 大阪府 |
譲渡理由 | 新規事業への参入 |
サラリーマンから仲間と起業。苦しい想いを乗り越え、再度起業
杉元様が20代半ばの頃は、ちょうどITブームが到来していた時期。広く世の中を見ていきたいと、内定先を辞退した杉元様はアルバイト等を通じて様々な業界で仕事に励みました。
IT企業のコンサルティングとしても経験を積まれた杉元様は、当時の仲間と共にIT事業を設立。統括本部長として、会社の売り上げに貢献されました。その後、会社を退職された2016年に「株式会社I-SEED」を設立。現在順調に業績を伸ばしているI-SEEDですが、ここに至るまでに様々な苦労体験がありました。
「もともとサラリーマンをしていたところから、経営を何も分からない状態で仲間と起業しました。売上も好調で事業としては上手くいっていましたが、友人の社長と副社長が自分の知らないところで会社のお金が使っていたりなど、信頼していた仲間に裏切られるような形で退職を決断し、自分で一から新たにビジネスを始めました。」
時流に乗り、大手が参入できないニッチな領域でビジネス展開
さまざまな経験を経て、株式会社I-SEEDの設立に至った杉元様。事業をする上では、時代の流れを掴み、時流に乗ることを重要視しているそうで、「連絡手段がポケベルから携帯、スマホになり、メディアは紙媒体からテレビ、YouTubeに変化したりと、著しいビジネスの変化を日々感じています。
また、労働環境でいうと“働き方改革“があったり、日本の”平均所得が上がらない問題“があったりする中で、大手企業ですら次々と副業を解禁する時代にもなってきています。今後は主のビジネスと共に副業が当たり前になる時代にもなっていくだろうというところで、PopSicleさんを引き継ぎさせていただいたという経緯があります」とおっしゃっておられました。
また、新たな領域に参入する際には、大手が介在しづらいニッチな隙間産業でのビジネス展開を考えていると話す杉元様。「今回引き継がせていただいた事業は、Amazon上で販売を行う事業者に特化した保険、を扱っておられました。大きい市場ではないからこそ大手が参入しておらず、ライバル会社も少ないというところも考えながら事業選びをしています。あとは、弊社の強みであるWEB広告とのシナジー効果を見込めるかどうか、というところですかね」とお話いただきました。
副業時代を見据えたサブスクリプション型のビジネスを引き継ぎ
もともと、銀行経由でM&A仲介という業界を知ったと話す杉元様。バトンズは、M&A仲介会社のひとつである日本M&Aセンターの担当者を通じて紹介があったそうです。
既にM&Aのご経験があった杉元様に、バトンズを使ってみての印象をお伺いすると「バトンズさんは、事業規模・価格・内容など様々な案件が掲載されていて、非常に見やすかったので利用するようになりました。大阪の中央区にいながらも、日本全国の会社を探せるのは魅力に感じています。M&Aプラットフォームは他にもいくつか利用していますが、バトンズさんは案件数が多いことと、低コストで始められるため、一歩を踏み出しやすかったことが良かったです」とお話しいただきました。
バトンズでは、WEB広告・EC事業・不動産など、複数の選択軸をもって探されていた杉元様。株式会社PopSicleを引き継ぎした理由については「サブスクリプション型のシステムを扱っていきたいという考えがあったので、その部分は大きいです。また、これからくる副業時代を考えたとき、店舗数が22〜23万店舗あるAmazonは、誰でも取り組みやすいビジネスのひとつだと思います。そういったことを見越して、その領域を抑えておきたいという想いもありました」とのこと。
譲渡企業の社長様について、杉元様は「まだ20代半ばという若さにも関わらず、非常に落ち着きがあって頭の回転が速い、という印象でしたね。この事業の売却を通過点として既に次のステップを考えており、かなり先を見てビジネスをしているなと感じました。」とおっしゃっておられました。
M&Aで、自分たちにはないノウハウやアイデアを実現できる
今回ご成約した株式会社PopSicleは、40件以上の交渉依頼があった事業。杉元様は、交渉を進めるにあたって“スピード感”と“熱意をもって接すること”を心がけていたそうです。
「本案件の譲渡金額を見たときに、満額出しても回収できる賞賛があったので、スピード感をもって交渉を進めました。既に上場企業からもお問い合せがきている、というのは交渉段階で予め聞いていました。上場企業は資金力があるものの、交渉フローで時間を要するため、そこが強みになると思っていました。」
新たなビジネスを引き継いだ株式会社I-SEED。最後に、今後の事業展開についてお伺いしたところ「今の事業を前進させつつ、M&Aを積極的に活用していこうと思っています。今回の案件然り、自分たちだけでは到底思いつかないようなノウハウやアイデアを持った事業を引き継ぎできる、というのがM&Aの魅力のひとつとだと思っています。
実際にバトンズさんでYouTube事業やSNSのメディアなども検討しておりましたので、既存事業でしっかりと収益を上げながら、M&Aで自分たちが持っていないノウハウやアイデアを持った事業を引き継いでいければと思っています。」とお話いただきました。
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