東京と山形に拠点を置き、IT事業を行う株式会社クエスト・システム・デザインが、Web/スマートフォンアプリの企画・開発・運用・コンサルティングなど、幅広いIT事業を手掛けるナレッジビーンズ株式会社のグループへ参画されました。M&Aを決意された背景について株式会社クエスト・システム・デザインの代表取締役社長である阿部様にお話を伺いました。
譲渡企業 | |
---|---|
社名 |
株式会社クエスト・システム・デザイン |
業種 |
IT事業 |
拠点 |
山形県 |
譲渡理由 |
後継者不在 |
譲受企業 | |
---|---|
社名 |
ナレッジビーンズ株式会社 |
業種 |
IT事業 |
拠点 |
東京都 |
譲受理由 |
エリア基盤の強化など |
生まれ育った山形県に、IT技術者を根付かせたいという想い
2004年、東京でIT事業をスタートされた阿部様は、生まれが山形県ということもあり、地方でIT技術を活かした仕事が少ないことへの課題感をもっていたそうです。
「就職先を求めて首都圏に出てきた人が地元に戻ったとしても、IT技術を活かせる場所がまだまだ少ない現状があります。東京で技術を身につけた人たちが、Uターン、Iターンで戻ってこれるような、首都圏で培った技術を無駄にしない受け皿を作っていきたいという想いがありました」とのこと。
そうして、2016年に山形支社を立ち上げた阿部様が、今回のM&Aに仲介として入られた株式会社マイナビM&Aの波江田様と出会われたのは、2021年の4月ごろ。波江田様から初めてM&Aのお話があった際、阿部様は事業承継を将来的な選択肢のひとつとして、視野に入れておりましたが具体的には全く考えていなかったそうです。
「最初に波江田様からお話をいただいたときは、“全然M&Aをすることを考えてないけど大丈夫?”と伝えました。ただ、会社を良くしていくための中長期的な経営戦略の1つとしてM&Aについては興味を持っていたので話を伺うことにしました。」
偶然出会った同郷の副社長。M&Aの実現が急加速
阿部様がM&Aを検討するにあたって、重視していた点は大きく2つ。1つは、従業員のスキルアップを見込める企業かどうか。山形県は、首都圏と比べて案件数が少なく、案件規模も小さいものが多いという現状があります。就業場所が限られる中で、従業員のスキルアップをどのようにして図っていくのか、という部分は課題のひとつでした。
2つ目は、山形県のIT産業を活性化させること。阿部様は、山形県をニアショア開発の拠点にしたいというビジョンがあり、仮にM&Aをする場合には、その構想に共感を頂いたうえで、阿部様がプロジェクトに注力できるお相手を選びたい想いがありました。
そんな阿部様に、波江田様が最初に紹介した企業がナレッジビーンズ株式会社でした。会社の副社長様が山形県出身ということもあり、阿部様のビジョンに共感が得られるかもしれない、というところから紹介に至ったそうです。
実際にナレッジビーンズ株式会社の副社長にお会いしての印象について、阿部様にお伺いすると「副社長様の人柄もあるかと思いますが、同郷ということもあり親しみやすく、すぐに打ち解けました。」とのこと。また、ナレッジビーンズ株式会社の営業ネットワークと強固な経営基盤(資金面や人材リソース)があれば、大規模案件にも山形県からフルリモートで参画できる可能性が増え、課題としてあった従業員のスキルアップが見込めるという点に加えて、山形県をニアショア開発の拠点にできるという点も、ご成約に至った大きな要因となりました。
もともと事業承継について具体的には考えていなかったという阿部様に、波江田様が仲介者としてM&Aを進めるうえで意識していた点についてお伺いすると「心がけていたことは、事業を譲る、譲らないに限らず、阿部様が納得いくまで寄り添い続けようということです。
譲受企業様と一緒になることがベストであれば、その選択肢をしていただく、という形で、自分はあくまで阿部様のご意向が叶うためのサポートに徹することは意識していました。」とのこと。
そんな波江田様の献身的な取り組みもあり、無事ご成約に至った本案件。「こちらの言い分も聞いていただきながら、先方との調整もうまくやっていただいて。若いのに、しっかりとしていて頼りになる方だと思いました。機会があれば、ぜひプライベートでもお付き合いしたいくらいです。」とお話する阿部様から、波江田様との信頼関係を強く感じました。
当初より思い描いていたビジョンに向けて、第二のステップへ
M&A後も事業を続けられる阿部様に、最後に今後のビジョンについてお伺いしました。
「弊社としては、目標に掲げている山形県のニアショア化に向けて、全力を尽くしていきたいと思っています。その構想を進めることが、ナレッジビーンズ株式会社グループ全体の発展にも貢献できると思っているので、自分は自分のやりたいことを、迷いなく進めていきます。」
首都圏の技術者が安心して山形で働けるような仕組みを作りたい、という想いの実現に向けて新たなスタートを切った阿部様は、すでに次のステップに向けて前進しておられました。
阿部様とナレッジビーンズ株式会社の今後のさらなる発展を、バトンズ一同応援しております!
この案件を担当した株式会社マイナビM&Aの紹介ページ
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