ECサイトの事業承継。子育てママという共通点が生んだ、ベストパートナー

中古ブランド品を取り扱うECサイト「ブランドショップnico」を引き継ぎされたのは、IT企業に勤める女性の買い手様。今回、個人で事業を引き継がれた森脇様に、M&Aによってビジネスをスタートされるに至った経緯について、お話を伺いました。

「まずは自分を知ってもらうこと」互いの魅力に引き合ったM&A

Photo by Leone Venter

IT企業で営業サポート・企画をされている森脇様は、産休に入られたことをきっかけに今後のキャリアプランについて考えるようになったそうです。「もともと、産休の期間を今後の働き方について考える時間にしようと決めていました。いつかは家庭を中心にした働き方に変えていきたい、というのはぼんやりと考えていたこともあって、その足掛かりとして育休中に何か始めてみたいなと思うようになりました。」

そんな背景もあり、バトンズや他のプラットフォームを通じて案件を探し始めた森脇様。バトンズを知ったきっかけについてお伺いすると「バトンズは、最初は“後継者がいない担い手を探すプラットフォーム”という印象を持っていたので、私とは無縁かなと思っていました。きっかけは、夫が私より事業承継に興味があるというのもあって、”規模の小さいものもあるから、登録してみたら？“と教えてくれたことです。」とのこと。知見があったパートナーのサポートもあり、今回のM&Aが実現しました。

他にも複数のプラットフォームを利用して案件を探されていた森脇様ですが、バトンズで交渉をされたのは、今回成約に至ったEC事業のみ。最初にアプローチした売り手様と成約に至る形となりました。そんな森脇様は、交渉時に気を付けた点について「相手から情報を聞くことよりも、まずは自分を知ってもらうことを意識しました。自分が今どんな状況で、どんな事業に興味を持っているのか、また、自分はどんな人間なのか、などを相手に知ってもらうこと。普段営業サポートの仕事をしていることもあり、人間関係の重要さを日々感じていて、引き継ぐならお互いの性格が合う人だったらいいな、という想いもあって」とおっしゃっていました。また、山下様とお会いしての交渉については「事業内容を聞いて、良いと思いましたし、山下様の人柄も非常にすばらしかったので、全体を通して“これだ！”って思いました。」とのこと。

そんな森脇様の交渉は、事業に興味を持ってもらえていることや事業買収の前向きな姿勢が伝わった、と語る売り手の山下様。お互いの人柄に魅力を感じたことが、本成約の大きな決め手となりました。

「永続的なサポート」のもと、EC事業へのチャレンジがスタート

Photo by KOBU Agency

事業譲渡が完了後に森脇様は、北海道にお住いの山下様のところまでご家族で会いに行き、一緒に食事をされたとのこと。「これから事業の引き継ぎをやっていくので、安心感をもってほしいという想いと、直接会って御礼を言いたかったので。」それまでオンラインを通じて打ち解けていた山下様とは、お会いしても変わらず話が弾み、プライベート面でも良好な関係が築けているそうです。また、山下様からは永続的なサポートをお約束いただいているとのことで、分からないところがあればすぐに確認できる体制であるとのこと。お二人の事業を超えた関係性は、そんな山下様の心遣いあってこそ生まれたものだと感じました。

お勤めの会社で育児休暇中の森脇様は、4月に復帰予定。それまでにサイト運営を確立し、まずは副業として会社の仕事と並行して進めていくとのこと。「ゆくゆくは、会社を辞めて事業一本でやっていきたいと思っています。そのために、安定的な収益を作れるよう、試行錯誤してきたいと思います。」
現在は、業者間のオークションに参加するための許可申請を行っており、それまでは準備期間として引き継ぎ対応を行っている森脇様。最後に、今後の事業計画についてお伺いすると「まだ具体的には考えていないのですが、時間がとれるようになったら、もっと商品を増やしてサイトの規模を大きくしたいと思っています。また、販売手段がこれまでメルカリやフリマサイトを中心に行っていたので、インスタなどのSNSにも力を入れたり、販売用のサイトを新しく作ったりすることで、より広い層に使ってもらえるサイトになれると考えています。これまで山下様が作ってくださった仕組みを安定稼働させることにプラスして、自分のアイデアを盛り込んでいければと思っています。」

子育てに励む母親、という共通点を持ったお二人によって生まれたEC事業の事業承継。

森脇様の今後の発展を、バトンズ一同応援しております！