2021年7月、関西でマーケティング系の事業を営む会社を経営している山田様(仮称)は、九州で自社のオリジナルブライダル用品を中心に扱うEC販売事業を買収されました。今回の買収を検討されたきっかけと今後の展望について、お話を伺いました。
20代半ばで自ら事業を立ち上げて会社を成長させる
元々は「修行」という意味で会社勤めをされていた山田様。しかし20代半ばで自身で事業を立ち上げることを決めて起業に踏み切ります。手掛けるのはWebマーケティングとEC関連事業。メディアからも注目を集めるほどの企業へ成長させました。
そんな山田様がビジネスマンとして新たな経験を重ねるために選ばれた手段がM&A。20代半ばで事業を立ち上げて5~6年。事業を存分に成長させてきたところで、自身に次なる「負荷」をかけていきたいと考えたと語る山田様。将来的に2桁億円の事業を育ててバイアウトしていくことも視野に入れている山田様は、長年経営した会社を次の方へ譲るということがどういうことなのかと、自分が買い手の立場ではあるものの体験してみたかった気持ちもあったそうです。
出会ったのはお客様の喜ぶ顔がイメージできる想いの詰まった事業
早速、山田様はバトンズに登録して「場所に縛られない事業」という軸で検索を始めました。初めは、小規模のメーカーに近い会社や、ご自身の得意領域であるEC系、Web系の事業を幅広く検討されていたそうです。店舗を構える事業などとは違い、前オーナーに俗人的にお客様が紐づいておらず、引継ぎが円滑にできる事業であることも重視されていました。
その中で、オリジナル開発のブライダル用品を中心に扱う今回の事業に出会われました。買収に踏み切った理由は「お客様が喜ぶ顔がイメージできたから」。もちろん、M&A特有の事業における立ち上げの部分が終わっているので収益化までの時間が節約できるというメリットもありましたが、前オーナーが思い入れを持って育ててきた事業である、ということもM&Aを決める上でかなり大きな要因であったといいます。
まずは電話面談という形で前オーナーと情報交換。その時点で、前オーナーのお人側に触れて信用できる方だと感じられたそうです。そこからは遠隔地であったということもありWeb面談で交渉を進め、譲渡対象範囲や金額等のM&Aの基本的な条件を合意する基本合意のタイミングで山田様は九州まで直接伺われました。
初めて直接お会いした前オーナーの印象は、電話やWeb面談の時と変わらずとても誠実なイメージで、事業にもそれが表れていたといいます。基本合意後は、実際にご自身でデューデリジェンス(DD)を行い、原価を計算しながら決算書と照らし合わせて利益の確認を行ったり、簿外債務といわれる貸借対照表に計上されていない債務がないかどうかをしっかり確認されていったとのこと。そしてM&Aに関する最終的な合意である最終契約のタイミングで改めて九州に直接訪問し、引継ぎを行われたそうです。
ブライダル事業を引継ぎ紡いでいく今後のストーリーとは
山田様は受け継がれた事業について、本当に素晴らしいものであると惚れ込んでいらっしゃいます。元々、前オーナーが自分たちの結婚式の時に多くの友人から「感動した!」と言ってもらえたことがきっかけで事業化したオリジナルブライダル用品のEC販売事業。会社の従業員も一時はかなり増えて、新規事業も始めたものの、すぐにまた事業を縮小させて結局ご夫婦で運営することになった過去がありました。
「自分が引継ぐ中で、大事な思い入れの部分をきちんと重ねて事業を運営していかないと、また縮小してしまうのではないかという不安はあります。効率化しつつでもお客様の満足度をしっかり高めて利益体質の会社にしていくための仕組みづくりにまずは取り組みたいです。」と力強くおっしゃる山田様。
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