2019年5月、ものづくりが盛んな愛知県豊明市で製造業を経営するメイトク株式会社の代表取締役社長 田中様は、東京で類似事業を営む株式会社シー・エス・シーを買収されました。関東の商圏開拓の為の足掛かりとなる最適なお相手とマッチングでき、今後のビジネスの可能性が広がったとお話されます。
4年越しの関東進出の陰にアドバイザーのスピーディーな支援あり
メイトク株式会社は、パイプ・プレス等の溶接を行う金属事業と、ワイヤーハーネスを製造する電気事業部という二つの柱となる事業を中心に展開されています。
愛知県はものづくりが盛んな土地ではありますが、情報や経済の中心地である東京との距離的な課題があり、田中様は事業全体の機動力を底上げするには関東進出は避けて通れないと考えておられました。
「以前から、電気事業部の主要なお取引先から、関東に拠点を持ちより密接なデリバリーや関東商圏の情報交換をできませんかといった要望をいただいていました。私も関東で新規開拓に注力できる拠点が必要と考えていましたので、このタイミングでお相手企業を探すことになりました」。
田中様は2004年に初のM&Aを行われています。その時からお付き合いのある山田税理士事務所とのご縁でアドバイザーの鷹野さんと繋がり、4年ほど前から関東の案件を探していらっしゃったそうです。そして、2018年末に今回買収された株式会社シー・エス・シーとマッチング。鷹野さんの橋渡しによって、2019年6月に最終契約を締結しました。
「鷹野さんは非常にフットワークが軽く、スピーディーな対応を取ってくださり感謝しています」と田中様。交渉期間中はアドバイザーの鷹野さんが頻繁にメイトク株式会社を訪れ田中様と綿密なコミュニケーションを取られたお陰で、売り手オーナー野田様との交渉も非常にスムーズに進み、無事ご成約されることとなりました。
決め手は立地と少数精鋭の技術者集団がいたこと
田中様にとって株式会社シー・エス・シーの大きな魅力は、なんといっても拠点が東京都内にあり、しかも既存のお取引先との距離が近いという点でした。
「売り手さんの会社は、既存顧客の拠点まで車で30分ほどの距離と、非常に利便性が高い場所にありました。今後はリニア新幹線も開通される予定なので、アクセス面で非常に魅力が高かったです。更に、少数精鋭の技術者を抱えており、我々の電気事業部と類似事業であったことも決め手のひとつです」。
交渉中はお互いの会社を訪問し、売り手社長の野田様とオープンに面談を行われたそうです。
「始めて野田前社長とお会いした時、実直な方だなという印象を抱きました。第一条件として従業員の雇用と取引先をなんとか維持してもらいたいと意向を伺っていました。仕事に関してもプライベートに関しても、コツコツと積み上げられてきたのが感じられ、この方なら信頼できると買収を決断しました」。
成約後は従業員3名とパートスタッフ7名を引継がれましたが、その後、従業員を5名に、パートスタッフを10名に補強されました。野田様は顧問という立場で引き続き業務に当られています。現在は、テレビ会議システムを導入し、お互いに遠隔で業務に当たられているそうです。
引継ぎ期間中、田中様は2週間に一度は東京都町田にある工場を訪れ、中小企業にとって難関とされる品質マネジメントシステム(ISO)規格の承認準備に奔走されたそうです。昨年5月頃に無事、審査に合格されました。
目標は年商10億。コロナが落ち着いたらみんなで社員旅行へ
社内は活気が出て早速M&Aの効果を実感していらっしゃるとのこと。本来であれば、去年5月にメイトク株式会社から東京の拠点に社員を常駐させる予定でしたが、コロナ禍で叶わず。改めて今年の5月から社員を派遣し、本来の相乗効果を発揮できるように取り組まれるということです。
「ようやく今年からコミュニケーションを活発にし、お互いの仕事内容をより理解しながら進めていくことができるのかなと考えています」と田中様。
今年9月には社員旅行も計画されてあり、従業員の皆さんは一同に集まるのを非常に楽しみにされているそうです。
今後の展望について田中様は、行く行くは完全合併を考えていらっしゃいます。
「いまは兄弟会社ですが、現在の年商約8億を両社あわせて10億に持っていく為、将来的には完全合併を考えています。従業員の皆さんには、将来に向けて新しい取り組みを非常に楽しみにしていただいています。町田に拠点ができ、関東に商圏を拡大していく上で大きな強みになっています。これから更に関東のお取引先を増やしていきたいと思います」。
メイトク株式会社と株式会社シー・エス・シーの更なる発展を、バトンズ一同祈念しております!
担当アドバイザーについてはこちら (https://batonz.jp/experts/214)
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