TOPM&A記事・コラム事業承継・M&AトピックスこれでM&Aの鍵となる財務DD・法務DDを理解!注意点も解説

これでM&Aの鍵となる財務DD・法務DDを理解!注意点も解説

2020.12.08

経営者や会社で経理を担当している方は、財務DDや法務DDという用語を一度は耳にしたことがあるかもしれません。難しく聞こえる財務DDと法務DDですが、M&Aを攻略するためには大切な用語です。

そこで、この記事では財務DDや法務DDについて解説していきます。気をつけるべきポイントもわかりやすく紹介するので、この2つの言葉を聞いたことがない方も今後のM&Aに備えてぜひ参考にしてください。

そもそもデューデリジェンスとは

財務DD・法務DDのDDとは、デューデリジェンス(Due Diligence)の略称です。ここでは、そのデューデリジェンスについて詳しく解説します。

デューデリジェンスの意味と目的

デューデリジェンスは、英単語のDue(正当な)とDiligence(勤勉)の組み合わせで、「適切な調査」を意味します。これは、対象企業の価値を確認してリスクを把握することが主な目的です。

デューデリジェンスの種類

実は、このデューデリジェンスは財務DDや法務DDを含めて6種類あるといわれています。そのひとつであるITデューデリジェンスは、テクノロジーの進歩とともに重要性が増している分野で、ITについてのリスクや費用を調査するのが特徴です。

そのほか、税務に関するリスクを調査する税務デューデリジェンスや後ほど詳しく解説するビジネスデューデリジェンス、人事デューデリジェンスがあります。

M&Aとデューデリジェンスの関係

冒頭で述べたように、デューデリジェンスはM&Aで重要な役割をもちます。デューデリジェンスをおこなうことでより客観的に分析できるため、関係者にM&Aのメリットを提示したり、何が問題点かを明確化したりすることが可能です。

そして、このデューデリジェンスは、M&Aをどのように進めるかという判断材料になります。

 

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財務DDとは

財務DDとは、対象企業の経営成績や財政状態などを調査することです。ここでは、財務DDの目的や方法、注意点を見ていきましょう。

財務DDの目的

財務DDの主な目的は、企業の財務状態やキャッシュフローを分析することで、投資やM&Aの対象としてふさわしい企業かを判断することです。財務DDでは対象企業の財務諸表が主な判断材料ですが、決算をよく見せるために真実を記していないケースも想定されるので、帳簿のみならず簿外負債がないかということも確認します。

財務DDの方法

まずは、対象企業の考えを読み解くために株主総会や取締役会の議事録を確認します。また、会計処理の原則や表示の方法などが企業によって異なるため、会計方針の確認も大切です。

さらに、会計監査や税務調査などの外部調査をチェックします。外部調査を確認することで、対象企業の特にチェックすべきポイントがつかめるはずです。

その後、貸借対照表や損益計算書といった財務諸表の精査に進みます。貸借対照表を見ることで財務リスクを洗い出し、損益計算書を確認することで対象企業の収益力などを把握可能です。

財務DDの注意点

財務DDをおこなっているという情報を外部に知られると、M&Aの可能性を予測されて企業の株式売買が激しくなるおそれがあります。情報の取り扱いが適切でない場合、インサイダー取引と判断される可能性もあるので注意が必要です。

また、対象企業が中小企業であれば上場企業に比べて財務諸表の記載が甘い場合も想定されます。財務諸表が適切でなければ財務DDにかかる日数も長くなってしまうため、実施タイミングについてはくれぐれも注意してください。

 

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法務DDとは

対象企業に重大な法的問題がないかについて調査することを、法務DDと呼びます。法務DDは、法律解釈などの専門性が必要になることから、外部の専門家に依頼することが一般的です。

こちらも目的や方法を詳しく確認していきましょう。

法務DDの目的

法務DDは、対象企業の法的リスクを洗い出すことにより、M&Aの実施に影響を与える事項を確認することが目的です。具体的には、M&Aを実施するにあたって対象企業の評価額算出に法的な問題点がないか、事業継続の障害になることがないかといった法律上における問題点の有無を確認します。

法務DDの方法

まずは、定款や登記簿謄本などの公的書類、株主総会議事録や社内規定などの社内資料といった関連書類を開示請求します。書類が揃ったならば、次は企業価値やM&Aを左右する事項がないかの確認作業です。

続いて、対象企業の経営者や管理職との面談、つまりマネジメントインタビューに進みます。その後現地調査をおこなったならば、最後に意向書を作成します。

意向書には、法的リスクが取りまとめられます。この段階で、M&Aに相応しくないと判断して実施を取りやめることもあるでしょう。

なお、M&Aを取りやめることをティールブレイクと呼びます。

法務DDの注意点

法務DDでは、M&A以降を見据え、各種届出や許認可の必要性を確認しておかなくてはなりません。対象企業が許認可を取得しているからといって、M&A以降も承継されるとは限らないため注意が必要です。この確認を怠ってしまうと、当初のM&Aスケジュールどおりに進めることができなくなります。

 

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そのほかのDDについても理解しておこう

すでに述べたように、DDは財務DD、法務DD、税務DD、ITDD、ビジネスDD、人事DDの6つに分類できます。ここでは、ビジネスDDと人事DDの特徴についても確認しておきましょう。

ビジネスDDの特徴

ビジネスDDとは、対象企業を取り巻く市場と絡めて調査するものです。具体的には対象企業の事業性評価やビジネスモデルを把握することで、市場の中で現在どのような位置にいるのかを確認します。

ビジネスDDをおこなうことで、自社が対象企業をM&Aした際のメリットやデメリットを知り、M&Aの有効性を想定することが可能になります。そのため、対象企業の現在の位置だけでなく、M&Aによる自社と対象企業のシナジー効果についても確認する必要があります。

なお、シナジー効果とは複数の企業がつながることによる相乗効果のことです。

人事DDの特徴

財務面・法務面の課題をクリアしていても、対象企業と人事制度が大きく異なったことでM&Aがスムーズに進まないということも想定されます。そこで、M&A前後の人事面に注目した調査が人事DDです。

人事DDは、報酬水準や退職金などの財政的要素の調査と、人事制度や企業風土といった非財政的要素に分けることができます。数字で判断しやすいので、財政的要素を対象にしてしまいがちですが、社員のモチベーション低下を防ぐためには非財政的要素も重要です。

財務DD・法務DDを理解してM&Aを成功させよう

以上、6つのデューデリジェンスにおける財務DDや法務DDが一体どのようなものなのかを解説してきました。それぞれ対象とする範囲が異なりますが、M&Aを検討している対象企業を知るためにいずれも大変重要な作業で、どちらかひとつが欠けても適切な判断をくだすことができなくなります。

今後M&Aを予定している方は、まずは財務DDと法務DDの意味合いをしっかりと理解しておいてください。その上で、それぞれを上手く連携させつつ効率的なデューデリジェンスを進め、意義のあるM&Aを成し遂げましょう。

 

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