TOPM&A記事・コラム事業承継・M&Aトピックスリタイア後のライフプランに個人M&Aはあり!承継方法を簡単おさらい

リタイア後のライフプランに個人M&Aはあり!承継方法を簡単おさらい

2020.03.04

M&Aというのは法人間で行われる取引だと思われていませんか?実は、そうとは限りません。最近では、個人が買い手となるM&Aが注目を集めています。今回は個人でのM&Aとはどのようなものなのかをご紹介します。

 

個人M&Aが注目される背景

なぜ個人M&Aが注目されているのでしょうか。

後継者不在の経営者が超高齢化している

近年M&Aが増えてきている大きな理由の1つが、経営者の高齢化です。中小企業の経営者の年齢分布で最も多い年齢は、1995年は47歳でしたが、2018年には69歳となっており、この20年以上あまり世代交代が進んでいないことがわかります。

体力的な問題もあり、高齢になると経営者としての責務を果たし続けるのは難しくなってくることも多いでしょう。そのため、今後も中小企業ではますます経営者の引退が増えることが考えられます。

参照URL: https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2019/PDF/chusho/04Hakusyo_part2_chap1_web.pdf#page=4

黒字でも後継者がいないために廃業しかない…

これまでは経営者が引退する際、子どもなど親族に会社を引き継ぐ、というのが一般的でした。しかし、少子化に加え、自由に職業を選ぶことが一般的になっている現在の日本では、親族に引き継ぐことは簡単ではなくなってきています。

そのため、利益が出ているのに会社をたたまなくてはならない黒字廃業の例も珍しくはありません。2016年に休業や廃業に至った企業のうち、前年の2015年時点で純利益がマイナスだった企業は35%程度しかありませんでした。つまり、休業・廃業した企業の60%以上は黒字だったのです。財務上の問題がなくても、高齢になった経営者が後継者を見つけることができなければ、廃業という選択を検討せざるを得ません。

参照URL: https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2019/PDF/chusho/04Hakusyo_part2_chap1_web.pdf#page=59

老後資金への不安

2019年金融庁の「老後資金は2,000万円必要」という報告が話題になりましたが、現在2,000万円の老後資金を貯蓄できているのは二人以上の世帯のうち30%もありません。
こういった老後資金への不安を解消するために、M&Aによって事業を売却することで、経営者はまとまった資金を手に入れることができます。

また買い手側も同様に定年後の資産形成を考えています。会社のオーナーになり事業を経営することで老後資金の足しにしようと考える人も増えており、個人M&Aが注目されているのです。

以上のような背景により、個人でM&Aを行い、黒字企業の経営者となる事例が増えています。

参照URL: https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/2018_gai2.pdf

 

個人でもM&Aは可能なのか?M&Aの規模感

企業間での取引というイメージの強いM&Aですが、個人が事業を購入する例もあります。

スモールM&Aとは

M&Aの中でも特に、売買の価格が1,000万円以下と規模の小さいものは「スモールM&A」と呼ばれます。一般のM&Aと比べるとメジャーではありませんが、個人が買い手となるような小規模のM&Aの案件も最近では少しずつ増えてきています。

サラリーマンの収入でも譲り受けられる案件もある

スモールM&Aで扱われることが多いのは、小規模な飲食店や小売店、個人事業などです。スモールM&Aのなかでも、譲渡希望価格が300万円以下程度といった非常に手ごろな価格の会社も多く、一般的なサラリーマンの収入でも手が届きます。個人で会社の購入を考えている場合は、スモールM&Aという手段があることを覚えておくとよいでしょう。

 

個人でM&Aの案件を探す方法

では、個人でM&Aをしたいと思ったらどのように案件を探せばよいのでしょうか。その方法をご紹介します。

知人の紹介

アナログな方法に思えるかもしれませんが、個人でM&Aの案件を探す場合に役に立つのが知人からの紹介です。会社の廃業や売却を考えている経営者はかなり多いため、知り合いの経営者や地元で顔がきく人に相談すれば、良い情報を教えてもらえる可能性があります。

築いた人脈は会社を購入した後も役に立つので、知り合いを通じて積極的に情報収集を進めてみるとよいでしょう。

商工会議所や事業引き継ぎセンターへの相談

商工会議所や、後継者のいない中小企業向けのサポートを行う「事業引き継ぎ支援センター」など、専門機関に相談するのもおすすめです。地域の中小企業に関する情報や公的な支援に関する情報が集まっているからです。

ただし、これらの機関は基本的に相談がメインであり、マッチング事業を行っていない場合もあります。また、スモールM&Aに該当するような小規模の案件を取り扱っている機関は限られているため、事前の確認が必要です。

ポータルサイトへの登録

インターネットを活用してM&Aの案件を探すのも方法の1つです。ポータルサイトでは、社名等の具体的な情報は伏せつつ、様々な案件が紹介されています。小規模のM&Aを豊富に取り扱っているサイトもあるので、個人でも活用しやすいでしょう。
また、プロからのサポートを得ることができるものもあり、初心者でも安心して利用できます。

個人でM&Aを行った場合の税金

M&Aを行うと、売り手だけでなく買い手にも税金がかかる場合があります。買い手が法人ではなく個人の場合、どのような税金がかかるのかを簡単に確認しておきましょう。

株式譲渡の場合

まずは、株式を売買することにより会社のM&Aを行う株式譲渡の場合です。株式譲渡では売り手には法人税などの税金が発生しますが、買い手には一般的に税金は発生しません。

ただし、株式を無償で譲り受けた場合や時価に対して著しく安価に譲り受けた場合、贈与税が発生します。時価で算出した資産と債務を合わせた金額が贈与税の対象となりますが、110万円までは基礎控除が適用されます。

課税対象額によって税率が異なるので、どの程度の税金が発生するのか事前に国税庁のホームページなどで確認してみるとよいでしょう。

事業譲渡の場合

会社内の事業を一部または全部売買する事業譲渡の場合も、売り手には法人税などが発生します。一方、買い手側は消費税を支払わなければいけません。売り手が消費税を上乗せした金額を買い手に請求するのが一般的です。資産の種類によっては課税されないものもあるので、事前に専門家に相談してみましょう。

 

ライフプランに合わせてM&Aを検討してみてください

M&Aというと、企業間で行われるのが一般的ではあります。しかし最近では、小規模な事業を個人が買収するような個人M&Aも注目されてきています。経営者になりたいけれどゼロから事業を立ち上げるのは不安…といったニーズに対しても、個人M&Aが選択肢の1つとなりつつあるのです。案件の数も増えてきているので、条件が合うものが見つかるかもしれません。少しでも関心があれば売り情報を確認して、ぜひマッチングを狙ってみてください。

 

 

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