
*こちらは群馬県が「令和6年度 ミライマッチング×継業イノベーター促進事業」として実施しています。
*記事の内容は2025年3月12日公開時点のものです。最新情報や詳細情報は交渉内で確認してください。
◇群馬県多野郡上野村「大和美術工芸」のストーリー
古くより親しまれてきた竹を素材にして工芸品創りを続けてきた「大和美術工芸」。そのルーツは、神奈川県茅ヶ崎市の別荘地にありました。代表である宮川さんは、元々はお父様の技術を継いで茅ヶ崎で工芸品の制作を営まれていました。
当初は、工房の向かいの土地が空き地であったため、材料である4mの竹を工房へ運び込むことができていましたが、次第に住宅が増え、今まで通り長い状態の竹を工房へ運び込むことが難しくなったことをきっかけに工房を別の場所へ移転することにされました。
いくつかの自治体から移住に向けた資料を取り寄せるために連絡を入れた中で、すぐに反応があったのが群馬県多野郡上野村。担当者がとても積極的であったこともあり、1999年12月に下見を行って諸条件を調整。村営住宅を住まいとして確保してもらうこともでき、2000年の3月には移住を決められました。
新しい土地で工芸品創りを再開しても、取引先や販売先は継続してお付き合いをされています。竹を使った工芸品の素材は、どこでも手に入るものばかりではありません。マダケ(苦竹・真竹)は比較的手に入りやすいですが、トラフダケ(虎斑竹)と呼ばれる表面に虎皮状の模様が入っている竹は高知県の限られた山でしか生育しておらず、全国でも1件しか仕入れられる先がありません。
※トラフダケを使用したノートカバーと名刺入れ
宮川さんの工芸品創りへのこだわりは、使い込むほどに良さが出ること、日常的に使えるものを創ること。竹で創られた工芸品は新品の時より、使い込んだ後の方が色艶が出て良いものになりますので、組み合わせる素材も革などの長く使えるものを選んで丁寧に加工しています。
1つずつ手作りで仕上げているので、同じデザインで制作されるのは5~6個、多くても10個以下になります。次に同じ工芸品を創る時には必ず細部までこだわって改良を加えており、宮川さんのこだわりは多くの方に愛される工芸品を生み出しています。こうしたこだわりを評価され、40年ほど前にはフランスの有名ブランドであるジバンシーから試作品制作の依頼が届いたこともありました。
※左が新品の名刺入れで、右が使い込まれた名刺入れ
販売方法は、卸と直接販売。卸としては高知県のトラフダケ専門店、熊本の下駄屋さん、群馬県内の道の駅、川の駅などとお付き合いがあり、直接販売はインターネットでの販売と東京のギャラリーでの催事出店が中心になっています。催事出店を通して、東京赤坂の飲食店から店舗の装飾を依頼され、手がけたこともありました。現地視察と打ち合わせを繰り返しながらオーダーメイドの装飾品を制作することで、希望のものをお買い上げいただきました。
宮川さん:「工芸品は決して安いものではありません。展示会などで欲しいと言ってくださった方が1~2年かけてお金を貯めてから買いに来てくださることもあります。そういう時は本当に嬉しい。自分がこだわりを持ってやってきたことが評価されているんだなと感じます。」
喜寿をお迎えになられた宮川さんは、このタイミングで大事にしてこられた技術と工芸品、竹工芸の伝統を、引き継いでもらいたいとお考えです。現在、工房として借りられている土地や建物は、引き続き借りられるように大家さんへ交渉済みですのでご安心ください。上野村で伝統工芸を引き継ぎたいとお考えの方は是非ともご検討ください。
群馬県多野郡上野村の竹の工芸品工房「大和美術工芸」のあとつぎとしてもっと詳しい話が聞きたい場合には
電話番号:0120-998-196
メールアドレス:support@batonz.co.jp
案件の詳細:https://batonz.jp/sell_cases/62069
※「詳細情報を問い合わせる」よりお問合せください。バトンズのアカウントをお持ちでない方は、アカウント登録後に決算情報を確認できます。
◇経営のポイント
・仕入れから売上につながるまでに時間がかかる
素材である竹を仕入れてからご自身で加工して販売する必要があるので、仕入れをしたらすぐに売上につながる商売ではありません。技術の習得自体がとても難しいということはないのですが、長く使われる工芸品を制作するため、丁寧に時間をかけて取り組んでいくことが必要になります。
・海外展開を検討する場合には商品のサイズを調整する必要がある
日常的に使える小物を中心に創っているので、海外展開をお考えであれば、海外の小物のサイズを調査して新たに商品を制作していく必要があります。下駄などの履物は、アジア圏であれば現在のサイズ展開で対応できる可能性がありますが、メガネやブックカバー、名刺などの一般的な大きさは国によっても異なりますので、よく確認した上で制作・販売に繋げられることをおすすめします。
◇あとつぎの募集要件
・文化を次世代に残したいというお気持ちがある方に引き継いでほしい
文化を次世代に残したいという気持ちをお持ちの方が引き継いでくださることを希望します。売上を伸ばすことを目的として商品の種類を増やしていくためには、作業に入れる人数を増やすことが必要です。
「大和美術工芸」の工芸品は、竹をベースに布や革、木と組み合わせて工芸品を創っていくので、素材ごとに細かい技術を積み重ねて習得することが必要になります。それぞれの工程を分担して制作することで作業が効率化ができますので、それだけの人材を雇える企業様に引き継いでいただけると良いかもしれません。店名を変えて引き継ぐことも可能です。
・手作業の部分と機械を使用する工程があり、冶具の製作は自身でやる必要がある
手作業の部分と機械を使用する工程があります。技術的に難しいことはあまりありませんが、竹は応用できるものとそうでないものがある素材なので、特性を理解しつつそれを活かして工芸品を創る必要があります。
機械は、素材を平行に切断する機械である昇降盤とベルトサンダー、丸鋸台があり、昇降盤には竹を加工する用の細かい歯がセットされています。主に昇降盤で利用する冶具については、加工する部品の形ごとに宮川さんが製作しています。
◇あとつぎになる魅力
・同業者がいない業種
オリジナル性の高い商品を制作しているため、同業他社がいません。竹を使った工芸品といえば花籠などを思い浮かべる方が多く、名刺入れやブックカバー、ハンドバッグなどを創る工房は非常に珍しいです。まずは、竹の工芸品でも身の回りの小物として使えるものがあるということを多くの方に知っていただくことが必要になります。
認知を拡大していくことができれば、今以上に販路を広げられる商品力はあるので、インターネットの活用や人脈を活かしたプロモートが得意な方には「大和美術工芸」の引き継ぎはビジネスチャンスになる可能性が高いです。
・宮川さんが代々培ってきた技術とブランドを引き継げる
代々技術を継承してきた宮川さんの知識と、これまで宮川さんが育ててこられたブランド力を引き継ぐことができます。竹の特性を活かしつつ手触りまでこだわって商品を作られてきたノウハウと、海外の有名ブランドに目をつけられるデザイン力をそのまま承継することができることは大きな強みです。
群馬県多野郡上野村の竹の工芸品工房「大和美術工芸」のあとつぎとしてもっと詳しい話が聞きたい場合には
電話番号:0120-998-196
メールアドレス:support@batonz.co.jp
案件の詳細:https://batonz.jp/sell_cases/62069
※「詳細情報を問い合わせる」よりお問合せください。バトンズのアカウントをお持ちでない方は、アカウント登録後に決算情報を確認できます。
◇群馬県多野郡上野村「大和美術工芸」のあとつぎとしての暮らし
群馬県多野郡上野村は人口約1,000名。群馬県の最西南端に位置する村です。山野が総面積の90%を占める山野環境で、自然度が高い広葉樹の山々、車で河原に下りて川遊びが身近に楽しめる清流神流川、自然豊かな環境が充実しています。
創意と挑戦をもって『小さくても輝き続ける村』をコンセプトに移住者の住まいとして村営住宅を149戸整備。群馬県内で最も小さな村ながら人口の約2割をIターン移住者が占めています。豊富な森林資源を活用する林業の振興や、森林バイオマスの有効利用による村内循環型社会の構築への取り組みに積極的です。子育ての面では、医療費は高校卒業まで無料、給食費は中学校まで無料など子育て世帯への行政のバックアップも充実しています。
□上野村への移住に関しては下記URLもご参考ください。
『はじめまして、暮らしまして、ぐんまな日々。』
https://gunmagurashi.pref.gunma.jp/cities/ueno
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