群馬県桐生市「株式会社山幸」があとつぎ募集中！

＊こちらは群馬県が「令和6年度 ミライマッチング×継業イノベーター促進事業」として実施しています。
＊記事の内容は2024年9月25日公開時点のものです。最新情報や詳細情報は交渉内で確認してください。

◇群馬県桐生市「株式会社山幸」のストーリー

「株式会社山幸」は昭和30年頃に内山さんのお父様によって創業されました。もともとお父様は兄の会社で塗料の販売と鈑金のお仕事をされており、そこから独立してご自身でもお仕事をはじめました。

お父様は自動車の塗料販売と鈑金塗装に加え、オイルの販売も開始し、長野オリンピックの開催にあたり、新幹線工事や橋脚工事など建設業が上り調子だったこともあり、新たにコンクリート圧送工事業もはじめられたことをきっかけに株式会社化したそうです。学校やデパートの建設にも携わってきましたが、コンクリート圧送業は、当時の従業員が独立した際に必要なポンプ車などを事業ごと貸与したため、内山さんが会社を継がれた際には行っていなかったそうです。

内山さんは高校を卒業後、お父様から跡を継がれる前に東京の塗料製造会社に技術スタッフとして勤務し、修行の日々を過ごされました。販売前の塗料のテストや、購入していただいたお客様の修理工場での製品使用の際のインストラクター、当時は様々な塗料が登場したり、設備がよくなったりしてきていた時代だったのもあり、塗装ブース立上げの際のアドバイザーなど、幅広くお仕事をされ、活躍されました。

塗料製造会社での勤務は2年間の約束でしたが、携わっていた事業の立ち上げが延びたため3年ほど勤務されたそうです。その後、平成3～4年から徐々に「株式会社山幸」を引き継いでいかれました。

内山さん：「お客様が喜んでくれるのが一番嬉しいですね。愛車をぶつけてしまって落ち込んでいるお客様に、修理した車をお返しして、綺麗になってよかったという顔を見られるのがやりがいです。もう何年もやっていますが、自分が納得できる仕事は難しい。もどかしさはありますね。力が入っただけ失敗が増える気がします。最近になってやっと色んなことができるようになりました。これから職人としてやりたいことはいっぱいありますね。」

自動車の塗装や鈑金塗装のお仕事が大好きな内山さん。お仕事を継がれてからは、お父様がコンクリート圧送業の後に始めた新規事業の負債もあり、経営の資金繰りの部分は大変ですが、お仕事自体は大変だと思わなかったそうです。

業歴45年以上、真摯にお仕事をされてきた内山さんですが、今後、メーカー、販売会社が自社で修理整備工場をもつ内製化の動きと、電気自動車の普及などの影響で鈑金塗装のお仕事は減少し、修理の際は部品交換や多少の傷を直す程度の仕事になっていくと推測をされており、今後は整備工場と一体となって仕事をしていくか、今まで培ってきた鈑金、塗装の知識、技術、ノウハウを自動車以外に生かされないかと考え、会社を譲られる決断をされました。

譲渡後、「株式会社山幸」のもつ認証の引継ぎのために、内山さんによる一定期間のサポートも可能ですので、新規事業で鈑金塗装業を検討されている方や、ご自身で鈑金塗装業を始められたい方はぜひご検討ください。

◇経営のポイント

・事業に必要な設備、工具などの導入は慎重に検討する必要がある

鈑金塗装に使用される設備や特殊工具は非常に高価なものが多く、頻繁に新製品が売り出されます。販売されて少し経つと機能に多少の差はありますが、より安価な類似品が販売されることもありますので、購入される際は機能や時期の見極めが必要となります。塗料に関してはより注意してください。

溶剤系の塗料や水性塗料などの非溶剤性の材料によっては保管方法などが現在使っている塗料と完全に異なり、新しい設備を導入しなければならなくなります。設備投資金額が結果としてかなり大きくなる可能性もありますので、十分にご検討ください。

・集客に今よりも力をかけることで売上を伸ばせる余地がある

現在は自動車整備工場、中古車の取り扱いがあるディーラーさんと取引をしています。また、グーネットピットに登録しており、個人のお客様からの問合わせも年々増えています。グーネットピットでは「山幸」が最寄駅から一番近いこともあり検索で一番上に表示されます。

インターネットでの集客に力を入れていくと今後さらに売上が伸びていく可能性が高いです。また、現在は若者から50代くらいの人もSNSで調べて来店する人が多いため、InstagramのようなSNSにも力を入れていくとより集客を増やせる可能性が高まります。

◇あとつぎの募集要件

・整備工場と中古車販売などをやられている法人様

整備工場や中古車販売業をされている法人様ですと、自社で鈑金塗装を行うことができるようになるため、売上向上の相乗効果が見込めます。高額なボディ修正機や塗装ブース、約３年前に購入したばかりの自動車のボディの色を撮影し、解析、記録することができるコンピューター調色機などの機械を一式と、キャリアカーを引き継ぐことができるので、自動車鈑金塗装に理解があればスムーズに事業を展開することが可能です。

・鈑金塗装工場で働いていて独立したいという個人の方

現在多くお客様がいらっしゃるわけではありませんが、今後、顧客を新規開拓できる力があればこれから独立したいという個人の方でも大丈夫です。正規工場ではできない自分なりのオリジナリティのあるカスタマイズした車を作り、オークションで売るなど工夫次第で売上をあげられる可能性があります。中古車販売店ではできないようなアレンジをコアな方向けに展開して付加価値をつけられる方であれば今後事業を伸ばしていける余地があります。

◇あとつぎになる魅力

・桐生市内に同業社が減ってきており、地域内での優位性が高い

高齢化による廃業などで地域のお店が減ってきており、地域内では優位性が高いです。また、正規店ではできないニッチな工事も自由に対応できるところにも魅力があります。

近年は自分で車を加工する方が減少しています。しかしかっこいい車にしたい、乗りたい、オリジナリティを出したいという気持ちのある方はたくさんいらっしゃいます。そこからの需要をInstagramなどのSNSにこれまで以上に力をいれることで、集客につなげられる可能性が大いにあります。自動車のことが好きで格好いいものを作りたいという気持ちのある方にはぴったりなお仕事です。

・認証をそのまま引き継げる

「株式会社山幸」がもっている特定整備認証工場の認証をそのまま引継ぐことができるので、内山さんがいらっしゃればスムーズに事業をはじめることができます。特定整備認証工場の認証は、自動運転の機能が付いている車のエーミングなどを扱えるお店が取得しているものです。

2級自動車整備士・2級自動車シャシ整備士をもつ資格者が必要なので、完全に引継ぐまでには資格の取得が必要になります。2級自動車整備士・2級自動車シャシ整備士の受験条件は経歴によって異なりますので、詳しくは国土交通省の「自動車整備士の受験資格について」というページをご確認ください。

◇群馬県桐生市「株式会社山幸」のあとつぎとしての暮らし

桐生市は群馬県の東南部に位置し、栃木県の足利市と接し、西は赤城山まで達しています。古くから織物の一大産地として栄え、市内には絹織物業にかかわる建造物が多く残存していることから、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されるほど多くの日本遺産や国の登録有形文化財がある由緒ある市です。

四方を山と川に囲まれている桐生市街地は、スムーズな移動ができるよう多くの道路が整備されています。鉄道やバスもありますが、車があると便利に生活ができます。東京までは車で約2時間、電車では約1時間40分でアクセスできます。

◇群馬県桐生市「株式会社山幸」のバトンズDR（データルーム）