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兵庫県の自動車整備会社をM&A!内製化を進め、貿易事業の拡大を図る

2024年06月24日

神奈川県で貿易事業を手掛ける「株式会社Biz-Trading」は、自動車整備業を営む「有限会社カケイオートセンター」を譲り受けされました。輸出商材として日本車も取り扱っているBiz-Tradingは、これまでは輸出前の自動車整備工程をアウトソーシングしていましたが、今回のM&Aにより日本車輸出における作業工程の一部内製化を実現しています。
この度、バトンズを通じて初のM&Aに取り組まれたBiz-Tradingの代表を務める吉田雅幸様に、M&Aを決断した経緯や今後の事業展望などについて、お話を伺いました。


 

譲渡企業
社名 有限会社カケイオートセンター
業種 自動車整備・販売
拠点 兵庫県
譲渡理由 後継者不在

 


 

譲受企業
社名 株式会社Biz-Trading
業種 貿易事業
拠点 神奈川県
譲受理由 業務の内製化

 


新規事業のための土地探しが難航。コストパフォーマンスを重視し、M&Aを検討

神奈川に拠点を置くBiz-Tradingは、貿易会社として2011年に創業されました。本企業の代表を務める吉田様は、建築資材の輸出から事業をスタート。現在は雑貨や和菓子、日本車の輸出など、取り扱う商材の幅を広げています。

「新車から中古車まで、国産メーカーの車を買い付けして海外へ輸出を行っています。中古車を輸出する際、前工程として自動車整備を行っているのですが、これまではその工程を全て外注していました。事業効率化のために、自社で整備をできるようにしたいと考えており、選択肢のひとつとしてM&Aを検討するようになりました。

もともと、新規事業として自動車整備会社の設立を検討していたという吉田様でしたが、条件にあう土地探しに難航したことから、既存の自動車整備会社を譲り受けることにシフトしたといいます。

「土地を買って、工場を建てて、自動車整備の仕事をゼロから立ち上げようと考えていたのですが、いざ事業を始めようとしたら、なかなか良い土地が見つからず。また、一から工場を作るコストや人材を集めるコストなど、ハードルもなかなか高かったので、自動車整備会社を探した方がいいのではないかと考えるようになりました。」

事業が赤字続きでも、会社の総合的な価値を判断

いくつかのM&Aプラットフォームを比較し、掲載案件が多いバトンズに登録した吉田様は、自動車整備業に絞って事業を探していきました。判断軸は、価格感と土地の広さで、立地条件などはとくに考慮していなかったといいます。

「弊社の主軸は輸出事業であり、輸出商材はあらゆるところから仕入れをしています。そのため、立地場所に関しては気にしていませんでした。あくまで、弊社が輸出する自動車の整備が十分に行えることを目的とし、場所は絞らずに探していました。」

今回譲り受けたカケイオートセンターは、兵庫県に3000平米ほどの敷地を有しており、水準の高い設備と、高い技術力を持った整備士二人を抱える自動車整備工場でした。創業社長の筧様は、もともとディーラーの整備士をしており、より良いサービス提供を目指して会社を設立。1976年の創業から、カケイオートセンターは50年近い業歴を誇っています。

長く事業を経営されてきた筧様ですが、自身の年齢を重ねるうちに次世代への引継ぎについて考えるようになったとのこと。従業員の仕事を確保するためにも会社を残したいと、兵庫県事業承継・引継ぎ支援センター(※)に相談し、バトンズの紹介に繋がりました。

吉田様は、本事業のM&Aを決断した理由について、以下のように話しています。

「最初に譲渡案件を拝見した際、『土地の広さが十分にあるな』という印象でした。また、同社は赤字こそ続いていましたが、設備や土地などを含めた資産価値と、提示されている金額のバランスが良いという感覚がありました。事業を買い取るというよりは、事業を含めた資産を買い取れることが長い目で見て価値があると判断し、M&Aを決断しました。」

また、土地や設備などの資産価値を見出しただけでなく、筧様や従業員の方々の人柄も、M&A実行に至った大きな後押しになったと吉田様は振り返ります。

「M&A交渉時、会社に行って社長の筧さんと直接お話ししたのですが、穏やかな方で好印象でした。また、従業員の方々も含めて会社の雰囲気がとても良く、最終的にはその時の印象が決め手になりましたね。」

筧様も、吉田様に譲渡を決めた理由を「優しさや思いやりがある人柄」だと話しており、従業員を安心して任せられると感じた吉田様に、会社の未来を託します。

(※)事業承継・引継ぎ支援センターとは ‥ 国が設置する公的相談窓口。 全国47都道府県に設置されており、後継者不在の中小企業・小規模事業者と譲受を希望する事業者とのマッチングを支援する機関。

 

電話のやり取りに、誤解が生まれないよう丁寧なコミュニケーションを心がけた

筧様はオンラインやメールでのやり取りが難しかったため、交渉は電話やFAXを通じて行われました。会社にも足を運んだ吉田様ですが、電話でのやり取りがメインだった交渉について、理解の齟齬が生まれないように注意したと話しています。

「先方とのやり取りは電話がメインだったので、コミュニケーションのずれが起きないよう、丁寧に説明をすることを意識しました。事実・現状に誤解が生まれないように、今どういう状況にあって、どのように進めていくかは、特に丁寧にお伝えしました。」

予算感が一致していたことから、吉田様は価格交渉は一切行わず、売り手様の希望に沿って交渉や手続きを進めていきました。また、引継ぎ後もスムーズに業務が続けられるよう、従業員の方々に対しても率直に現状を伝えた上で、丁寧なフォローを心がけたといいます。

「従業員の方々は、会社が譲渡されることは複雑な心境だったでしょうし、不安な気持ちもあったと思います。会社を引き継いだ時点で、経営状況があまりよくないことを正直にお伝えし、その上で給与や待遇を改善して『これから一緒にやっていこう』というメッセージを伝えました。そのおかげか、反発等はなく受け入れていただけたと思っています。まずは経営の立て直しから、一緒に頑張っていきたいですね。」

引継ぎ後は、社長様をはじめ従業員の方々も会社に残り、業務を続けています。もともと従業員は引き継ぐ前提での交渉ではあったものの、吉田様は会社を訪れた最初の印象から、なるべく会社をそのまま残すことを決めていたといいます。

「もともとの会社の雰囲気がとても良かったので、M&Aをしたことでその雰囲気を壊すようなことはしたくありませんでした。筧さんは70代なので、いつまでも居ていただくことはできませんが、できる限り会社に残っていただけたらと思っています。」

今後も関連事業をM&Aで補強していきたい

今回、一部業務の内製化を目的にM&Aを実施された吉田様。Biz-Tradingとして、今後の事業展開をどのように構想しているのでしょうか。M&Aの手段も含めたビジョンについて最後にお話を伺いました。

自社事業と関連性があり、M&Aをすることで事業を補完したり、拠点を増やしたりできるようなM&A案件があれば、今後も活用していきたいと考えています。また、弊社は輸出業だけでなく不動産事業も行っているので、そちらにも力を入れていきたいとなったら、M&Aはさらに幅広く活用できそうですね。

事業が大きくなればなるほど人手は足りなくなりますし、土地や場所も必要になります。一から土地を買って、建物を建てて、人を雇って、という工程を全て踏んでいくよりは、M&Aを駆使して、希望や条件に合う会社を譲り受けた方が効率がいい場合がありますし、コストパフォーマンスも良い。自分で必要なことをしっかり調べた上で、一つの選択肢としてM&Aを検討してみるのがいいと思います。」

吉田様と有限会社カケイオートセンターの今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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