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熊本県熊本市で勉強戦略コンサルティング事業を展開する「L&SConsulting株式会社(商号:ブレイクスルー・アカデミー)」はこの度、バトンズを通じて同市で30年以上の歴史を持つ老舗塾「南城館予備校」を譲り受けされました。新しい塾のビジネスモデルを追求してきた L&S Consultingが今回、老舗塾を譲り受けすることになった背景や今後の事業展望について、同社代表の安東正治様にお話を伺いました。
譲渡企業 | |
---|---|
社名 | 南城館予備校 |
業種 | 学習塾 |
拠点 | 熊本県 |
譲渡理由 | 後継者不在 |
譲受企業 | |
---|---|
社名 | L&SConsulting株式会社 |
業種 | 学習塾、勉強戦略コンサルティング |
拠点 | 熊本県 |
譲受理由 | 事業拡大 |
自身の失敗体験から、勉強のコンサルをする塾を設立
安東様が代表を務めるL&S Consultingは、熊本市を拠点に「ブレイクスルー・アカデミー」という学習塾を展開しています。当塾の特徴は、成績優秀者の多くが身につけている「勉強のルール」に焦点を当てていることです。
従来の学習塾が、勉強のやり方を手取り足取り教えるスタイルであるのに対して、ブレイクスルー・アカデミーでは成績を上げるために必要な『勉強の原理原則』を個別にコンサルティングすることで、数多くの中・高・浪人生の成績アップや志望校合格をサポートしてきました。
安東様は、独自のビジネスモデルである「勉強のルールをコンサルティングする」という方向性に至った理由を、以下のように説明されます。
「ブレイクスルー・アカデミーの考え方は、私自身の大学受験の失敗から生まれました。私は4年間の浪人生活を経て国立大学に合格しました。その長い浪人期間で学んだことは、『勉強において何が本当に重要か』という本質でした。
勉強で成績を上げるためには、効率的に成果を出すための『勉強のルール』を知ることが重要です。成績優秀者の大半は、このルールをしっかり身につけています。それならば、勉強のルールに特化した塾を作れば、勉強に悩むたくさんの子どもを減らせるはず。こんな想いから、大学在学中にL&S Consultingを立ち上げました。」
コンサル主体の塾を10年以上続け、変化してきた塾への認識
安東様が提唱する勉強のルールは、数多くの原理原則から構成されます。その内容は本一冊分になるほどのボリュームがありますが、例えば「そもそも今、何をやらされているのかを理解させること」などがあります。
同じ課題に取り組んでいても、生徒自身が課題の目的を理解していないと成果を上げにくい。だからこそ、自分が勉強している意味を自覚することが大事であると安東様は話します。
勉強に対する発想そのものを根本から変えることで、成績優秀者と同じように考え取り組めるようにする本質的指導の提供に挑戦してきた安東様ですが、最近になって従来の塾に対する認識が大きく変わってきたといいます。
「私は大学在学中から現在まで、10年以上に渡りコンサルを主体にした塾を運営してきました。この経験で感じたことは、ブレイクスルー・アカデミーの独自の考え方は一部の保護者や生徒さんから支持されましたが、今のやり方では世間に広く浸透しづらいということです。
起業時には、『塾がたくさんあるのに、勉強に苦しむ子どもは減らない』ということから、従来の塾は存在価値がないのではないかと考えていました。しかし、現在これだけ多くの塾が存在するということは、それだけ多くの人々から需要があるのだと理解するようになりました。
そして、この従来の学習塾とブレイクスルー・アカデミーを組み合わせることで、本当に子どもたちのためになる塾が生み出せる可能性があると考えるようになりました。」
本やインターネット、知人の話などを通じてM&Aの情報に触れる機会があった安東様は、いくつかのM&Aプラットフォームを利用して、学習塾のM&A情報を収集。その中で、バトンズを通じて「南城館予備校」とのご縁が生まれました。初めてM&Aプラットフォームをご利用された安東様は、バトンズについて以下のように話しています。
「バトンズを使って感じたのは、安心感を持てる仕組みだということです。最初の段階では大まかな情報のやり取りが行われ、段階が進むにつれて実名開示になります。これにより、売り手側と買い手側双方が安心できますし、売り買いの意思がある人同士で話し合いに集中できる環境になっていると感じました。」
塾選びで重視したポイントは、立地と講師の質
バトンズのサイト上には、M&A案件として学習塾も数多く掲載されており、2024年5月時点では200以上の学習塾が掲載されています。これらの中から南城館予備校を選ばれた理由について、安東様は以下のように話しています。
「学習塾をリサーチする際に重視したのは、土地勘があり、行き来しやすい場所にある教室ということでした。そのため、私が拠点にしている熊本市内にある南城館予備校に着目したのは必然です。
熊本市内の中でも、南城館予備校があるのは熊本市電『水前寺公園』の駅前です。市電の路線沿いに自宅のある生徒は市電1本で通えます。また、熊本市電はJRの熊本駅、上熊本駅、新水前寺駅とのアクセスが良く、これも集客にプラスです。
さらに、教室が入居している建物は市電から見える場所にあるため、宣伝がしやすいと感じました。こういった立地の良さを活かして集客に力を入れていけば、これまで以上の生徒数を獲得できる可能性があると考えました。」
今後、移転可能性も視野には入れているものの、あくまで熊本県内の土地勘があるエリアが検討範囲であると話す安東様。また、条件として講師や教室名をそのまま引き継ぐことを前提としていたため、前職が全国的に名の知れた有名ブランド塾で講師をしていた方や、熊本県内で知名度が高い塾で講師をしていた方など、一流の講師陣が在籍している南城館予備校に大きな魅力を感じたといいます。
「南城館予備校の魅力は何より、30年以上続けてきた歴史と実績があることと、それを支えてきた教科指導のベテラン講師陣がいることです。それをそのまま引継ぎできることは、非常に魅力的でした。
ブレイクスルー・アカデミーでは、これまで対面コンサル式の学習塾という形で運営し、個人個人の状況を把握した上でその子の状況に合った改善策を提案することを大切にしてきました。本事業の個別の勉強戦略コンサルティングという強みと南城館予備校が培ってきたものが組み合わさることで、より良い学習環境が提供できると感じています。」
M&Aを活用し、熊本県でNo.1の塾ブランドを目指す
これまで勉強戦略コンサルティングという、個別最適なノウハウ提供型のサービスを軸に学習塾を展開してきたL&S Consultingですが、南城館予備校とのM&Aが実現することで、新たに加わる教科指導のベテラン講師陣、集中できる自習室が提供できるという環境面の向上、30年以上の実績という裏付けによって、熊本随一の勉強参謀になり得ると安東様は話します。
また、今回初となるM&Aに取り組み、今後も事業拡大にむけたM&Aも検討している安東様。本M&Aの経験を基に、これからM&Aを経験される方に向けてメッセージをいただきました。
「人材も含めて譲り受ける場合、働く方々の人間関係も含めて引き継ぐことになります。M&A後に買い手様が『こういうはずじゃなかった』と後悔しないためには、人間関係の部分にも意識を向けることが重要だと感じます。
私の場合、南城館予備校で働く方々の人数は10名前後でしたので、一人ひとりと丁寧に対話することができました。譲受する企業や事業の規模によっては、密なコミュニケーションが難しいケースもあるかもしれませんが、理想的にはどのような想いで働いているのかを、個別でヒアリングすることが重要です。また、売り手様が譲渡する本音を丁寧にヒアリングすることも欠かせませんね。」
安東様は今後の目標として、これまで培ってきた勉強戦略コンサルティングとしての強みとリアルな塾の価値を組み合わせ、まずは熊本県No.1の塾ブランドの構築を目指すとのこと。近隣エリアから教室を広げていきながら、九州エリアに知れ渡る学習塾になるよう、認知度を高めていくことを掲げています。
L&S Consulting株式会社の今後の更なる発展とご活躍をバトンズ一同、心より願っております!
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