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創業40年、独自メソッドを持つ教育会社「ピグマリオン」の事業拡大戦略とは

2024年01月30日

「一生役に立つ思考する力を育てる」というコンセプトを掲げ、提携教室含め国内外に200以上の学習教室を展開している「ピグマリオンHD株式会社」はこの度、「株式会社K&Dみらい教育研究社」が運営する大阪・上本町にある幼児童教室「ぽぷら幼児童学園」1教室を譲り受けされました。創業者の伊藤恭様が開発した独自の教育メソッド「ピグマリオン学育」は、子どもたちが自発的・自立的に「思考力」を身につけていく本来あるべき教育として、全国各地にそのメソッドを広げています。

現在はピグマリオン学育研究所所長として事業運営の要を務めている伊藤様が、どのような想いを持って本事業を立ち上げ、そして今回のM&Aに至ったのか。今後の事業戦略や、教育現場で大切にしていることなどについて、お話を伺いしました。


 

譲渡企業
社名 株式会社K&Dみらい教育研究社
業種 教育サービス
拠点 大阪府
譲渡理由 後継者不在

 

 

譲受企業
社名 ピグマリオン株式会社
業種 教育サービス
拠点 大阪府
譲受理由 事業拡大、新規エリアへの進出

 


「本当の学びを提供するために」独自のメソッドを開発し児童教育をスタート

学生時代から学習塾を経営されていたという伊藤様は、今から30年以上前の1990年に大阪府豊中市で「ピグマリオン学育研究所」を設立。「教えるのではなく、学ばせる教育」「能力は創るもの」という思想の下、独自の教育メソッドの開発を本格的に着手されます。

拠点を大阪府吹田市に移した後には、実子を授かったタイミングで幼児教育にも傾倒され、受講対象は1歳9か月から小学6年生まで拡張。オリジナルで作成した教材・教具は全国の学習塾や有名書店でも販売されるまでに知名度を高めてこられました。

さらに、自ら学ぶ思考力をもった子どもたちは、難しい問題にも積極的に取り組むようになり、超難関と言われる灘中学へ生徒を首席で送り出したり、小学4年生で数学検定1級(高校3年修了レベル)に合格した生徒を創出するなど、教育課程における成果としても誇るべき成績を上げています。

「我々は、子どもたちの可能性を摘み取る『詰め込み』『暗記』教育は行いません。幼児教育において重要なことは、子どもたち自身が新しいものを生み出す能力を伸ばせる環境の中で、『学び・創造させる』ことです。自分と向き合い、知性と感性、豊かな人間性を育む中で、人生を自らの手で創造していける子どもに、大人になってほしい。ピグマリオンは、そのために存在しているのです。」

『思考する力』の土台を培った子ども達には、小3〜小4で中3の内容を、小6で高校の内容を終了するカリキュラムを用意。問題解決能力の高い子どもを育成しており、教室は全国に展開をしています。

創業から既に40年近くが経過しているピグマリオンですが、これまで事業拡大にあたりM&Aを選択としてとることはなく、以前にお知り合いの事業を譲り受けた際にも、それを契機にM&Aを通じた事業拡大を戦略筋のひとつとして掲げるようなことはなかったとのこと。

それでも、たまたま辿り着いたバトンズのサイトでM&Aという手法に着眼し、「良い事業」に巡り会えたことで本格的にM&Aを実行へと移していきます。

「新しい出会いが世界を広げてくれる」最も大切にしたのは売り手の人間性

今回の初成約を皮切りに、既に同時進行で複数の案件を進めているという伊藤様。数多ある譲渡案件の中から、どのような基準で対象先を選定しているのでしょうか。

「私は買収後も相手と良い関係性を築いていきたい、築いていくべきだと考えているので、自分が会ってみたいと思える人と交渉をスタートしたいと思っています。そして、その人が持っていない能力を私たちが持っていて、逆に私たちが持っていないものを相手が持っているようであれば尚良いと考えています。

金銭面で言えば、億単位のお金を積んだからといって最良の事業に出会えるとは限らないと思っています。事実、ご自身を過大評価して高額な金額提示をされているケースもあります。一方で、確固たる信念を持って素晴らしい教室を創り上げてきた先生たちは、得てしてご自身を過小評価していらっしゃるな、とも。

私は、理想を言えば2〜3年で投資回収できればという考えもありますが、自分の認めた価値に対して相当たる金額を支払うというスタンスで個々の案件に向き合っています。」

お互いの価値に見合った取引になることを望んでいる伊藤様は、初めてバトンズのようなプラットフォームを通じたM&Aを体験し、メリットについて以下のように話しています。

「これまで、知り合い等を通じて他の教室を買い取ったこともあるのですが、お金を払うと別教室を立ち上げて、先生と生徒を引き抜かれたこともありました。プラットフォームを活用しM&Aをする場合でも、そのような事態になる可能性は想定していますが、間にプラットフォームが介在して交渉・契約を進めることで、一定リスクが下がると考えられます。バトンズ経由のM&Aはそういった安心感があります。」

人生を豊かにするような繋がり全てが事業対象、今後も無限に広がるビジネスの輪

伊藤様が今回引継ぎされたのは、株式会社K&Dみらい教育研究社が運営する幼児童教室「ぽぷら幼児童学園」。代表を務める東條和代様は、20年もの間事業に真剣に向き合ってこられ、伊藤様はこの方となら買収後も良好な関係性を築いていけるだろうと確信できたことが引継ぎの決め手だったと話します。

ぽぷら幼児童学園のホームページには「お子様一人ひとりの個性や能力を生かし、先に伸びゆく子どもを育て教育していくのがぽぷら幼児童学園の考え方」というメッセージが掲げられており、伊藤様の大切にしている価値観と近しい考え方のもと、教室を運営されていることが想像できます。また、M&A成立後も東條様はピグマリオンの社員として教室に残り、運営に携わっていかれるそうです。

バトンズを通じた最初のM&Aを成約したピグマリオンは、今後も積極的にM&Aを行い事業拡大を目指します。M&Aに取り組む伊藤様は、ピグマリオンの未来展望について以下のように話します。

「今回は、私たちの主力事業である児童教育施設が対象でしたが、特にその業種にこだわってM&Aを検討しているわけではありません。実は、私はスリランカの名誉領事でもあるのですが、スリランカにはアーユルヴェーダと呼ばれるスリランカ発祥の伝統医療があり、心身の健康を増進する上で大きく役立つものになります。

また、スウェーデン発祥で児童教育にも有効とされている『ピースフルタッチ』と呼ばれるスキンシップ方法がスウェーデンの学校教育に取り入れられており、我々ピグマリオンは日本で唯一本社からの委託を受けてピースフルタッチのセラピスト資格の発行ができます。

このように、教育事業以外でも人が生きる上で大切にするべきこと全般、モノ化が進む現代において脳や身体をより良くしていくために重要なマッサージ事業や飲食事業なども買収対象として考えています。我々にとっては、人との繋がりを通じて愛情を感じ、それによって人生が豊かになるような事業全てが拡大路線の延長線上にあると考えています。」

人間育成を軸に教育やその他の事業に取り組む伊藤様は、これからM&Aを通じて更なる事業展開を目指します。

伊藤様とピグマリオンHD株式会社の今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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