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名古屋市の鍼灸接骨院をM&A!セカンドキャリアでM&A創業

2023年11月21日

整体師の個人事業主として活動されている森田様は、バトンズを通じて愛知県名古屋市に店舗を構える「鍼灸接骨院 しずはり瑞穂店」を譲り受けされました。30年以上金融機関に勤められた森田様は、第二のキャリアとして整体師を選択。フリーランスで修行経験を積まれたのち、ご自身でお店を持つためにM&Aに取り組まれました。今回、新たなステージへと進まれた森田様に、M&Aの経緯や今後の事業構想について、詳しくお話を伺いました。


 

譲渡事業
事業名 鍼灸接骨院 しずはり瑞穂店
業種 医療サービス(鍼灸接骨院)
拠点 愛知県
譲渡理由 後継者不在

 

 

譲受側
区分 個人(フリーランス)
業種 マッサージ・整骨院
拠点 愛知県
譲受理由 起業

 


高齢での起業は、ゼロイチ創業ではなくM&A創業がベスト

Photo by AdobeStock_498286447

金融機関に30年以上勤められた森田様。現場から管理職へと業務内容が変わっていく中で、当時得られていた『現場の達成感』が薄れていくのを感じていたと言います。

また、森田様が長年築いてきた知識やノウハウを後輩に伝承するなど、後進育成にも一定の達成感を得られたことで、セカンドキャリアの構想を描くようになった森田様は、辛い時期に心身ともに救われたという整体業に転身する決断に至ります。

金融機関に勤めながら、休日に整体師の養成学校に通い、整体の基礎知識や解剖学などを学ばれた森田様。2019年4月に個人事業主として開業届を提出し、整体師としてのキャリアを歩み始めました。

整体との出会いは、前職で心身ともにとても辛い時期があり、藁をもすがる思いで整体に行ったことがきっかけでした。施術後、心身ともに解放されて楽になった感覚は、今でも忘れることができません。その原体験から、自分も整体師として働きたいなという気持ちが芽生えました。

私は『一度決めたら最後までやり切る』という、初志貫徹を美徳とする昭和の価値観を持った人間ではありますが、一生涯やりたいことがずっと同じという訳でもないとも思っております。年月が経つにつれて、考え方の力点や価値観は変わっていくものですから。前職の達成感とともに、現場でゼロからチャレンジをしたいと思うようになり、第二のキャリアに進む決意をしました。

自身での事業運営にチャレンジする際には、金融機関時代に培った経験や知識が活きたと語る森田様。特に、森田様は事業資金の融資や管理、債権回収などを業務の主軸としていたため、成功事例や失敗事例を多く見てきており、それらの経験が起業された今でも活きていると話します。

「私は高齢での起業となります。ゼロイチ創業では、自分が稼働できる期間内に事業基盤を確立できない恐れがあると考え、M&Aという選択肢を取りました。M&A創業であれば、事業基盤を確立するまでの時間を短縮することができるからです。

また、金融機関に勤めていた私にとって、M&Aは身近な選択肢でした。売り手企業の財務分析や見極めは前職の経験から自分で実施できるため、ゼロイチ創業よりもハードルが低く取り組むことができました。」

大切な軸は、赤字でもテコ入れ施策がイメージできるかどうか

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譲渡案件を探すために、愛知県の事業承継・引継ぎ支援センターやM&Aプラットフォームに登録をし、具体的な交渉へと取り組み始めた森田様。多くの売り手様と面談をする中で、以下の点を重視して検討していたと言います。

「今後の改善施策や事業展望が具体的にイメージできるか、立て直しができる道筋が描けるかどうか、という点を大事にしていました。『債務超過かどうか』、『利益が出ているかどうか』といった財務面はあまり拘っておらず、最終的に譲り受けたところも赤字でしたね。

経営者としての醍醐味は、『自分がその事業に入ってどう良くなるのか』というところだと思います。例えば、黒字で自走している事業だと、経営者としての自分の存在意義は何なのかが分からないじゃないですか。それよりも、赤字の事業を譲り受けて経営再建を図る方が、クリエイティブでやり甲斐があると感じていました。」

今回の案件をご成約するまでに、複数案件を同時並行で交渉されていた森田様。『黒字には拘らない』『今後の展望が具体的にイメージできる』という明確な2軸をもって、スピーディーに判断をしながら多くの案件を吟味されます。

リピート率95%!地域に愛される鍼灸院を譲り受け

多数の譲渡案件から、最終的に鍼灸接骨院しずはり瑞穂店を引き継ぐ決断をされた森田様。どのような点に魅力を感じ、買収を決められたのでしょうか。

「1つ目は、現地で11年の業歴があって、優良顧客を囲い込んでいる点です。近隣住民の方々が主に利用されている鍼灸院で、通院されている年齢層は60〜80歳がメイン、20〜40歳の若い世代も2割ほどと、老若男女から愛される地域に根付いた店舗でした。また、名古屋では1、2を争う高級住宅街の真ん中に立地している場所で、顧客層も富裕層が多く、単価が高いお店になります。

2つ目は、私自身が店舗周辺の立地をよく知っていて、馴染みのある地域であるという点です。ビジネスをやる上では土地勘も重要になってきますので、そこはプラスのポイントでしたね。

3つ目は、テコ入れのための施策が明確で、業績回復を実現させられる見込みが高いと感じた点です。本店舗はリピート率が約95%と非常に高い一方で、新規顧客は月に平均1〜2人とかなり少なく、集客面に課題がありました。私が引き継いだあとに、どういう打ち手を講ずることで収支改善を図っていけるのか。具体的なロードマップを描くことができたので、この事業を引き受ける決断ができました。」

幅広い顧客層へサービス提供できるお店を目指す

改善施策と成長見込みがあったことで、M&Aの決断に至った森田様。今後の改善策と具体的な取り組みについて、以下のように話します。

「まずは、既存客へのアップセルと既存客からの紹介による新規集客に取り組みたいと考えています。加えて、オンラインとオフライン両面による新規集客を強化する予定です。オンラインでは、GBP、インスタグラム、LINE公式アプリ、HPB、FBの活用など、様々な集客チャネルを確立できるように進めていきたいです。

また、価格帯を下げた商品の開発も進めています。もともと富裕層がメインで、価格帯も周辺の店舗と比べて非常に高く設定されていましたが、新規顧客を集めるためには、価格帯を下げて一見さんが来店しやすいような商品設計が必要だと考えています。このような施策を実行して、PDCAを回しながら売り上げアップを図り、2024年12月期には黒字転換させられるように頑張りたいです。」

M&Aは一度実施したら終わりではなく、引き続き情報収集を続けて第二、第三のM&Aを検討し、多店舗展開も構想に入れていると話す森田様。M&Aであれば、事業や経営の基盤を整えるための時間を買うことができるため、多店舗展開をする際にもバトンズを利用したいと、M&Aの可能性に期待をされていました。

森田様と、鍼灸接骨院しずはり瑞穂店の今後のさらなるご発展を、バトンズ一同、心より応援しております!

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