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ニッチ産業のM&A。諦めかけたところから、バトンズの活用で出会いの幅が拡大

2023年10月28日

創業60年以上の歴史を持ち、関西圏で家具製造業を営むA社はこの度、バトンズを通じてM&Aのご成約に至りました。代表取締役を務める山田様(仮称)は、身内や社内で後継者を募ったものの引継ぎ手が見つからず、第三者承継を検討。以前からお付き合いがあったという株式会社WealthLeadに相談したところから、M&Aによる後継者探しがスタートしました。ご成約までの道のりは、どのような苦労があったのか。後継者探しの流れや、M&Aを決断するに至った経緯など、詳しくお話を伺いました。


 

譲渡企業
スキーム 会社譲渡
業種 製造業(日用品)
拠点 関西地方
譲渡理由 後継者不在

 

 

譲受企業
区分 法人
業種 サービス業(経営コンサルティング)
拠点 滋賀県
譲受理由 新規事業への参入

 


後継者探しに悩んでいたときに出会った、M&Aという選択肢

Photo by iStock-1309115995

関西圏で60年以上続く家具製造業の三代目として、事業を運営してきた山田様。ご自身の年齢や事業の今後を考え、後継者を検討する必要性を徐々に感じ始めていました。とはいえ、娘様はまだ成人しておらず、将来の方向性がまだわからない段階で継ぐこともできず、且つご自身には兄弟がいないため、身内での事業承継は難しい状況でした。

身内で事業を継いでくれる人がおらず、社員にも声をかけてみましたが、断られてしまったため、外部から探してくるしかないと考えていました。とはいえ、零細企業で売上高も多くあるわけではない、競合優位性もあるとはいえなかったので、事業承継を考え始めた当初は、引継ぎ手が見つかるとは正直思ってもいませんでした。」

後継者探しに悩んでいた折、以前から資産運用等でお付き合いがあったというWealthLeadに悩みを相談したところ、同社はM&Aアドバイザーとしての仲介業務も担っているという聞き、WealthLeadを通じたM&Aという選択肢を検討し始めます。

一度は諦めかけたM&A、プラットフォームを活用して出会いが広がる

Photo by AdobeStock_507479775

初めてM&Aを検討することになった山田様は、WealthLeadとともに準備を進めていきました。しかし、ニッチな産業で事業を展開するA社に、なかなか具体的な交渉まで進む買い手候補が現れなかったと言います。

「同業他社か、弊社が製造を依頼している工場のような、何らかの相乗効果を得られるところと一緒になった方がいいのではないかと考えていました。そのため、ノウハウが共有できたり、業務効率化によるコストが削減できたりと、お互いに良い影響を与えられるような事業をされている方を探していました。

そして、実際に何社かとお話しさせていただいたのですが、全てお断りされてしまいまして。『やはりM&Aは無理なのかもしれない』と思っていたところで、WealthLeadさんからバトンズさんをご紹介いただきました。本当に買い手様が見つかるのか不安ではありましたが、もう他に解決策がなかったので、半信半疑でバトンズに掲載してもらうことになりました。」

山田様が事業承継において不安に感じていた点は、秘匿性が高く、事前に公開できる情報が少ない事業であるため、限られた情報で興味を持ってくれる方が見つかるのかどうかということでした。事業内容と地域だけでも、会社を特定されてしまう可能性が高いニッチな事業であるため、オープンに買い手を募ることができなかったのです。

公開できる情報が少ない中でも、山田様は第三者承継に向けてバトンズを活用し、M&Aアドバイザーとともに具体的な交渉へと進んでいきます。

秘匿性の高い情報でも安心、3社と面談し譲り受け先が決定

Photo by AdobeStock_379438719

バトンズ上に掲載をしたところ、買い手候補として手が挙がったのは7社。あまり期待はされていなかったそうですが、興味を持ってくれる方が複数名いらっしゃったことにびっくりしたと山田様は言います。

その後、5社が真剣な形で考えてくれたそうで、まずは仲介としてWealthLeadがご面談。3社を山田様に繋ぎ、交渉を進められました。最終的に2社で迷われたという山田様は、最終的に何を判断軸として譲渡を決められたのでしょうか。

「買収後の事業構想を聞いたときに、新たな展望がみえるかどうかが決め手のひとつでした。今の事業をさらに極めて大きくして欲しいというよりは、譲渡先の事業と相乗効果を生み出せることを期待していました。自分自身も事業に行き詰まりを感じていたため、新しい施策で事業転換を考えた方がいいのではないかと思っていたからです。

しかし、悩んでいたもう一社に今後の構想を聞いたところ、その方は価値の創造をテーマにされており、今の事業をより極めるために営業を強化して利益を伸ばすという展望でした。本事業をより深く追求するのではなく、別領域との相乗効果を期待していたので、ビジョンに自分のイメージとのズレを感じました。

一方、今回譲渡先に選んだN社にも同じ質問をしたところ、主力としていたBtoBへの販売だけではなく、BtoCでもブランド力を活かして展開していきたいとお話ししてくれました。新たな可能性を感じ、将来の展望にワクワクしたため、この方にお任せしたいと思いました。」

会社の体制としては、悩んでいたもう一社の方が経営基盤が整っており、また譲渡先に選んだN社は代表の方がお一人で運営しており、まだ創業間もない会社であるという不安もあったため、最後の最後まで悩まれたとのこと。それでも、『今後の事業構想に展望が見える』という点で、最終的にN社に譲渡する決断に至りました。

良いM&A仲介者と出会えるかどうかが、M&A成功の鍵を握る

Photo by iStock-537252274

日本では、M&A支援登録機関が年々増加しています。中小企業庁が公募している2023年度(5月分まで)のM&A支援登録機関は3,133件となり、過去最多を更新しました。数多くの支援機関がある中で、『良い支援機関と出会えるかどうかが、M&A成功の鍵を握るのではないか』と山田様は語ります。

実際、バトンズに掲載してからご成約が実現するまでの約7ヶ月間、M&AアドバイザーとしてサポートされたWealthLeadに非常に力を借りたとのこと。バトンズ上で手を挙げてくださった方との面談を何度も行い、本気で経営再建をしてくれる先かどうかをしっかり見極めてもらえたと言います。

「今回のM&Aは初めての経験だったので、進め方もわからないですし、慣れておらず面談で何を見極めればいいのかもわかりませんでした。小さい会社や知識のない経営者ほど、仲介手数料などの資金を削減するのではなく、良い支援機関にお願いすることに投資すべきだと思います。

また、買い手も売り手も両方に言えることですが、お金目当てだけではうまくいかないのではないかと感じます。お金よりも大事なのは、『なぜ今M&Aをするのか』という目的です。

私の場合は『後継者がいない』ことと、『事業の縮小をなんとかしたい』という2点がありました。買い手先を見極めるときには、なぜ今M&Aでうちの事業を買いたいのか、という明確な目的があるかどうかを聞いてみてください。」

経営者として行き詰まりを感じていたときに、自分でなんとかするのではなく、他社に協力を求める手段としてM&Aを選択された山田様。また、バトンズを活用してみてのご感想について伺うと「経営者として、色々な方向にアンテナを貼ることは大事なので、プラットフォームに登録して情報を得るだけでも考え方が柔軟になるのでおすすめです」とおっしゃっていただきました。

最終的に、ご自身が希望されていた形で譲渡先が決まり、大満足だったとお話しいただいた山田様。今後も事業の引継ぎのために、サポートを続けるそうです。

山田様のますますのご活躍とご発展を、バトンズ一同心より応援しています!

 

【担当アドバイザー:「株式会社WealthLead」苅谷様のコメント】

今回の事業承継をお手伝いする中で、弊社としても非常に嬉しかったのは、山田様(仮称)・N社様(譲渡先)共に大変に喜んで頂いていることです。

山田様は事業承継する上で「事業・社名の存続」や「従業員様の雇用・処遇の継続」等、強いご意向をお持ちでしたが、N社様からはほぼ満額のご回答があり、加えてワクワクする新ビジネスのご提案もありました。

一方、N社様は『今後現業を継続しつつ、新ビジネス展開には山田様のお力が必要』と考えておられ、山田様に対し「譲渡後も会社に残ってサポート頂きたい」とのカウンター提案がありました。山田様は、当初はビックリされたご様子でしたが、会社の存続・拡大のご意向をお持ちであったことから、喜んで引き受けられることになりました。

今後は山田様・譲渡先様のお力を合わせ、会社を益々発展されるものと確信しております。

この案件を担当した株式会社WealthLead」の紹介ページ

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