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高崎市の若手経営者が継承したのは、「絶メシリスト」の老舗カレー屋さん

2023年05月25日

群馬県高崎市でダーツバーを経営しており、今年で3年目を迎えるのは「株式会社エンジョイ」代表取締役社長を務める周東 祐一郎様。経営の多角化を目指し、バトンズを通じて「創作カレーハウス印度屋」を承継されました。もともと飲食店経営に興味があったと話す周東様が、どのような経緯で、そしてどんな観点や想いを持って今回のお店を選び、引継ぎされたのか。その先に描く未来像とともに、詳しくお伺いしてまいりました。

 


 

譲渡事業
店名 創作カレーハウス印度屋
業種 飲食事業
拠点 群馬県
譲渡理由 後継者不在

 

 

譲受企業
社名 株式会社エンジョイ
業種 飲食事業
拠点 群馬県
譲受理由 新規事業への参入

 


幼馴染とダーツバーを開業。3年目にしてM&Aを通じた経営の多角化へ踏み出す

写真左:周東様、右:ダーツバー共同経営者のご友人

もとは一般企業で営業系のお仕事をされていたという周東様がダーツバーの店舗運営をスタートしたのは、今から3年ほど前のこと。とはいえ、周東様は特段これまで飲食店での勤続経験があったわけでもなければ、ダーツも趣味として嗜む程度だったと言います。

そんな周東様が起業にあたってダーツバーという業態を選んだのは、「もっと楽しそうに仕事をしたい」という想いと、自身の経験を客観的に分析されてのご判断でした。

世の中で“楽しそうに仕事をしている人”というのを想像した時に、一番初めに頭に浮かんだのが飲食店で働いている人たちでした。とはいえ、自分は料理に詳しいわけでもなければ、飲食店で働いた経験もありません。そんな中で、『料理ができなくても運営可能な飲食系の業態』を考えてたどり着いたのが、ダーツバーでした。

ダーツバーであれば、料理の腕に自信がなくても運営可能だと思いましたし、ある程度のコミュニケーション能力があれば、特別な専門スキルがなくても事業として成立させられるだろうと考えました。そこで、幼少期から付き合いのある幼馴染に声をかけ、今から3年くらい前に二人で開業をしました。

そうして周東様が開業へと進まれたタイミングは、折しもコロナ禍に突入する矢先。昨今のM&A市場における飲食店業種では、コロナ禍で立ち行かなくなり事業譲渡に踏み切る経営者も散見されます。その中で、積極的な事業拡大へと踏み切っている周東様に、コロナ禍での経営状況についてお伺いすると、ダーツバーにかかる原材料の低さと顧客層の影響もあり、想定よりマイナスに陥らなかったと言います。

「申請していた銀行からの融資がおりたタイミングが、『横浜に寄港した豪華客船でコロナが日本にも到来した』という、コロナ初期の報道が加熱していた頃でした。そんなタイミングだったので怖い気持ちもありましたが、もう話を進めている最中だったので、一か八かやってみるしかないという心境でした。

当時は若さと勢いだけでスタートした感じだったのですが、いざ始めてみるとダーツバーという業態は意外とコロナの影響を受けませんでした。まず、ダーツバーは軽食とドリンクが中心なので、他の飲食店ほど原材料のロスが発生しませんでした。

また、ターゲットも20〜30代が中心なので、そこまでコロナに対する恐怖感や抵抗感を抱いていない層が多かったことも奏功し、お客様の戻りも早かったんです。」

コロナ禍で休業を余儀無くされる時期もありながら、売上自体は順調に推移。3年目にして、経営の多角化を考えられるほどに成長していきました。こうして、周東様にとって第2の柱となるべく事業探しが進み始めます。

紆余曲折を経てたどり着いた、事業承継という選択肢

数ある飲食事業の中から周東様が選ばれたのは、同じ群馬県高崎市にある「創作カレーハウス印度屋」という個人店。代表を務める荒木 隆平様は、奥様と二人三脚でお店を切り盛りされてこられ、年齢と後継者不在を理由に譲渡先を探し始めてから既に数年経過していたそうです。

「はじめは、居酒屋のような業態を探していました。その方が、二次会先としてダーツバーに送客できたりするので、相乗効果が生まれるだろうと思ったんです。

ただ、検討が詳細化するにつれて、調理面で身につけるべきノウハウの多さや必要となる設備投資など、負荷が非常に高くなることを再認識しまして。

そこで、次に検討したのはフランチャイズ契約でした。ですが、出店場所に対する本部ルールが思いのほか厳しくて。彼らの条件を満たすような立地にお店を構えるためには、少なくとも2000万の投資が必要になりそうだったのと、良い物件に巡り会えなかったのとで、最終的には断念しました。

最終的にたどり着いたのが、事業承継という選択肢でした。『事業承継』というワードで検索して、上位表示されたM&Aマッチングサイトに3つくらい登録したのですが、結果的には一番使い勝手の良かったバトンズで決めました。」

ご夫婦が営む地元で人気のカレー屋に、大きな可能性を見出して次期後継者へ

写真左:印度屋元オーナーの荒木様、右:周東様

周東様が事業探しをする中で重視していたポイントは、成長性。少ない投資でも大きな成長が期待できるようなお店かどうかを意識して探していたと言います。

また、事業承継という形で引き継ぐことになるため、その事業や経営者の考え方に自身が共感・共銘できるようなストーリーがあるかどうかも見ていたとのこと。

印度屋さんは、ご夫婦お二人で愛情を込めて育ててきたことが伝わってくる素敵なレストランでしたし、地元の方々からも高い支持を得ている人気店です。

高崎市では、地元で愛されながらも後継ぎのいない有名店ばかりを集めた『絶メシリスト』というものが存在するのですが、そのリストにも載るようなお店でもありました。そんなお店を、自分が継承して再成長させることができたらとても素晴らしいと思いましたし、面白いだろうと感じたんです。」

既に何度かメディアに取り上げられるほどの知名度があった印度屋。現在は店主のご高齢もあってか、営業時間を短く設定されており、最近は冷凍カレーの販売を行うなど、自分のやり方次第でもっと業績を伸ばせそうな可能性を感じたとも周東様は話します。

譲渡契約の交渉については、人柄や経歴を評価されたのか、実にスムーズに進んだそうで「交渉というよりは、譲るのが大前提のすり合わせの場だった」と振り返る周東様。その表現通り、回転率を最大化させるために必要な採用やオペレーションの確認といった内容に終始した打ち合わせを通じて、無事に契約調印となったのでした。

現在、絶賛修行中。目指すは「絶メシリスト」からの華麗なる再生劇

居酒屋の探索から始まり、多岐にわたる検討プロセスを経て、大きな可能性を秘める理想的な飲食店を引き継がれた周東様。最後に今後の事業展望をお伺いすると、具体的なステップについてお話しいただきました。

「この3月から修行を始めておりまして、今はもっぱらカレーの作り方を勉強しています。5月頃にはお店の運営をスタートし、諸所を整理して7月くらいには店内の改装も考えています。

また、冷凍カレーの販売にも力を入れたいと思っており、近所にお住まいの方々に宣伝するのはもちろん、秋にはECサイトを立ち上げて楽天での窓口を開設する予定です。ここでは、自社商品に加えてOEMのレトルトカレー販売にも挑戦しようと思っています。

販路については、ECの他に道の駅や多店舗展開など、リアル接点を通じた開拓も視野に入れており、やりたいことは尽きません。」

コロナ禍に開業しながらも順調に事業を成長させ、M&Aを活用した経営の多角化を実現した周東様。最終的な夢は、地元群馬県で温泉旅館を開くことなのだと笑う周東様は、想像力と決断力あふれる素晴らしい経営者でいらっしゃいました。

周東様と株式会社エンジョイの今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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