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新潟県同士のM&A。IT企業社長が見つけた2度目の事業継承元は徒歩圏内

2023年02月10日

新潟県長岡市を拠点に事業を展開する「ヘルムジャパン株式会社」は、自動車関連業界向けにニッチなITサービスの開発・販売、サポートを手掛けるシステム会社です。そこで代表取締役社長を務める小宮淳様は、先代のお義父様から2010年に会社を受け継ぎ、今日まで事業を成長させてこられました。
もともと、M&Aは少し先の話として考えていたという小宮様が、なぜ今回M&Aを決断されたのか。そこに至る経緯と想いを、詳しくお伺いさせていただきました。

 


 

譲渡企業
社名 株式会社アスリート
業種 IT
拠点 新潟県
譲渡理由 後継者不在

 

 

譲受企業
社名 ヘルムジャパン株式会社
業種 IT
拠点 新潟県
譲受理由 新規事業への参入

 


結婚を機に入社した企業。わずか2ヶ月目にして、2代目社長に就任

Photo by AdobeStock_446960153

新潟県長岡市に拠点を置くヘルムジャパンは、自動車の登録を専門とする行政書士事務所を母体として、1988年に設立されました。

自動車登録支援申請システム「SunBridge」という、自動車の車検証を発行する際に必要な書類を作成するためのシステムに特化したサービスを展開するなど、「痒いところに手が届くシステム」として、クライアントから高い評価を得ておられます。

ヘルムジャパンに小宮様が入社されたのは、2010年ごろ。元はサラリーマンとして別業界で勤務されていた小宮様は、結婚を機にお義父様の会社に転職。これから色んなことを学んでいこうかという矢先、入社後わずか2ヶ月で先代のお義父様が急逝され、小宮様が2代目として会社を継承することになったのだそうです。

急な展開に戸惑いながらも、紆余曲折を経て事業を拡大させてきた小宮様。その勝因は、行政の電子申請に対応するソフトをいち早く開発することができたからだと小宮様は話します。加えて、今後も技術発展のスピードは増していくであろう昨今において、ひとつの選択肢としてM&Aを考える必要性を感じ始めたとのこと。

この業界で生き残っていくには、既存のアプリを保守しながら新しいことにも取り組んでいかなければなりません。そんな潮流に、これまでは新しい技術を持った人を採用することで対応してきました。しかし、これから規模が大きくなって、求められるスピードがますます早くなってくると、人材採用だけでは限界があると感じるようになりました。

そこで興味を持ったのが、M&Aという手法です。『今すぐにM&Aをしたい』というわけではなかったのですが、将来を見据えたときに必要になってくると感じていたので、まずは勉強の一環としてバトンズに登録してみた、というのがきっかけになります。それから売却案件を眺めていく中で、偶然見つけたのが今回の案件でした。」

小宮様が目にしたのは、事業所から徒歩圏内にある同業種の会社。既に関わりのあった、同地域の見知った企業でした。

隣りのブロックで徒歩圏内×同業種の事業継承、バトンズで見つけた運命的な出会い

Photo by iStock-1264939433

今から2〜3年ほど前。近所の同業者の社長が飛び込みで訪ねてきたことがあったそうで、その内容は、『自分たちも車検証の申請手続きに必要な書類作成ソフトを開発しているのだが、軽自動車が専門である』ということ、そして『自分たちのお客様から電子申請の対応への要望を頂戴することも多いので、その際にはヘルムジャパンの商品を紹介してもいいか』というものでした。

案件情報には詳細な企業説明があったわけではなかったものの、その概要から同じ会社だろうと確信した小宮様は、「せっかく目の前に見知った案件があるのだから、この機会を逃す手はない」と思われたのだそうです。

実際に問い合わせてみると、やはり小宮様の想定通りの会社でした。初めての交渉へと進み、先方とお話してみると、社長の希望は「事業売却」ではなく「事業継承」、譲渡先の条件として「同業種」を指定していたことから、さらにご縁を感じたのだそうです。

「私も、今から10年以上前に先代から今の会社を受け継ぎました。そのため、仕入れ先や取引先を変えず、従業員もそのまま残す形で事業を継承する大変さも分かっているつもりです。よって、これまで紡いできた意志や歴史を引き継ぎ、従業員の雇用を守ってほしいという先方社長の願いを、自身の経験から叶えてあげられるだろうと思いました。」

また、先方のM&Aアドバイザーとして支援されていた税理士の方も、地元が新潟県。日本全国を繋ぐM&Aサイトで見つけたご縁は、新潟県長岡市の半径10km圏内で完結するという稀有な事例となったのでした。

「新たな技術力」と「新たな顧客層」。シナジーの見込めるM&A

すぐにM&Aをする気はなかったという小宮様は、事業継承元である「株式会社アスリート」という会社の、どのような点に魅力を感じられたのでしょうか。

「一言でいえば、アスリートさんは私たちのウィークポイントを補える企業様でした。魅力に感じたところは、大きく2つです。ひとつは、受託開発ができる技術者がいるということでした。私たちはパッケージソフトの販売を行っているのですが、そこで関わるお客様から個別のシステム開発を依頼されることもあります。依頼をいただいたことにはできるだけお応えしたいのですが、本業でいっぱいいっぱいになっていて、それを受ける余裕がないという現状があります。受託開発が事業の柱のひとつになれば、顧客のさまざまな要望にも応えられるようになると思っています。

もうひとつは、彼らのサービスが軽自動車の車検証を取り扱っているという点です。私たちは普通自動車がメインなのですが、顧客自体は被る部分もありますから、大きなシナジーが生まれるだろうと感じました。」

前倒しで実現したM&A。360度、お客様の要望にお応えできる会社へ

Photo by iStock-952661176

こうして、まさにご縁と呼ぶに相応しい事業継承を実現された小宮様に、バトンズを通じたM&Aを終えてみての感想についてお伺いすると
「M&Aについては『分からないことが分からない』という状態だったので、顧問弁護士さんに教えてもらいながら手探りで進める感じで、とにかく全てが大変でした。

とはいえ、この経験自体は非常に勉強になりましたし、やってよかったと思っています。やはり、どれだけ事前に調べ尽くしたとしても、中に入らないと分からないこともあるのだということも実感できました。

財務諸表を穴があくまで眺めても、社長の話を繰り返し聞いても、自分の目で現場を見た際にはイメージと違うことも少なからず出てくるのかなと。そういうことを身もって知ることができたのは、この先の学びになりました」のこと。

「お金がかかることなので、誰でも気軽に試せるわけではないかもしれませんが、他の皆さんも興味があるなら、予算の範囲内で挑戦してみてもいいのではと思いました。」とも。

いずれ考えていたというM&Aを前倒しで実現されたヘルムジャパン。最後に、小宮様に今後の事業展望についてお伺いしました。

「まずは、事業の基盤をしっかりと固めていきたいです。今回のM&Aで、関連会社を含めて3社のグループ企業となったのですが、規模が大きくなっても目指す方向は変わらないということを、改めて浸透させていく必要があると考えています。これでお客様の要望には360度お応えできるようになったと思っているので、それを形として実現させていきたいです。」

そう言って笑う小宮様は、広く未来を見通しながら従業員を導く、スマートさと情熱をもった心温かい経営者でいらっしゃいました。

小宮様とヘルムジャパン株式会社の今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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