ネットワークやサーバの構築・導入・保守、LAN配線工事・電話・電気工事の構築・導入・保守など、ITインフラ業務で幅広くビジネスを展開する「SIS株式会社」は、創業30年目にして初となるM&Aに取り組みました。
交渉1件目でのご成約という、スムーズかつスピーディなM&Aを実現されたSIS。その背景やM&Aの目的などについて、SIS共同創立者である岩田 修様にお話を伺いました。
譲渡企業 | |
---|---|
社名 | 日本テクノ株式会社 |
業種 | IT |
拠点 | 東京都 |
譲渡理由 | 後継者不在 |
譲受企業 | |
---|---|
社名 | SIS株式会社 |
業種 | IT |
拠点 | 東京都 |
譲受理由 | 人材確保、技術力・開発ノウハウの強化 |
M&Aの目的は専門技術者の確保
ITエンジニアとして経験を積まれた岩田様は、会社の方針に縛られない、自分のやりたいことを実現できる環境を求め、1991年に独立・起業。IT企業として取り組む事業を模索しながら、2012年にSIS株式会社へと会社名を変更し、現在に至ります。
今回、M&Aを検討し始めた背景について「IT人材と新たな技術の確保」が大きな理由であったと話す岩田様。現在、経済産業省が発表しているデータでは、2030年までに約60万人のIT人材が不足する、という試算があるほど日本のエンジニア不足が示唆される中、SISもその波を受けておりました。
人材確保に苦戦を強いられる中で、金融機関へ相談に赴いた岩田様。その際に、M&Aプラットフォームの存在を知り、いくつかのM&Aサイトへ登録をされたのだそうです。
複数のサービスを利用する中で、「バトンズが一番、弊社に合っている案件がありました。」と話す岩田様。理想の規模感と同業種の案件が多かったことが魅力的だったとお話いただきました。
人員確保を目的としてスタートしたM&Aの案件探し。条件面では、資金上限を考慮しつつ、同業かつ自社より小規模な案件に絞って事業を探されていました。そんな中で交渉へと進まれた「日本テクノ株式会社」は、岩田様が理想とする条件と一致しており、自分たちが持っていない技術も取得できる、満足のいく内容であったとおっしゃっておられました。
成約後のPMIをアドバイザーと擦り合わせ
M&Aを実施・検討するにあたってさまざまな不安を持たれる方がいる中で、岩田様は初の交渉でご成約を実現されました。そのときの状況を振り返って、岩田様は「M&Aを行うにあたっては、アドバイザーの方にしっかりとデューデリジェンスもやってもらったので、特段心配事などはありませんでした。
弊社は人材確保というのが主目的だったので、デューデリジェンスに関しては、社員のスキル面をとくに調査してもらいました。交渉中の不安はありませんでしたが、どちらかといえば成約後のPMIの部分で不安はありましたかね。」とのこと。
PMIについては、とくに金融機関への説明が難しかったと話す岩田様。融資の相談などで金融機関へ相談に訪れた際に「財務内容の説明や、買収後にどう企業が成長していくか」ということを、金融機関に納得いただけるようプレゼンすることが苦労された点だったそうです。
交渉時のポイントとしては「値段交渉の際に、あまり下げすぎないことですかね。お互いの希望通りにいかないこともあると思いますが、上手く折り合いをつけることが大切だと思います。あとは、面談時に先方の社長さんとどれだけ打ち解けられるかも大事だと思いますね。」と話す岩田様。
PMI含め、不安点はM&Aアドバイザーの方と擦り合わせをしながら、ご成約まで進めていかれたそうです。
スムーズなM&A成約のポイントは「アドバイザー」
今回の案件は、バトンズの辻本が売り手様のサポーターとして間に入り、交渉等でサポートをしながら進めていきました。辻本の対応について、岩田様にお伺いすると
「非常に良くしてくださいました。無理もたくさん聞いていただきまして。とくに、値段交渉のときが一番助かりましたね。やはり、直接交渉するとなるとどうしても言いずらい部分もでてきますので、間に入っていただいて非常にやりやすかったです。」とご満足いただけたようでした。
M&Aは、初めて経験される方が大半であるため「何に気をつけたらいいのかわからない」「次のステップはどうすればいいのか」と不安に感じる方も多くいらっしゃいます。バトンズでは、バトンズの専門スタッフや専門アドバイザーにサポートを依頼して進めることもできるため、初めてM&Aに取り組まれる方はぜひご検討いただければと思います。
今後の事業拡大に向けて、M&Aを選択肢のひとつに
今回、日本テクノを迎え入れたことで、優秀な技術者と新たな専門スキルを手に入れたSIS。今後の事業展開について、岩田様は
「今回のM&Aに止まらず、さらに事業規模を大きくしていきたいですね。人材確保のためのM&Aも、今後も積極的に利用していきたいと思います。」とのこと。
また、「M&Aはさまざまなリスクもあると思うので、実施する際にはまたアドバイザーにご協力いただいて進める予定です。辻本さんにもお話しているので、ぜひまたバトンズさんをご利用できればと思います。」とも。
M&Aは、完全に希望通りに進められないこともある前提で、先方とコミュニケーションをとりながら落としどころを見つけることが大事であると話す岩田様。課題であった人材確保を実現され、SISの今後の成長に期待が膨らみます。
岩田様とSIS株式会社の今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!
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