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趣味で始めたサウナグッズのEC事業、想いを継ぐのは本気のサウナ愛好家

2022年11月18日

サウナ向けアパレルを中心に、サウナグッズを幅広く取り揃えるECサイトを運営する野田様(匿名)は、本業では不動産開発や学校法人など、多岐にわたるビジネスを自ら手がける敏腕経営者です。

「コロナ禍で時間ができたタイミングに、副業で事業を始めたいと思うようになりまして。自分がハマっていたサウナ関連で何か事業はできないかと考えて辿り着いたのが、サウナグッズのEC事業だったんです」と語る野田様が、趣味が高じて始められたサウナグッズのEC事業を売却するにあたり、どのような考えを持って進められてきたのか、詳しくお伺いしてまいりました。


 

譲渡事業
事業内容 サウナグッズ販売
業種 EC事業
拠点 東京都
譲渡理由 選択と集中

 

 

譲受側
区分 個人事業主
業種 金融業
拠点 東京都
譲受理由 起業・副業

 


コロナ禍をきっかけに、趣味が高じて友人と始めたサウナグッズのEC事業

Photo by iStock-1421223029

サラリーマン時代、アパレル企業で商品企画をされていたという野田様が、ご友人と一緒にサウナ向けアパレルのEC事業を立ち上げられたのは、2020年の春ごろ。コロナ禍が本格到来して、世の中の当たり前が一変しようとしている最中のことでした。

既に独立を果たされ、事業経営のご経験を豊富に積まれていた野田様にとって、新規事業を軌道に乗せるのは決して難しいことではなかったものの、早くに共同運営をしていたご友人が抜けられてからは、サウナ事業はほとんど手付かずの状態になってしまっていたと、野田様は話します。

サウナ事業をやろうと思った背景には、SNSマーケティングを実践的に学びたいという理由もあったそうなのですが、そのアルゴリズムの研究にも想像以上の難しさがあり、腰を据えて取り組まないと業績を成長させられないだろうと感じられたのだとか。

一方で、外部出店やコラボ商品の開発といった話が持ち込まれることもあったりと、サウナ事業に需要と可能性を感じていた野田様。せっかく創ったニーズある事業をこのまま潰してしまうのは勿体無いため、熱意ある誰かに継いでもらい、事業を伸ばしていってほしいと考えるようになりました。

「最後の1年間は、ほぼ一人でやっている状態だったので、本業との両立は困難だと思いました。せっかくSNS以外の集客が見込めるような外部出店の話や、新規ターゲットが獲得できそうなコラボの話が出てきても、自分の時間を割けないために進めることができない、という状態でして。

また、正直なところ、自分がこの事業に飽きてしまったというのもあったので、もしも代わりにサイトを盛り上げてくれる人がいるのであれば、事業譲渡という選択肢もありだと考えるようになったんです」と話す野田様。

こうして、野田様のスモールM&Aがスタートしたのでした。

「無理かな」と思った矢先に本気の問い合わせ。経験して分かったスモールM&Aの需要

Photo by huum-xn_MghoT9HE-unsplash

本業では、銀行を通じて高額のM&A案件を取り扱うこともあるという野田様ですが、バトンズのようなオンライン・プラットフォームを通じてスモールM&Aを手がけるのは今回が初めてのご経験でした。

実際に売却を経験してみて、その印象についてお伺いすると「はじめは、“とりあえず情報をください”というような本気度の低い問い合わせばかりで、良い相手に出会うのは難しいのかなと思いました。ですが、バトンズの担当の方と相談して提示価格を下げてみたところ、本気度の高い問い合わせが立て続けに2件入ってきまして。

そのうちの1件が、今回の成約先となった宮島さん(匿名)だったのですが、とても熱心で人当たりも柔らかい方で、非常に良い印象でした。副業としてやっていきたいとのことだったのですが、本業は個人事業主として金融業界に携わっており、時間にも融通が利くというお話だったので、宮島さんであれば、事業を大きくしてくれそうだと感じられました。

また、証券会社のご出身ということで、こういった事業売買におけるリーガル面においても明るい方だったので、契約を進める際にも色んなことがスムーズに運べて助かりました」とのこと。

「スモールとはいえ、登録する前は“プラットフォームを通じて成約までいけるんだろうか”と半信半疑だったのですが、ちゃんと決まるものなんだなと思いました。今回みたいに売却金額が数十万から数百万の案件だと、銀行に仲介を頼んでやるのは費用的に成り立たないでしょうから、こういうオンラインを活用した仕組みがあるのはありがたいことだと思います」とも。

本業で多くの大型M&A案件を見てこられた野田様らしい、実体験からくる説得力のあるお話でした。

スピード成約の勝因は、自分の中で譲れない条件を明確にしておくこと

Photo by iStock-1309115995

理想のお相手に巡り会い、個人としては初めてとなる事業譲渡を無事に終えられた野田様。数多くの問い合わせが来たにも関わらず、スピード感をもって成約まで進められた野田様に、交渉時の背景についてお伺いすると「買い手を選ぶ上で、自分が何を一番大切にしたいのかを初めの段階で決めておくと、決断に迷わずスピード成約に繋がると思います。

例えば自分の場合、一度はたたもうとしていた事業を売りに出した理由が、そのまま潰すのが勿体無いし寂しいと思ったというものであり、売却益を得るというものではありませんでした。金額に関していえば、当時抱えていた在庫総額20万が取れればよいと思っていました。それよりも、熱意を持って事業を運営してくれるのか、その人に任せれば事業が拡大していけそうか、というのを気にしていました。

事実として、バトンズの担当の方に“売却提示価格は3回まで変更できるので、初めは50万で出して、そのあと40万、30万と下げていきましょう”と提案いただき、40万の時点で宮島さんと話が進んでいったのですが、私の方から30万でいいですよと値引いたくらいなので。自分にとっては、それくらい金額に対するプライオリティは低かったんです」とのこと。

「もちろん、人によって意思決定の物差しは異なるでしょうが、時間をかけよう、他の人も検討してみようと思えばいくらでも時間をかけられてしまうので、あらかじめ自分の中で基準を持っておくことは大切だと思います」とも。

そんな野田様に、最後に今後の展望をお伺いするとともに、同じようにM&Aを検討している方々に向けたメッセージをお願いすると
「次は、買い手としてサイトを見にいくのには興味があります。副業は自分が興味のある分野でやりたいと思っているので、今だとサスティナブルアップサイクル系の事業があれば、やってみたいと考えています。

事業譲渡を経験して、これからM&Aを検討しようとしている方々に伝えたいのは“たとえ成約できなかったとしても、事業を売りに出すことで学べることもたくさんあるので、是非チャレンジしてみてほしい”ということでしょうか。

自分自身も、今回の経験は本当に勉強になりました。特に、売り手として試してみる分には費用がかからないので、迷ったり悩んだりしている経営者には是非チャレンジしていただきたいと思います」と笑顔で答えてくださいました。

野田様の今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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