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「創業100年・年商100億円」を目指して。創業80年の老舗物流企業と小さな運送会社のM&A

2022年11月16日

創業1940年、今年で82年目を迎える老舗の運送会社「八潮運輸株式会社」をはじめとして、現在複数の運送会社で構成される八潮グループ。その中のひとつである「株式会社ハンディーズ」が、今回バトンズを通じて丸升運輸有限会社を新たに譲り受けされました。

創業100年・年商100億円」を目標に掲げる八潮グループで代表取締役社長を務める宮地 宙様は、今回のM&Aをどのようにして進め、どんな思いで引継ぎを決断されたのか、詳しくお伺いしてまいりました。


 

譲渡企業
社名 丸升運輸有限会社
業種 運送業
拠点 神奈川県
譲渡理由 後継者不在

 

 

譲受企業
社名 株式会社ハンディーズ
業種 運送業
拠点 神奈川県
譲受理由 既存商品・サービスの強化など

 


三代続く老舗・運送会社を継承したのは、33歳、今から16年前のこと

Photo by iStock-1137893265

宮地様のお祖父様が立ち上げた八潮運輸株式会社を2代目に当たるお父様から継承されたのは、宮地様が未だ33歳という若さのタイミングでした。

そこから実に16年に渡り、「企業は成長し続けなければいけない」という強い意志を持って事業運営をされてきた宮地様の手腕もあり、八潮運輸株式会社は5つのグループ会社と500名超えの従業員を抱える中堅物流企業となりました。

サービス内容の主軸は小型車から大型車・トレーラなど、約160台にも及ぶ車両数を誇る運送事業ですが、それ以外にも関東に6拠点・総計12,000坪もの敷地面積を持つ倉庫事業や業務請負事業、派遣事業なども運営されており、『100年・100億円企業』というのが宮地様が八潮グループとして掲げている目標であるのだそうです。

グループの傘下に多くの企業を迎えてきた宮地様。仲介を挟んで行うM&Aは過去に1回だけだったそうで、
「はじめて事業を譲り受けたのは2016年で、それ以降も2件ほど事業譲渡を受けてきました。ですがいずれも相対で決まったものでして、仲介を挟まない形で進めていました。

一方で、事業の成長戦略を描く中、積極的にM&Aを行っていきたいという考えはあったので、仲介会社から常に情報を集めるようにしておりまして、それが実ったのが昨年の4月ごろ。八潮グループのひとつで、現在自分が代表を務めている株式会社ハンディーズになります」とのこと。

その際には、M&A仲介業者からのご紹介で進めていた宮地様。バトンズのようなM&Aプラットフォームを利用してご成約するのは、今回が初めてのことでした。

「プラットフォームに対する抵抗はありませんでしたね。情報収集手段として便利ですし。また、M&Aそのものに意欲的でしたから、ここ2〜3年は仲介業者から直接持ち込まれる案件情報と並行して、バトンズをはじめとする複数のサイトでの情報収集を行ってきました

そこからなぜバトンズに絞り込んだのか、正直覚えていません。当時は、とにかく多くの情報を集めることに重きをおいていたので、その中で“いいな”と思えた案件がたまたまバトンズにあったんだと思います。」

こうして、サイトでの情報収集を初めておよそ2年以上で、ようやくご希望に沿った会社と出会われたのでした。

見つけたのは創業50年の小さな運送会社、決め手は特殊車両と採算性

Photo by iStock-104314618

今回引継ぎされた丸升運輸有限会社は、創業50年を迎えようとしている小さな老舗の運送会社。当時代表を務められていた鈴木 綾子様は、家業を継ぐはずだったお兄様が急逝されたことから、やむ無くお父様より事業を譲り受け、経営経験がない中でご自身の私財を投じながら必死に会社の息を繋いできた苦労人でいらっしゃいました。

従業員はわずか2名。鈴木社長ご本人が「小さくて、何の取り柄もない会社です」と評する丸升運輸有限会社を、宮地様はどう評価され、なぜ事業承継をされることに決めたのか、お伺いすると
「基本的な判断軸は、所在地や規模、顧客の業種などです。それらを総合的に見て決めています。たとえば、今回の丸升運輸さんは会社自体を残す必要はないという条件が提示されており、グループ会社の近くに所在していたので、得意先や従業員を引継ぎできれば採算が合うと考えました。

得意先と従業員の関係性も良好だったので、譲受後も従業員が継続してくれれば、既存のビジネスは継続できることも確認できました。また、弊社では所有していないユニック車という希少価値の高い車両を所有している点は、魅力に感じました」とのこと。

「あとは、社長の鈴木さんの従業員を思いやる気持ちや、お父様から引き継いだ会社を良い形で引き継いでくれる先を探している、という思いに共感できたというものあります」とも。

このような経緯で、創業80年の老舗運送会社と創業50年の小さな運送会社との出会いが実を結んだのでした。

「100億円企業」になるために有効な、M&Aという選択肢

Photo by iStock-1198082588

運送業界は、数ある中でもM&Aが活発に行われつつある業界のひとつ。その業界で『100年・100億円企業』という明確なゴールを設定し、積極的に事業拡大を実現されている宮地様に、今後の展望やM&Aを実行していく際に配慮されているポイントをお伺いしました。

「会社が成長するためには営業力が必須になると考えており、幸いにもうちは営業力のある企業です。ですが、そうではない会社もたくさんあります。素晴らしい資産を持っているのに交渉力がないためにジリ貧になり、債務超過や経営破綻になってしまうケースも見たことがあります。

うちは、そういった会社が手遅れになってしまう前に手を組み、中身を伴った100億円企業となるべく、一緒に成長していけたらと考えています。そのための手段としてM&Aというものを捉えています。」

「その際に気をつけているのは、仲介業者はもちろん、売り手のトップに自分たちと組むことで生まれるシナジーは何かということを、厚化粧をしないようにしながら、より具体的に説明することです。

世の中には、ピカピカの会社なんて多くありません。後継者不在という理由ならまだしも、それ以外で事業譲渡を検討しているということであれば、尚更それなりに問題を抱えた企業が大半でしょう。

それを一緒に解決できるリソースが自分たちにあるということを、どれだけ鮮明に語れるかどうか、自分自身もイメージできるかどうか、ということが大切だと思っています。一緒になってシナジーが生まれない会社であれば、M&Aはやらない方がいいとも思います」とお答えいただきました。

常時冷静かつ明快にインタビューに応じてくださった宮地様は、確固たる信念を持ちながらも、相手の想いに共感できる豊かな感受性を持った敏腕経営者でいらっしゃいました。

宮地様と八潮グループの今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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