中小企業支援
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2020/06/25

家賃支援給付金と無利子枠拡大

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第2次補正予算、決定
6月12日に国会にて、コロナ支援に伴う2020年度第2次補正予算が正式に成立しました。 第2次補正の一般会計からの歳出は31兆9114億円で補正で過去最大、財源は全額を国債の追加発行で賄われます。 2020年度当初予算の歳出は102兆6580億円、第1次補正は25兆6914億円でしたので、トータル2020年度の歳出は160兆円を超えることになります。 その中でも特に中小企業に影響が大きいのが、「家賃支援給付金」と「日本政策金融公庫や民間金融機関による融資における無利子枠の拡大」です。
家賃支援給付金
新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした自粛要請等によって売上の急減に直面する事業者の事業継続を下支えするため、固定費の中で大きな負担となっている地代・家賃の負担を軽減することを目的として、テナント事業者に対して「家賃支援給付金」が支給されます。 ■給付対象者 中堅企業、中小企業、小規模事業者、個人事業者等であって、5月~12月において以下のいずれかに該当する者が給付対象者です。 1.いずれか1カ月の売上高が前年同月比で50%以上減少 2.連続する3ヶ月の売上高が前年同期比で30%以上減少 ■給付額 申請時の直近の支払家賃(月額)に基づき算出される給付額(月額)の6倍(6カ月分)が給付額です。 ≪法人の場合≫ 法人の場合、1カ月分の給付の上限額は100万円です。 支払家賃(月額)75万円までの部分が2/3給付、75万円を超える部分が1/3給付になるため、支払家賃(月額)225万円で上限の給付額(月額)100万円になります。 6カ月分では600万円が給付の上限額です。 上限まで行くと、持続化給付金200万円の3倍となります。 大きい金額ですね、単発ですがもちろん支援金ですから返済不要です。 ≪個人事業者の場合≫ 個人事業者の場合、1カ月分の給付の上限額は50万円です。 支払家賃(月額)37.5万円までの部分が2/3給付、37.5万円を超える部分が1/3給付になるため、支払家賃(月額)112.5万円で上限の給付額(月額)50万円になります。 6カ月分では300万円が給付の上限額です。 現在のところ、申請開始は最速で6月下旬以降、給付は7月以降になる予定です。
東京都港区・新宿区は独自の家主向け家賃支援
6月から新たに港区で始まったのが、テナントオーナー向け「港区店舗等賃料減額助成金交付制度」です。 新型コロナウイルス感染症拡大等の影響により売上げが減少している店舗や事務所等のテナント(店舗等賃借人)に対して、テナントのオーナー(賃貸人)が賃料を減額した場合に、減額した賃料の一部が助成されます。 具体的には、令和2年4月分から9月分までの賃料(最大3か月分)で、減額した賃料の2分の1(1か月・1物件当たり15万円を上限)となっています。 【港区役所 HP|テナントオーナー向け「港区店舗等賃料減額助成金交付制度(交付申請のご案内)」】 https://www.city.minato.tokyo.jp/keieisoudan/chinryojosei/josei.html 新宿区は下記となっています。 【新宿区役所HP|新宿区店舗等家賃減額助成を実施しています。】 https://www.city.shinjuku.lg.jp/jigyo/sangyo01_000001_00017.html もしかすると皆さんそれぞれのエリアにもこういった制度があるのかもしれませんので、HP等でご確認をお願いします。
日本政策金融公庫や民間金融機関による融資における無利子枠の拡大
日本政策金融公庫等の新型コロナウイルス感染症特別貸付等により借入を行った事業者のうち、一定の売上減少要件を満たす方は、3年間実質無金利での融資を受けられる可能性があります。 この度、その融資上限が、以下のように拡充されました。 ≪補給上限≫  中小事業・危機対応 1億円→2億円 国民事業 3千万円→4千万円 また、民間金融機関の融資上限も3千万円→4千万円に拡充されました。 他にも第2次補正予算では、雇用調整助成金の拡充等も行われています。 この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。
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