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2024/01/05

【中小企業向けDX人材育成 】 Part1 ~DXとは~

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目次
1. DXの概要 2. DXの推進に何が求められるのか?  ①顧客(Customer)  ②競合(Competitor)  ③自社(Company) 3. デジタル技術の紹介  ①デザイン思考  ②IoT  ③ビッグデータ  ④AI  ⑤クラウド 4. 今後のデジタル技術
DXの概要
まず、DX(デジタルトランスフォーメーション)の概念について紹介します。この用語は、2004年にスウェーデンのエリック・ストルターマン教授が提唱し、その後、IDC Japan株式会社や経済産業省などでも定義がされています。 <DXの概念> エリック・ストルターマン教授の提唱(2004年): デジタル技術の普及が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること IDC Japan株式会社の定義: 企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引し、第3のプラットフォームを活用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通じて、ネットとリアルの両面で顧客エクスペリエンスを変革し、価値を創出し、競争上の優位性を確立すること デジタルガバナンスコード2.0(経済産業省)の定義: 企業がビジネス環境の急激な変化に適応し、データとデジタル技術を駆使して、顧客や社会のニーズに基づき、製品やサービス、ビジネスモデルを変革すると同時に、業務、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること これらを簡潔に整理すると、DXは「デジタル技術を活用してビジネスモデルを革新すること」を指します。この表現は、英語圏で変革(トランスフォーメーション)を表す際に「X」を使用していることから、「デジタル」の「D」と変革の「X」を組み合わせて「DX」となりました。
DXの推進に何が求められるのか?
市場分析において、さまざまなフレームワークが活用されますが、DXの推進において求められる要件を整理するために、「3C」フレームワークを使用します。このフレームワークは、お客様(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの観点から物事を考え整理するものです。 ① 顧客(Customer) DXにおいて、おそらく最も身近な経験は買い物でしょう。現在、多くの商品は店頭だけでなく、スマートフォンを使って購入できるようになりました。かつては音楽を聴くためにレコードを購入していましたが、今では定額の利用料を支払い、スマートフォンを活用して音楽を聴くことが一般的です。こうした変化は、DXがデジタルデータを活用したビジネスモデルの変革であることを示しています。 ② 競合(Competitor) DXの進展に伴い、思いがけない異業種から競合企業が参入することがあります。アップル社の事例が代表的で、元々はパソコンメーカーであった同社が、「iPod」と「iTunes Store」を組み合わせて音楽業界に進出し、業界の在り方を変えました。このような取り組みから、DXではデジタル技術を主体にしつつ、製品やサービスを組み合わせて新たな価値を生み出すことが不可欠であると言えます。 ③ 自社(Company) 2020年以降、コロナの影響でテレワークが進み、働き方が多様化しました。テレワークを支えたのはデジタル技術であり、重要なのはテレワークに適した業務や就業ルールの革新であると考えられます。DXではデジタル技術だけでなく、業務手順や規則・ルールの革新を伴う取り組みが不可欠です。 「3C」により整理した、DXの推進に求められる要件は以下の通りです。 デジタル技術を活用できるビジネスモデルであること 製品やサービスと組み合わせて新たな価値を生み出す取り組みであること 業務手順や規則・ルール等の革新を伴う取り組みであること
デジタル技術はどのようなものがあるか
DXにおいて具体的な実装がされるデジタル技術を理解するために、5つのデジタル技術を紹介します。ただし、これらの技術は単なる手段であり、DXの本質はビジネスモデルの革新にあることを留意してください。 〜ここから先は下記リンクからお読みください〜 https://www.biz-recipe.jp/dx/naoaki_yamaura1/
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