地元盛岡市を拠点に置く医療事業。近郊の調剤薬局をM&A

岩手県盛岡市で薬局の経営、医療機関向けの経営コンサルティングなどの事業を展開する「株式会社リぺリコ」が、青森県八戸市で調剤薬局を運営する会社を譲り受けされました。近隣県・同業種のM&Aとなった今回のご成約について、株式会社リぺリコの代表取締役である久慈様にお話を伺いました。

「盛岡市を元気にしたい」ご縁を繋いで新たな事業へのチャレンジ

Photo by Nathaniel Yeo

　岩手県盛岡市で生まれ育った久慈様は、2017年に「レビガータ株式会社」を設立。地元の盛岡市を拠点に置き、ITコンサルティングやシステム開発、Webサイト制作を提供するIT企業として事業を展開していました。

様々な業種を対象に事業を展開していったレビガータ株式会社。その中のひとつであった病院向けのシステム開発を展開していた際に、久慈様に“調剤薬局をやってみないか“というお声がかかったそうです。専門領域ではなかったものの、「盛岡市を元気にしていきたい」という想いをもっていた久慈様は、この話を了承。知り合いの薬剤師に声をかけ、2020年に「株式会社リぺリコ」を立ち上げました。

まずは、調剤薬局を1店舗開業するために動いていた久慈様。有識者からは「1店舗だと経営が厳しくなるから、早めに複数店舗、できれば5店舗くらい展開した方がいい」という話を聞いていたこともあり、複数店舗を運営していく前提で事業計画を立てていました。

そのため、M&A仲介会社に久慈様自ら「良い案件があれば連絡してほしい」という旨をお伝えしたり、M&Aプラットフォームを複数サイト拝見したりと、M&Aも前向きに検討ていたそうです。事業拡大に向けて、積極的に活動していた久慈様。その中で、バトンズを通じて今回のご成約が実現しました。

今回が初めてのM&Aであった久慈様。交渉の進め方などで手に余る部分があると感じたことから、IT事業を立ち上げられたときからご縁がある「せいのFP事務所」の清野様にご相談。M&Aの仲介アドバイザーとして介入していただき、今回のM&Aが実現されました。「清野様とは、盛岡市のインキュベート施設で知り合ってからのご縁となります。施設に入居していた同士として信頼のおける方で、今回お力をお借りすることにしました。」 

最終判断は売主様のお人柄。IT事業者として見えた改善の余地もプラスに

今回のM＆Aを決断された理由について、久慈様は「最終的な判断理由は、売主である田中先生（仮称）のお人柄ですかね。36年誠実に薬剤師としてお仕事をされてきたということが伝わってきたので、間違いないかなと思いました。」とのこと。また、財務状況を拝見した際、IT化があまり進んでいないと感じたという久慈様。IT事業をやられている久慈様にとって、まだまだ改善の余地を見込める部分があったことは、プラスに働く結果となりました。

資金面を考えながら、今後も積極的にM&Aを行っていくという久慈様。地元を元気にしたいという想いがある久慈様にとって、M&Aをする際の選択基準には、立地条件が大きなポイントとなるそうで、「例えば、同じ岩手県であっても沿岸の場合2～3時間かかってしまうということがあります。ニーズがあって、薬局を開設するお話をいただいたとしても、そこで働きたい薬剤師さんがいなければ意味がありません。

なので、店舗拡大をしていく際には薬剤師さんの希望も聞きながら進めていく必要があると思っています。」とのこと。盛岡市近郊を第一優先として、通勤できる範囲内で引き続き事業拡大を検討していくとのことでした。

そんな久慈様に、最後に今後の展望についてお伺いしたところ「今回の成約で八戸市に拠点をもつことができたので、盛岡市近郊に加えて、八戸市近郊でも事業を拡大していくことを考えています。私としては、生まれ育った盛岡市を中心として、事業を通じて地域を盛り上げていければと思っています」とお話いただきました。
一貫して、地域密着で事業拡大を考える久慈様は、地元愛があふれる素敵な経営者でした。

株式会社リぺリコと久慈様の今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております！

この案件を担当したせいのFP事務所の紹介ページ