1885年(明治18年)の創業以降、5世代に渡り親族内承継を続けてきた株式会社カネジョウが、中小・ベンチャー企業向けに経営支援を行うCFOジャパン株式会社に会社譲渡されました。長野県岡谷市を拠点において130年以上、衣料品・寝具などを中心に取り扱う総合小売業として地域に愛され続けてきた本事業。今回、親族内承継を続けてきた事業を譲渡するに至った背景について、株式会社カネジョウ5代目の代表取締役社長、小口様にお話を伺いました。
譲渡企業 | |
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社名 | 株式会社カネジョウ |
業種 | 小売業 |
拠点 | 長野県 |
譲渡理由 | 後継者不在 |
譲受企業 | |
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社名 | CFOジャパン株式会社 |
業種 | 人材教育、経営コンサルティングなど |
拠点 | 東京都 |
譲受理由 | 新規事業への参入、取引先拡大など |
債務超過の事業を経営。「最大で10年」と語る小口様の真意とは
小口様が株式会社カネジョウの5代目社長として会社を受け継がれたのは、今からおよそ7年前の2014年8月ごろ。そのときの経営状態は、20期連続の赤字で債務超過が生じており、いつ潰れてもおかしくない状況だったそうです。
もともと体調面で不安があった小口様は、最長でも10年、その後は第三者承継を含めた引き継ぎを、従業員や株主の方々と約束したうえで、経営者としての道をスタートしました。
「経営状態がよくない期間が長く続いており、10年かけて債務超過を改善できなければ、20年やっても30年やっても無理だろうなぁという感触がありました。そのため、10年以内に、自分が社長として居るうちにこの経営状態を抜け出せるかどうかが分かれ目だと思っていました。」
そんな小口様が社長に就任した初日。会社に粉飾決算があることが判明したため、県に申し出をして情報開示を行い、事業再生案件に近い形で協力依頼を求めたそうです。そんな小口様の真摯な取り組みが功を奏したからか、就任初年度から黒字転換、2019年には、債務超過を解消することに成功しました。
想定よりはやく債務超過を脱することができたと語る小口様に、その要因についてお伺いしたところ、「数字をもとに経営をしているので、バランスシートは重視していました。また、私は経営者の能力で一番大切なのは運だと思っています。 少なくとも、自分の実力で会社が良くなった、と思ったら傲りだと思っているので、”成果が出たら部下のおかげ、出なかったら自分の責任“だと思うようにしていました。」とお話いただきました。
引き継ぎ先に求めていたのは、本気で事業を良くしようという想いだけ
もともと赤字が続いていたということもあり、親族や従業員内でも引き継ぐ先が見つからず、第三者承継を決断した小口様。ネット上のプラットフォームは、引き継ぎ先を見つける手段のひとつとして、7~8か所ほど利用していたそうです。
そんな中、バトンズを通じてCFOジャパン株式会社との出会いが実現。様々なプラットフォームを利用してみた小口様に、バトンズを使ってみての感想をお伺いさせていただいたところ、「有料会員の買い手様の意思が良質であるという印象を受けました」とおっしゃっていただきました。
株式会社カネジョウは、1885年の設立以降、親族で経営を続けてきた歴史ある会社。承継先には非常に悩まれたのかなと思い、お伺いすると「とくに悩むことはありませんでした。重要視していたことは、本気で事業を良くしたいという意思があるかどうかくらいで、引継ぎ先の資産状況や法人規模、業種などは特に気にしていなかったので。
株主様や従業員の皆さんには、第三者承継に対して私が就任する前に了承を得ていましたし、推薦ではなく立候補であれば、お受けするつもりでした。」とのこと。
承継先として選んだCFOジャパン株式会社の中嶋様は、30社近く問い合わせがあった中で、間違いなくNo.1といえる強い意思を感じたそうです。
「実名開示をしてから、40以上の質問事項をいただいて、非常に熱心な会社だなという印象を受けました。それまでに30社近くの会社と面談はしていたのですが、中嶋様からはM&Aに懸ける意気込みを強く感じました。」とのこと。
また、「CFOという名前の通り、数字にしっかり管理される方であるという印象を受けました。数字を重視した経営という面では私と近しい部分もありますが、中嶋様はP/LやIT・DXなどを重視される方なので、これから会社の印象も大きく変わっていくのではないかと思っています」とおっしゃっていました。
今後も、地域に愛される会社として発展していく想いを込めて
現在は、業務委託という形をとって毎年1年契約で会社のお手伝いをしているという小口様。「店舗は、地域の小・中・高校の制服取扱店に指定されていますので、若い世代の来店もあります。
今後は中嶋社長様を中心に、株式会社カネジョウが地域に愛され、社員さんやお取引先様からも必要とされる素晴らしい会社に発展していく事を願っております。私自身、できることは精一杯サポートはさせていただくつもりです」とお話いただきました。
株式会社カネジョウとCFOジャパン株式会社の今後の発展を、バトンズ一同応援しております!
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