D2C事業の拡大をM&Aで加速。ゼロイチの経験から辿り着いた最適解
2026年06月22日
2026年06月22日
グローバルブランドのEC支援事業を主軸とするメディエア株式会社は、新たな成長エンジンとして自社D2C事業の強化を推進しています。ブランドや収益基盤のあるEC事業を譲り受け、独自のノウハウでスケールさせる事業戦略を展開する同社。今回、ECブランド「THE emo」のM&A成約に至った経緯と戦略について、代表取締役社長の二木信行氏にお話を伺いました。
| 譲渡企業 | |
|---|---|
| 社名 | Story&Eureka株式会社 |
| 業種 | 貿易業、小売/卸売業 |
| 拠点 | 東京都 |
| 譲渡理由 | 転職を機に本業に専念 |


| 譲受企業 | |
|---|---|
| 社名 | メディエア株式会社 |
| 業種 | EC事業コンサルティング、運営業務 |
| 拠点 | 東京都、大阪府 |
| 譲受理由 | 自社D2C事業の拡大 |
2002年の創業以来、多くのグローバルブランドのEC支援で実績を積み上げてきたメディエア。同社が自社D2C事業の強化においてM&Aという手法を選択した背景には、自社でゼロからブランドを立ち上げる際のリスクとタイムロスへの気付きがありました。
「2024年の上場以降、自社D2C事業を第二の柱にする成長戦略を掲げ、自社発のブランド立ち上げも経験しました。しかし、初期投資やテストマーケティングには多大な時間とリスクが伴い、軌道に乗せるまでの苦労を実感しました。
当社の真の強みは、すでに一定の基盤があるEC事業をさらにスケールさせる『1を10にするフェーズ』にあります。それならば、すでにテストマーケティングが完了し、収益化のサイクルができている事業をM&Aで譲り受ける方が、当社の強みをダイレクトに発揮できると確信したのです。」
現在はプラットフォーム等を活用し、数多くの案件を精力的に精査しているという二木氏。その中で、Story&Eureka株式会社が手がけたスマホ用レンズブランド「THE emo」に目が留まりました。選定の軸は以下の3点です。
「『THE emo』はニッチな分野ながら確かなニーズが実証されており、当社の投資スコープに完璧に合致していました。トップ面談でお会いした代表の谷口様は非常に誠実な方で、ご自身が育ててこられた事業への想いや取り組んできたプロセスを明確に説明してくださいました。お話ししていて、信頼できる経営者だと確信が持てました。」
谷口様が早期の譲渡を希望されていたこともあり、意向表明から最終契約までは約2ヶ月というスピードで進行。メディエアがECのプロフェッショナル集団であり、ビジネス構造を即座に理解できたため、業界未経験の買い手にありがちな「詳細な質問攻め」で売り手側に無駄な負担をかけなかったことも、スムーズなスピード成約の要因となりました。

2025年12月に成約後、実質的な運営は速やかにメディエアのスタッフへと引き継がれ、売り手側の手を煩わせることはほとんどなく移行が完了しました。プロのノウハウが投入されたことで、事業は瞬く間に進化を遂げています。
「M&A後に具体的に着手したのは、事業構造の調整で、特にマーケティングコストの適正化を行いました。譲受前はSNS広告をはじめとするマーケティングコストがやや過剰な状態にありました。そこで当社の知見を投入し、より投資対効果(ROI)の高い効率的な広告運用へと切り替える作業を継続して行っています」
在庫リスクが非常に低いという「THE emo」自体が持つ強みに、メディエアが長年培ってきた厳格な管理ノウハウが完全にマッチ。その結果、譲り受けた初月時点で早くも黒字化を達成し、翌月以降も安定して高い収益を生み出し続けています。
「『THE emo』のように、ニッチながらも市場に確かなニーズがあるブランドに対し、私たちがナショナルブランドやグローバルブランドの支援で培ってきた高度なマーケティング力と運用体制を融合させる。これにより、驚くほどのスピードでさらなる効率化と収益性の向上が実現できるのだと、非常に大きな手応えを感じています。この自社D2C事業をM&Aによって強固な『第二の柱』へと育て上げ、企業としてさらなる飛躍を目指します。」
今回、素晴らしいパートナーとの出会いの場となった「バトンズ」について、二木氏はその価値と魅力を次のように語ります。
「バトンズはM&Aの案件数が非常に豊富で、私自身、毎日のようにチェックしています。特に当社が求めているようなサイズ感や事業内容の案件が多く掲載されており、自社のニーズさえ明確に持っていれば、まさに『宝探し』をするような感覚で理想の企業に出会える優れたプラットフォームだと感じています。他の仲介サービスと比較しても、報酬体系が極めて明瞭な点も高く評価しています」
また、過去に複数回のM&Aを経験している二木氏は、膨大な案件から自社にフィットする情報を素早く見つけ出すためには、買い手側が「投資スコープを明確にすること」が何より大切であるとも付け加えました。
最後に、これからEC事業の譲渡を検討している経営者に向けて、プロの事業者に委ねるメリットをメッセージとして送っていただきました。
「我々のようなEC運用のプロであれば、譲渡後の運営移行(PMI)が非常にスムーズで、前オーナー様の手を煩わせることはほとんどありません。お互いにWin-Winの関係が築けると思っています。
また、私たちはECをゼロから立ち上げる大変さを身をもって知っているからこそ、事業者様がブランドに注いできた強い思い入れも十分に理解しています。今回譲り受けた『THE emo』も、単なる事業資産ではなく、前オーナー様の『想い』ごと引き継いだ大切な存在です。今後も譲り受けるブランドを長期的な視点で大切に育て、さらなる成長を目指していきます。」
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