廃業して本当にいいのですか?惜しまれる廃業を防ぐたったひとつの方法
2018年11月10日
2018年11月10日
▼近年、中小企業や小規模企業者の間で、後継者不在などの理由により廃業(清算、解散)を検討せざるを得ないケースが増えています。そんな「惜しまれる廃業」を防ぐ有効な策として注目を浴びているのが、第三者の後継ぎを探して経営をバトンタッチする方法です。
「自分が辞めるから廃業する」というのはチャンスを逃しているかもしれません
後継者がいない等の原因で廃業を検討している中小企業や小規模企業者数は、年々増加傾向にあるといいます。帝国データバンクが行った2017年版「後継者問題に関する企業の実態調査」によると、売上規模が1億円未満の小規模事業の後継者不在率は78%にのぼります。
同じく2017年に中小企業庁がまとめた調査によると、小規模法人や個人事業者が事業の廃業を検討してする理由には、後継者を確保できない、一代限りで廃業予定、高齢のため、技能の引継ぎができないなど「何らかの理由で事業を次代への引継ぎが困難」な場合が上位を占めていることが分かりました。
後継者不足の主だった理由は、事業者の高齢化や少子化などです。帝国データバンクが調査した2018年版「全国社長年齢分析」によると、社長平均年齢は59.5歳で1990年以降上昇しており、特に年商1億円未満の企業で高齢化が顕著となっています。加えて少子化などで身内への事業承継が難しくなったことも原因の1つです。特に地方では後継者確保が難しくなっている状況が顕著です。
苦労して築き上げてきた事業を継ぐ者がいないため廃業するのは、非常に残念なことです。黒字事業の場合はなおさらです。また、廃業によるさまざまなデメリットも危惧されます。
廃業にはさまざまなマイナス面が付きまといます。例えば廃業することで経営者は事業収入を絶たれ、廃業後の生活資金への不安が発生します。失業する従業員とその家族の生活にも支障が出るでしょう。また中小企業庁の調査によると、多くの事業者はやりがいをなくすことによる心理面の不安も抱えるといいます。
廃業の影響は単体の事業にだけあるのではありません。取引先や顧客への影響はもとより、最悪のシナリオを考えると連鎖倒産などもありえます。商店街など地元の経済活動に悪影響を及ぼす可能性もあります。
後継ぎが見つからない事業主の多くは、これらのマイナス影響を憂慮しながらも、廃業を考えざるを得ない状況となっているのが現状です。
このような後継者不足による「惜しまれる」廃業に歯止めをかける手段として、第三者への事業、会社の譲渡が注目を集めています。
実は転職が当たり前になっている昨今、また働き方改革などの国の方針も後押しし、独立したい、起業してみたいという若者や、定年後にセカンドライフとして事業を起こそうと考えるシニアが後を絶ちません。
このような事業意欲のある方が、「廃業するくらいなら譲り受けたい」というのです。経営者の皆様には釈迦に説法ですが、起業するには相応にお金がいります。同じだけお金がかかるのであれば、ゼロから始めるよりも既に成り立っている事業の方がいいに決まっています。
また、廃業して「昔はあんな仕事したなあ」と写真をみてふけるよりも、誰かに継いでもらって創業社長、先代社長として将来「この会社は実は私が作ったんだ」と言う方がロマンがあると思います。
知識や情報量の不足などから、廃業せずに事業や会社を譲渡できるチャンスを生かしきれない事業主は多くいます。
近年、各自治体には「事業引継ぎ支援センター」などが設置され無料の相談窓口を開いていますし、ネットを叩けば相談にのってくれる民間の窓口も増えています。官民問わず初期相談には費用がかからないことが一般的なので、まず相談してみることが最善でしょう。
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