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20年続く岡山の工務店に、1通のハガキが呼び込んだ「奇跡」の出会い

2021年07月21日

「実は5年前から毎日…仏壇にお供えをする時には必ず、自分の会社はもちろんのこと、いつか自分の会社を託すことになる会社のこともお祈りしていたんです。きっと、そのお陰もあって、こんなにも理想通りの相手が見つかったんだと思います」

そう明るく気さくに語るのは、19歳で建築業界に飛び込んだのちに独立され、岡山県で20年近くも地元に愛される有限会社ヒロ工務店を営んでこられた広内様。そんな広内様が、自ら「奇跡」と呼ばれる継承者様との出会いを果たされるまでの軌跡を伺ってまいりました。

お客様の喜ぶ顔が嬉しくて…19歳で入った建築業界、30年後に果たした夢の独立

お祖父様は公共事業を中心に案件を請け負う大工、お父様は民間事業を中心に案件を請け負う大工…そんなご家庭に生まれた“大工のサラブレッド”でいらっしゃる広内様が、19歳で工業高校・建築科をご卒業されたのち、ご親戚が営まれている総合建築会社に就職されたのは自然なことでした。

そこで土木から建築まで幅広く現場経験を積むと同時に、社長の下で経営を学ぶこと、実に29年6ヶ月…満を持して独立され、ヒロ工務店を設立したのが今から約20年前…。「祖父や父に、大工になれと言われたわけではないんですけどね」と笑う広内様に、50年近くに渡って携わってこられた本事業の魅力をお伺いすると、「自分の仕事でお客様が喜んでくれるのは、本当に嬉しいですね」とのこと。ひとつひとつの「ありがとう」が仕事へのやりがいにつながって、今日に至るのだそうです。

だからこそ「気持ちよくいただけるお金でなければ要らない」という自身の哲学もお持ちで、たとえそれが大きな金銭的損失を招くことになろうとも、お客様がご納得されなかった場合には代金を頂戴しなかったこともあるのだとか。

そんな一本筋の通った男気溢れる経営者は、同時にヒロ工務店の“顔”として、お客様と接する部分の多くをこなす敏腕営業部長でもあり、誰とでもすぐに打ち解けられる人懐こさと熱心な仕事ぶりに信頼を寄せる既存のお客様たちが、リピートや紹介をしてくださることで成り立っている…それがヒロ工務店の一番の自慢なのだそうです。

5年間の後継者探しに終止符、1通のハガキが呼び込んだ 「奇跡」の出会い

Photo by Kate Macate on Unsplash

そんな広内様が後継者探しを始めたのは、実は今から5年前のこと。その理由のひとつは、ご自身の年齢を考えた時の借金返済リスクだったそうです。

「自分は既に67歳…たとえ、今日は元気でも、明日はわからない…という年齢です。一方、会社には借金もあり、もしも自分に何かあった時、借金だけが残ってしまっては大変だと思いました。しかし、既に4人の子供たちは自分の後を継ぐつもりはないと言っていて…」

そんな折、地元で開かれた銀行主催のM&Aセミナーに参加してみたところ、それが後継者探しに有効であると思われたそうで「早速、銀行の出先のM&A専門部署に申し込みまして、この5年間で塗装会社や運送会社など3件の問い合わせがありました。ですが、借金があったせいか、結局、どこの会社とも成約には至りませんでした」とのこと。

それが今から数ヶ月前、もう無理かな…と思っていたある日、日本M&Aセンターから1通のハガキが届いたそうです。当時、日本M&Aセンターグループのことは全くご存知ではなかったものの、M&A関連の企業だとわかると、すぐにお電話されたとのこと。そしてそのお電話を介してバトンズの紹介を受け、そこから更に、アドバイザーである愛媛県の株式会社アシブネ 代表取締役の白石隆二様へとつながり、広内様のバトンズを通じた後継者探しがスタートしたのです。

とはいえ、これまでなかなか見つからなかった後継者…今回のご成約にあたり難しかったことは何だったのかをお伺いすると、意外にも「何にも難しいことはなかったんです」とのお答えが返ってまいりました。

「白石さんが細かいことは全部やってくださって…私は待っていただけ。それでも10社くらいから問い合わせがありまして、その中に私の理想通りの候補の方がいらっしゃったんです」と嬉しそうに話す広内様が、これまで大切に育てていらしたヒロ工務店を託すことに決めたのは、株式会社エスクラス。ヒロ工務店は今まで通りにやってくれればいい、社名もそのまま使ってもらっていい、ただし営業の要である広内様には会長として5年間は在籍してもらいたい…これが、副島様が提示された条件だったそうで「こんなに素晴らしい、言うことのない条件で譲渡が叶うなんて…本当に奇跡だと思いました」とのこと。

実際、バトンズに登録されてからご成約に至るまでの期間はわずか2ヶ月…と、これまで費やしてきた5年という歳月を思えば広内様が「奇跡」だとおっしゃるのも頷けました。

終わった後も続く、アドバイザーとの温かいつながりは嬉しいサプライズ

Photo by Razvan Dumitrasconiu on Unsplash

そんな「奇跡」を呼び込んだ立役者のひとり、アドバイザーとして支援してくれた白石様とは、最終的な手続きが終わった今でも行き来があるそうです。

「彼は、とても聡明で爽快、明るく清潔で、ハキハキしていて…非常に頼りになる存在でした。彼、新婚さんなんですけどね。先月も私の誕生日に奥さんとふたりで、わざわざ愛媛から岡山まで誕生日プレゼントを持って会いに来てくれたんです。こんな風に、終わった後も小まめに連絡をくれて、気にかけてもえらえるのは嬉しいことです」とのこと。プロフェッショナルとして頼りになるだけでなく、その後も続く温かいつながりを白石様から得られたのは嬉しいサプライズだったのだとか。

「ヒロ工務店の“ヒロ”は、私が生まれた広島の“ヒロ”、そして私の名前である広内の“ヒロ”。会社のマークは、末“広”がりを意味する扇の形をしています。今、こうして奇跡が起こって、私自身の名前を冠したこの会社が持っている親切で熱心なカラーを引き継いでくれる人に託せることが決まって、本当によかったと思っています。ただ、社長ではなくなる寂しさもあります。5年後には、ヒロ工務店という名前も変わっているかもしれないと思うと、それも寂しい。でも、肩の荷が降りてホッとしているのが正直なところです」と、おっしゃる広内様はとても晴れやかでいらっしゃいました。

そんな広内様に、今後の展望をお伺いすると「まずは5年間、責任を持って引き継ぎに努め、磐石な体制を作った上で、会長職を辞することができるように頑張りたいと思っています。その後は、好きな旅行にもっと時間を使いたいかな…。日本で行ったことがないのは、岩手県と福島県だけ。素晴らしい景色を見るのが大好きで、最近は海外にも友人を作って、その国の景色を写真で送ってもらったりしています」とのこと。明るく気さくで、どこまでいっても誠実で温かい…そんな人に好かれる魅力を持った広内様らしいご展望でした。

広内様の今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

 

この案件を担当した株式会社アシブネの紹介ページ

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