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100社の中小企業連合へ。経営のプロ集団が手掛ける中小企業の成長戦略

2026年03月10日

NYC株式会社は、外部の資本に左右されない独自のスタイルで、ニッチ企業のさらなる飛躍を後押しする投資企業です。すでに20社以上のM&A・出資を手掛けている同社は、2025年10月に後継者不在に悩むアメリカ車パーツ販売のトップ企業である株式会社ワールドパフォーマンスサービスを譲り受け。全従業員の雇用を維持しつつ、マーケティングやITの知見を注入し、さらなる成長を目指しています。ニッチな業種を譲り受けた独自の選定基準や今後の展望について、今回のM&Aを担当した同社のディレクターの堀口翔平様とシニアアソシエイトである加藤康介様にお話を伺いました。


 

譲渡企業
社名 株式会社ワールドパフォーマンスサービス
業種 小売業(自動車部品販売)
拠点 新潟県
譲渡理由 後継者不足

 


 

譲受企業
社名 NYC株式会社
業種 中小企業投資、ベンチャー投資、経営コンサルティング
拠点 東京都
譲受理由 事業の独自性

 


 

 企業概要 

NYC株式会社
HP:https://nycinc.jp/

後継者不在や単独での成長に課題を抱える中小企業を中心にM&Aを行い、グループシナジーを活かした成長支援を行う投資企業。資金調達を外部の投資家に依存しない、自己勘定投資によって柔軟な成長支援を中長期的に実現。

 

「中小企業の連合群」として、グループ全体で目指す中長期の成長戦略

NYCは、自らを“中小企業連合群”と定義し、単独での生き残りが困難な企業や、後継者不在に悩む中小企業を譲り受け、グループ全体で成長を目指す事業戦略を掲げています。同社の最大の特徴は、短期的な利益を追求する一般的な投資ファンドと異なり、自己資金を中心に5~10年といった中長期的なスパンで経営に伴走する点にあります。

社内には、投資業務の経験者だけでなく、さまざまな専門的キャリアをもったプロフェッショナルが多数在籍。単なるコスト削減にとどまらず、マーケティングの強化やブランディング、IT化の推進など、トップラインを伸ばすための攻めの施策を、グループ内の強みや資源を活かしながら立案・実行ができる点が特徴です。同社のシニアアソシエイトである加藤様は、自社の特徴について次のように説明します。

「私たちは通常の投資ファンドのように、投資家からお金を預かって事業を行っているわけではないので、投資家へのリターンを優先する必要がありません。そのため、自社の理念に沿って、お譲り受けした企業様の経営を柔軟かつ持続的に支援できるのが大きな強みです。譲渡後も会社を長い目で成長させてほしいと願うオーナー様にこそ、私たちのモデルはフィットすると考えています。」

 

ベストオーナーとしての相性を重視

NYCの企業選定の基準は「事業の独自性」と「自社の価値が活かせるかどうか」です。

「自社のマーケティングやブランディング、人材採用・育成、IT導入などの支援によって企業価値を向上させられるかという、ベストオーナー(事業価値を最大化できる親会社)としての相性を大切にしています。そのため、企業選定にも多くの時間を費やしており、案件情報が100件あれば、トップ面談へ進むのはおおよそ2~3件くらいの確率です。」

NYCが多くのM&A案件情報の中から株式会社ワールドパフォーマンスサービスに魅力を感じた最大の理由は、同社が持つ「圧倒的なニッチトップとしての独自性」にありました。同社はアメリカ車のパーツ販売に特化しており、日本国内で高いシェアを誇っています。

「アメ車パーツというニッチな市場で、トップクラスのシェアと高い認知度を築き上げている点に、まず興味を持ちました。そこから、交渉の中でさらに深掘りしてみると、独自の仕入れルートや高度にシステム化された業務フロー、同業他社が模倣困難な倉庫キャパシティなど、キラリと光る独自性と強みが随所に見られたのです。」

 

互いの譲れない条件を率直に伝え合い、納得できる着地点を見つける

ワールドパフォーマンスサービスの代表である関様にお会いしたときの印象について、加藤様は次のように語ります。

「アメ車パーツの会社ということで、最初はもっと派手な社長が現れるのではないかと想像していました。しかし、お会いしてみると非常に謙虚な方で、自社の課題やマイナス面も含めてとても率直にお話してくれました。誠実な対応を見て、『この方となら一緒にバリューアップを目指していける』と確信することができました。やはり、お会いしての印象が判断の決め手です。」

成約に至ったのは、最初の面談から約9か月。NYCの平均的なM&A期間と比べて「少し時間がかかった」と振り返る加藤様。その理由は、組織再編を伴う「会社分割」という複雑なスキームを選択したためです。法的な手続きに時間は要したものの、両社の連携自体は極めてスムーズに進行しました。

「関様は資料の提出やQ&Aへの回答が驚くほど速く、非常にやりやすかったですね。当然、お互いに譲れない条件はストレートにぶつけ合いましたが、率直な思いを伝え合うことで、最終的に双方が納得できる着地点を見つけることができました。」

今回の売り手様は、バトンズのコンサルタントである鈴木が間に入り交渉をサポート。バトンズを使用した感想についても、加藤様に伺いました。

「バトンズのご担当者様が間に入って条件面を丁寧にすり合わせていただいたおかげで、スムーズに進めることができました。大変感謝しています。」

 

最も大事なことは、従業員との信頼構築。小さくてもプラスの変化を

成約後にNYCがまず着手したのは、全従業員の雇用継続と現場との信頼関係を構築すること。新潟へ足を運んで忘年会にも参加し、美味しいお酒を酌み交わしながら、従業員一人ひとりと向き合います。

「施策を進める上で、従業員の皆さんとの信頼関係は不可欠です。まずは職場環境を良くすることを意識しました。例えば、以前あった『おやつ制度』を復活させるなど、まずは小さな変化から私たちが入って会社が良くなったと感じてもらえるよう工夫しました。」

現在、NYCは具体的な事業戦略の実行フェーズに入っています。売り手様はこれまで、積極的なマーケティングを行わずにトップシェアを築いてきましたが、今後の伸び代も大きいと堀口様は話します。

「ECサイトの構築や販売促進など、私たちが得意とするマーケティングの知見を注入することで、さらに成長を加速させることができると考えています。『アメ車ユーザーや整備工場の方なら誰もが知っている」という圧倒的な存在まで突き抜けていきたいです。」

 

2027年までに100社へ。加速する中小企業連合群の構想

成約時の写真)左から加藤康介様、ディレクター:堀口翔平様、代表取締役社長:中塚庸仁様

NYCの投資実績は、2026年2月時点で28社ほど。後継者不足に悩む50~70代の経営者だけでなく、さらなる成長を目指す30~40代の経営者など、対象となる中小企業は多様です。今後の展望について、堀口様は次のように意気込みを語ります。

「私たちは2027年までに、グループ全体で100件の企業をお譲り受けすることを目標に掲げています。グループ内の企業数が増えるほど、提供できる価値やグループ内での相乗効果が上がる一方で、事業上のリスクは分散・軽減されていくと考えています。」

NYCは全業種をM&Aの対象にしていますが、特に実績が豊富なのは、後継者・人手不足が深刻化な製造業や建設業。業界特有のノウハウをグループ内で共有し、サプライチェーンを強化するなどの相乗効果を期待して企業選定を進めています。

「私たちは、単に後継者問題を解決して終わり、という形は目指していません。オーナー様が大切に育ててきた会社を、譲渡後もさらに成長させてほしいと願う方にこそ、私たちのモデルを活用していただきたいです。売上を伸ばす「攻めの支援」ができるプロフェッショナル集団として、皆さんが磨き上げた技術やサービスを、次なるステージへと推し進めるお手伝いをさせていただきます。」

日本の産業を支える中小企業のさらなる成長を目指し、100社グループの構築を目指すNYC様。今後のさらなるご発展を、バトンズ一同、心より応援しております。

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