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不動産営業の会社員がM&A!大阪で赤字経営の不動産を継承した理由とは

2023年05月25日

不動産業界で長年会社員として勤めてきた朝日良太郎様は、大阪市内の不動産会社である「ヱヒメエステート有限会社」を引き継ぎ、経営者としての道をスタートされました。35歳で畑違いの不動産業界に飛び込み、そこからM&Aを通じて不動産事業で独立起業を果たされた朝日様に、これまでのキャリアや事業買収を決断した経緯などについて、お話を伺いました。

 


 

譲渡企業
社名 ヱヒメエステート有限会社
業種 不動産
拠点 大阪府
譲渡理由 後継者不在

 

 

譲受企業
社名 個人
業種 不動産
拠点 大阪府
譲受理由 起業

 


運送業からキャリアをスタート。不動産業界へ飛び込み、独立を果たして思うこと

Photo by iStock-1393059175

運送業界から社会人としてのキャリアをスタートされた朝日様は、営業所長となってから約5年で管轄下の営業所を黒字化させるなど、着実に経験と実績を積まれていきました。一方、体力的な限界も感じ始めていたという朝日様は、35歳の時に業界転換を考えるようになります

たまたま朝日様の周囲に不動産業を営む知人が多かったことや、彼らから「不動産営業に向いている」と常々言われていたことから、伝手で紹介された不動産会社への転職を決意。

宅地建物取引士の資格を取得し、地道な努力を重ねながら売買領域を中心に実績を出された朝日様は、店長となったお店で売上を1.5倍に伸ばすなど、新たな業界でも着実に成果を出されていったのでした。

そんな朝日様が起業の道へと進まれた理由には、周囲に起業をしていた知人が多くいたという環境要因も大きかったのではないかと朝日様は言います。

「もともと、自分は人に使われるのが向いていないと思っていました。そして、高校時代から付き合いのある友人や同じ会社で働いていた人が独立していくのを見て、自分もいつかは起業したいと考えていました。

最初は自分で一から立ち上げようと思っていたのですが、M&Aの方が初期費用は安く済むと感じまして。というのも、不動産店舗は開設のための規制が細かく定められているので、新規立ち上げは費用が嵩みます。

例えば、『自宅兼事務所』という形式を取る場合、入り口は自宅と別に設ける必要があるなど。電話とファックスだけ用意して明日から不動産会社を始める、というわけにはいかないのです。」

業界に精通しているからこそ見出した、赤字の会社を買う価値とは

Photo by iStock-1186618062

こうしてM&Aを検討し始めた朝日様。バトンズで案件を探し、数ある中から最終的に選ばれたのが「ヱヒメエステート有限会社」でした。当時のヱヒメエステートは赤字経営をしていたものの、その点は朝日様の中でマイナスには映らなかったと言います。

「基本的に、うまくいっているような会社はM&A市場にはあまり出てきませんし、出てきても非常に高値であることがほとんどです。その点、ヱヒメエステートは赤字だったとはいえ、中身を見ていくとリスクは低いと思いました。

まず、売上が減少している理由は、社長の高齢による稼働率の低下だったこと。そして、引き継ぐ従業員はおらず、赤字も社長の持ち出しによるものであり、社長がそれを放棄されたので、肩代わりすべき借金もありませんでした。

なにかと手続きが煩雑になる宅建協会への登録が既に済んでいることは利点でしたし、今では作れなくなってしまった『有限会社』という形態は、会社の歴史が長いことを想像させるのでその屋号を引き継げるもの魅力でした

それに、赤字の方が法人税も安くなりますから、今から新規で立ち上げる身としては、むしろプラスに捉えていました。既にM&Aにあたっての融資は受けていた後なので、新たに借り入れをする予定もありませんでしたし、独自のビジネスモデルを構築して収益をあげていく算段もついていたので、迷いはありませんでした。」

とはいえ、最終的には人と人との相性がM&Aに置いて一番大切ではないかと話す朝日様。経営数字を見ることも重要ですが、ヱヒメエステートのビジョンに共感できるかどうかや、これまで築いてきた会社の歴史に自分のやりたいことがマッチするかどうかの方が、決め手としては大きな部分を占めていたとも言います。

「私自身の気持ちもそうですし、たとえ自分が買いたくても『こいつには売りたくない』と売り手さんに思われたらM&Aは成立しません。その意味では、売り手社長と自分はフィーリングが合ったみたいでした。

他にも何人か買い手の候補がいたそうなのですが、一人は宅建を持っておらず、もう一人は宅建保有者だったもののチャラついていたそうで、自分のことは『これまでの候補者よりはマシ』だとおっしゃっていました(笑)。」

そう笑いながら話す朝日様の事業買収は、 “ヱヒメ”という屋号のついた大阪の小さな不動産屋とのマッチングという形で実を結んだのでした。

今後は「従業員を増やし、みんなが豊かな生活を送れる会社」を目指す

現在はHPやチラシの制作など、開業準備の真っ只中だという朝日様に、最後に今後の事業展望についてお伺いしました。

「前の会社からの顧客は持ち込まないと決めているので、本当に一からのスタートになるのですが、まずは知人の会社と立ち上げたプロジェクトを通じて基盤を作ろうと思っています。その際、仲介というよりは売買、しかも買い取りの領域に注力する想定でして、事業が軌道にのったら従業員も増やしていくつもりです。

というのも、自分もこの業界に長年いたので分かるのですが、仲介や売りの領域は自分のペースで仕事をするのが難しいんです。だから、安定して事業を回せる仕組みを構築し、仲介業に疲れた方々を受け入れて、従業員が働きやすい環境を用意しながら一緒に成長していきたいと考えています。

そして、将来的には自社物件を扱えるようになりたいですし、さらに資産形成が進められれば、介護領域にもチャレンジしたいと思っています。不動産には相続がつきものなので、その周辺領域として介護はシナジーが生まれそうな感覚があるからです。

その他にも、不動産との組み合わせで付加価値が創り出せそうな民泊なんかにも興味がありますね。不動産という事業を軸に、さまざまな事業拡大も構想しています。」

すでに従業員も1名加わる予定があり、本格的に新たなスタートを切り始めた朝日様。まずは独自のビジネスを構築すべく、事業を推進していかれます。

朝日様とヱヒメエステート有限会社の今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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