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「まずは好きなことから」スナック経験を活かし、流行のアイス店の引継ぎ

2022年12月21日

関西を中心に流行している夜アイス専門店。飲みの締めや帰り道のテイクアウトとして人気が高まっており、ブームは徐々に全国へと広がっています。今回の譲渡対象である「アイスmoon」は、まだ夜アイス専門店の出店数が少ない兵庫県で2021年にオープン。現在は業界トップクラスの知名度を誇っています。

買い手である宇戸様は、今回のM&Aをきっかけに脱サラをされ、20代で経営者の道を歩むこととなりました。900件以上の応募が殺到した本案件でご成約に至った経緯は何だったのか。これからの展望を含めてお話を伺いました。

 


 

譲渡事業
店舗名 アイスmoon
業種 飲食業
拠点 兵庫県
譲渡理由 選択と集中

 

 

譲受企業
区分 個人
業種 商社
拠点 神奈川県
譲受理由 起業

 


「せっかくやるなら好きなことから」人気店を引き継いだ20代経営者が語る、初めての事業承継

今回の引継先である宇戸様は、学生時代はアメリカンフットボール部に所属しながら、スナックで4年間アルバイトをされていたのだそう。その後横浜の商社で2年間勤務された宇戸様は、自身で経営をしてみたいと、M&Aを通じて起業することを決断します。

「一度自分で経営をやってみたいと思い、起業する決断をしました。飲食業を選んだのは、まずは自分が興味のある分野から始めようと思ったのと、自分のお店を持つことで、人に居心地の良さや笑顔を提供する仕事がしてみたいと思ったからです。とはいえ、自分には潤沢な資金があるわけではなく、飲食店経営のノウハウがあるわけでもなかったので、M&Aが一番効率が良いかなと。」

テレビ番組をきっかけにバトンズを知り、約半年に渡ってカフェやバー、居酒屋、レストランなど、飲食店の案件を関西圏に絞ってチェックされていたという宇戸様。その中で、兵庫県西宮市にある夜アイス専門店に興味を惹かれ、交渉へと進まれました。

「地元の関西圏に実店舗があり、提示金額も予算内、スタッフの継続雇用も可能と、まさに理想通りの案件でした。最近流行っている夜アイスという事業形態も魅力的でしたし、僕自身も甘いものが好きなんです。流行はいつまで続くかわかりませんが、『せっかくやるなら好きなことから始めよう』と思ったのが、一歩踏み出せたきっかけですね。」

900件の譲渡希望の中でのご成約。意識したのはスピード感

宇戸様が興味を持った夜アイス専門店「アイスmoon」は、900件を超えるお申し込みがあった超人気案件。宇戸様は初めてのM&A交渉だったにも関わらず、その中から最初の提示額よりも割り引いた価格でご成約に至りました。

人気案件を射止めた宇戸様に、交渉にあたり意識したことについてお伺いしてみたところ、「スピード感」だとお答えくださいました。

「900件も応募があったとは知らなかったです。とはいえ他にも交渉している人はいるだろうなとは思っていたので、レスポンスの速さは意識していました。ただ、即決しても高くつくことになるかもしれないし、交渉を粘りすぎると他の方に取られてしまうかもしれない。そのバランス感が難しかったですね。」

そう振り返る宇戸様は、売り手の東様とやり取りする中で「親しみやすく親切な方」という印象をもったのだそう。

「東様は歳がそんなに離れてもおらず、非常に話しやすかったです。お互いカフェ巡りが趣味で、流行に敏感な面もあり、学生時代接客業の経験があったことなど、共通点が多かったことも交渉をスムーズに進められた要因だったかもしれません。東様は、お店の経営状況などの数字面もクリーンにしてくださったので、引き継ぎにあたり不安はありませんでした。」 

自分がワンマンでやるよりも、みんなで一緒にお店を作っていきたい

東様は交渉成立後も、しばらくお店に残りサポートをしてくださったのだそう。そんな東様の配慮もあり円滑に引き継ぎを終えた宇戸様は、現在は持ち前のコミュニケーション力を生かし、スタッフや近隣の飲食店、そしてお客様と着実に関係を築いていっています。

「アイスmoonは元々テイクアウト専門店でしたが、新たにカウンター席を用意し、一人一人のお客様と会話ができるスタイルにしました。スナックでアルバイトをしていたこともあり、話すことを通して関係性を作る経験がありましたし、お客さんと一対一で向き合えるのが楽しいですね。リピーターをどれだけ増やせるか、日々楽しみながらやっています。

また、スタッフのみんなには居心地よく働いて欲しいと思っています。なので、僕がワンマンでやるというよりも、いろんな方々と協力し合いながら、お店を作っていきたいですね。」

事業を引き継ぐまで兵庫県西宮市とは縁のなかった宇戸様ですが、自分でお店に立つようになってから、土地柄にもとても惹かれていっているそうです。

「僕は関西出身ですが、このあたりは全く知らない土地だったので最初は不安がありました。不動産屋さんに相談して、いろいろなところを回ってみる中で、『新しくビジネスを始めるならいい土地なんじゃないか』と、背中を押していただいて。

お店を始めてからわかったのは、地元が好きな方が多い地域であるということです。店舗はいわゆる『横丁』の近くにあるんですが、横丁のお店に挨拶周りに行ったら皆さんが身内感覚でとても親切にしてくださって。今も何かと気にかけてくれています。」

オーナー経営者として、いずれは自分が現場にいなくても回るお店に

学生時代に飲食店で働かれていた当時、オーナーとの距離が近く、経営者の悩みや現場のリアルを身近に感じていたことから、経営自体はおおかたイメージ通りだったと話す宇戸様。現在の目標は、自分がいなくても回るお店にしていくことだそうです。

「飲食業をやる上で、提供するメニューの質やおいしさももちろん大事ですが、さらに大事になってくるのが『人』だと思います。自分の店舗にも、アイスを食べたいというよりもスタッフに会いにくるお客さんが多いです。

うちのスタッフはアルバイトの学生スタッフが多いので、卒業すると辞めてしまう場合がほとんどです。人の入れ替わりがあるなかで、いかに『人の魅力』を育てて保っていけるかが今後の課題です。今はまだ僕が現場にいないとお店が回らないので、手放しても営業ができるお店にしていきたいですね。」

今後も、事業拡大に向けてさらなるM&Aにチャレンジしていきたいと語る宇戸様。業種・業態にこだわらず、多角的に経営していく準備を進めておられます。

「今後の事業展開に向けて、不動産や創業支援、福祉の勉強もしています。好きな飲食業での展開はこれからも進めていきたいですが、自分の培ってきたノウハウでどこまでいけるのか、色んなことにチャレンジしていきたいです。

とはいえ、今はまだ潤沢な資金があるわけではありません。経営者一年目は失敗ありきとはいえ、いきなり大きな決断はできないので、身の丈にあった事業から始めていけたらと思っています。」

事業継承は、大事なお子さんを預かるような気持ちで敬意を持って

最後に、今後M&Aを検討している個人の買い手様に向けたアドバイスをいただきました。

「まず、やってみたいけれどなかなか勇気が出ないという方には、何が決断のきっかけになるかはわかりませんが、やってみたら案外なんとかなると伝えたいです。

それから、事業を譲り受けるというのは、その方のお子さんを預かるくらいのことです。交渉が思うように進まず悩んでいる方は、焦る気持ちがあるのもわかりますが、お金をいただくとはいえ、まずは相手に敬意を持って、気持ちに寄り添うのがマナーかなと思います。」
東様が創業したお店を、そして一人一人のお客様とスタッフを大事にしていきたいと意気込む宇戸様。

宇戸様とアイスmoonの今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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