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八王子のリフォーム会社、熱意あふれるあとつぎと二人三脚で事業拡大へチャレンジ

2022年09月27日

八王子で26年間、住宅リフォーム工事会社を営んできた株式会社マルカ創芸の笠原様。後継者が不在だったことをきっかけに、東京板橋区・横浜中区で主として土地やマンション等の売買仲介業を5年間、千葉松戸市では主として事務所・店舗の賃貸仲介・管理業を35年間営んできたタウン不動産株式会社に2022年9月に事業承継されました。地域に愛されて事業運営をしてきた笠原様に、これまでの会社経営や事業承継の決め手についてお伺いしました。


 

譲渡企業
社名 株式会社マルカ創芸
業種 住宅リフォーム工事業
拠点 東京都
譲渡理由 後継者不在

 

 

譲受企業
引き継ぎ タウングループ
業種 不動産業
拠点 東京都
譲受理由 商流拡大

 


■チャンスに溢れた八王子で独立を志し、リフォーム事業にチャレンジ

 元々は建材の設計・製造販売を営む建材会社で、大手ハウスメーカー向けの営業として活躍していらっしゃった笠原様。ご実家も建材関係の自営業を生業とされており、建設関係のノウハウはお持ちという環境のため、「勤め人」ではなくいつか独立してご自身で事業を立ち上げたいとお考えだったそうです。

そんな時に、営業先を回っている中で耳にしたのが「リフォーム事業がこれから流行っていく」というお話でした。特に笠原様が担当されていたエリアは、東京都の稲城市・多摩市・八王子市・町田市にまたがる多摩丘陵に計画・開発された日本最大規模のニュータウンである多摩ニュータウンを抱える八王子。折しも、笠原様が独立を考えた平成8年当時は、築20年前後が経過する家が多くある地域であり、リフォーム事業を始めるには最高の立地とタイミングでした。

建材会社のノウハウはあったとはいえ、リフォーム事業は未経験からのスタート。まずは競合企業の下請けという形で仕事を取っていきました。少しずつ教えてもらいながら受ける仕事を増やしていき、1~2年でリフォーム事業の全体像を掴むと、本格的に営業活動を開始。タウンページに広告を出稿したり、チラシを作って配ったり、インターネットに広告を掲載したりと、様々な集客手法を試して徐々にマルカ創芸は軌道に乗っていきます。

 

■地域になくてはならない存在に。お客様のために選んだ事業承継という道。

平成8年の創業から、気付けば売上の7割はリピーター顧客からの受注になり、自治体との取引も増えていきました。笠原様は「営業というのは人柄です。誠実さと人柄、熱意。お客さまはそうしたものを感じとり、私たちを支持してくれる。そうすると次もマルカ創芸にリフォームを頼んでくれるんですよね。」とおっしゃいます。

これまで八王子エリアのみにサービス提供範囲を限ってきた笠原様。遠方までサービスの手を伸ばしてしまうと、アフターフォローができないため、チラシは近場のみしか配布せず、フリーダイヤルも八王子エリアの外からはかけられない設定にするという徹底ぶりです。

また、地域の仕事もとても大事にされてきました。自治会で祭りがあれば協賛し、トラックが必要な時には積極的に手を挙げてサポート。今では、掲示板を作ったり、マンション管理組合からの依頼で集会場の全面改装を請け負ったりと、地域になくてはならない存在になりました。

しかし創業から26年が経った2022年。笠原様は、高齢になったからといってご自身がマルカ創芸を辞めてしまったら、頼ってくれるお客様はどうなってしまうんだろうと考え始めました。息子はいるが、別のところで仕事を頑張っている。継いで欲しいという気持ちがないわけではありませんでしたが、自分で選んだ道を自由に歩んでほしいという気持ちもあり、会社を継いでもらうことは断念されました。

とはいえ、マルカ創芸を頼ってくれるお客様のためにも、なんとしてでも会社を続けていかなければならないという思いがあった笠原様。どうしようかと思案していたところ、バトンズと東京都中小企業振興公社で取り組んでいる企業再編促進支援を知り、第三者承継という選択肢を選ぶことにされました。

 

■誠意と熱意に溢れる、まさに自身と「瓜二つ」の後継者との出会い

左から清水様、笠原様

東京都中小企業振興公社とバトンズの面談を終え、本格的にあとつぎ探しを始めた笠原様。手塩にかけて育ててきたマルカ創芸には、なんと55件も買い手からの面談申し込みがありました。バトンズの担当者とも相談し、そのうち4名の買い手と面談をすることを決め、迎えた4月28日。

この日は笠原様にとって運命の日となりました。3人目の面談相手として現れたのはタウン不動産株式会社で代表取締役を務めている清水英之様。高校、大学と7年間八王子エリアに通学していたため八王子を愛する精神をお持ちで、尚且つ、笠原様が大切にしている誠実さと人柄、熱意を兼ね備えている。まさに笠原様があとつぎとして探されていた人物像そのものでした。

翌日、すぐに笠原様は「清水社長にマルカ創芸を任せたい」とバトンズの担当者へ連絡。お付き合いのある1,300者のお客様と、自信がこれまで守ってきた八王子地域を今後は清水社長に支えてもらいたい。会社経営は絶対に人柄が大事で、誠実さと熱意を持ってお客様に接していれば仕事はいくらでも付いてくる。そこからは、笠原様の熱意が伝わったこともあり、順調にテンポ良く譲渡まで進んでいきました。笠原様は交渉が進んでいく中で、物事が常にいい方向に行っていると感じられたそうです。

「バトンズや公社の皆様にもご尽力いただいた末、うまく引き継ぎができたことが嬉しくて仕方がありません。これからは清水社長がやりたいことをどんどん手伝って上手くやっていきたい。タウン不動産がもっともっと成長してほしいし、その手助けをしていきたいんです。」と笠原様。

今後5年間は、笠原様もマルカ創芸に残られてこれまでのご経験を活かされるのだとか。最初にお互いに惚れ込まれた経営者のお二人が、もっとお互いに惚れ込み、手を取り合って事業を成長させていかれる姿が目に浮かぶようです。

バトンズ一同、マルカ創芸様とタウン不動産様の今後の事業拡大を心より応援いたします!

【「東京都中小企業振興公社」総合支援部総合支援課 課長代理(総合支援担当):蒲池正経様からのコメント】

この度はマルカ創芸様とタウン不動産様の株式譲渡契約についておめでとうございます。今回は、東京都と東京都中小企業振興公社で取り組んでいる企業再編促進支援をご利用いただいて、引継ぎに成功されました。

後継者が不在の中小企業における事業承継は政策上の大きな課題となっていますので、この支援を活用して、良い形で引き継ぎが成功したことを私たちも大変喜ばしく思います。この素晴らしい事例を今後の事業運営の参考にし、より良い支援へと繋げていきたいと考えています。

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