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築地市場から豊洲新市場移転で次々に廃業する築地周辺の名店

2018年10月30日

▼1935年から続く築地市場が、10月6日に営業を終了しました。そして同じ月の11日には豊洲新市場が開場しました。豊洲での営業が開始されその賑わいや新たに上がった問題点などは、連日テレビニュースなどで話題となっているので、知っている方も多いでしょう。

けれど今回の移転に伴い、築地周辺にある名店と言われた飲食店の数々が、廃業を余儀なくされているのはご存知でしたか?

 

 

おなじみの名店が閉店してしまうのはさみしいものです

 

 

時代の流れだった豊洲新市場への移転

 

予定地の土壌汚染問題をはじめ、あらゆる問題を抱えていた豊洲新市場への移転ですが、そもそもなぜ移転しなければならなかったか簡単に振り返っておきましょう。

1935年に開場し、83年もの営業を続けてきた築地市場は、施設の老朽化をはじめ、このご時世にそぐわないものとなってしまっていました。

たとえば鉄道が輸送の中心だった頃に設計された古い施設であるため、現代トラック輸送のためにはスペースが足らない、またオープン市場で夏は暑く冬は寒い、さらに生鮮食品にとって重要な低温管理に適していないなどがあげられます。

築地市場は、首都圏を襲う可能性のある災害なども鑑み、いかなる時でも食品流通機能を堅持できるよう、これらの問題を解決する必要があったわけです。築地市場から移転せずに再整備する計画もあったものの、営業を続けながら再整備することは時間も費用もかかり過ぎるということで却下され、豊洲新市場への移転が決まりました。新しい豊洲新市場は、築地市場の約1.7倍の敷地面積を誇り、生鮮品の低温物流に対応した閉鎖型構造であるなど改善がみられます。

豊洲新市場への移転については賛否両論あるとしても、築地市場の移転そのものは時代の趨勢だったともいえます。

 

豊洲市場移転で閉店を余儀なくされる周辺の飲食店

 

時代の流れの中で避けられなかった築地市場の豊洲新市場移転ですが、これによって大変な苦労を強いられる方、涙を流す方が数多くいらっしゃることは見逃せません。たとえば築地市場で営業していた店舗の多くは、場外にそのまま残ったり豊洲市場へ移転したりしていますが、中にはこれを機に廃業を決めた店舗もあります。築地市場に直接関連した店舗の廃業や移転に関しては、テレビのニュースなどでもよく取り上げられているところです。

しかし築地市場から食材を仕入れていた周辺の飲食店についても、大きな影響を及ぼしていることはあまり知られていないのではないでしょうか。

たとえばテレビドラマにも登場した大衆中華の名店「中華シブヤ」(八丁堀)も、惜しまれつつ閉店を決めています。このお店では創業時から築地市場へバイクで通い、名物であるニラ玉のニラを自分の目で確かめて長い間仕入れてきたとのことです。店主は、豊洲市場では通うのに時間がかかり過ぎてしまい、お昼までに仕込みができないために閉店を決断したと語っています。

その他、遠方からの多くの客が買いに来ていた笹塚の練り物屋「愛川屋」も閉店しています。愛川屋では、毎朝新鮮な魚を築地から仕入れて、すり身から練り物を作っていました。その他にも、築地市場の営業終了に伴い閉店を決めた伝統的なお店、新たな仕入れ先開拓を余儀なくされ日々思い悩むお店が数多くあります。当然、築地市場の移転で廃業を決断した仲卸業者の取引先にも大きな影響を与えています。

築地市場の移転は時代の流れだったとしても、これによって廃業し消えていくお店がたくさんあることは覚えておかなくてはなりません。この移転は築地市場の内部だけでなく、その周辺にとっても多大な影響を与えているのです。そして今後も豊洲移転により、長い間の伝統を慎ましく灯していたお店が、自らその火を消すことになるかもしれません。

 

時代の変化に対応するための事業承継という選択

 

今回は一例として築地市場の移転を取り上げましたが、今や事業の関係先(仕入れ先、得意先など)に大きな変化が起きうることは、例えそれが大企業で安定しているように見えたとしても否定できません。ひとたび変化の渦に巻き込まれれば、個人事業主の方や家族経営のお店はこの変化に抗うことは難しいでしょう。

そんな中で今、伝統ある事業をさらに進化させ、強くする手法としての事業承継が、選択肢として注目されています。新たなアイデアや戦略を生み出す力のある若い世代に事業を継ぐことで、自ら変化し、外の変化にも対応していくのです。

「あと1年前に若いもんにやらせてみれば良かったかもしれない」

周囲の環境は瞬く間に遷移していきます。ひとり後悔する前に、事業承継を検討してみるのもいいかもしれません。

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