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世界の老舗の80%は日本にある!? 意外と知らない老舗大国日本の秘密

2021年11月24日

 

日本で一番古い会社は、実は世界で一番古い会社

さて、こんな話を聞いたことがありませんか?
日本で一番高いのは富士山、では二番目は、と言われると以外と知らない、というお話です。
(答えは山梨県の北岳で3193メートル)

同じように日本で一番古い会社は金剛組、と言うのは意外と知られている豆知識だったりするのですが、第二位は?と問われると知らない人が大半でしょう。それどころか、二位はおろか、”世界の”一位から第七位まで全部日本の企業だなんて、まず知っている人はいなかったりします。

まさに日本は世界に冠たる『老舗超大国』なんですね。

そんな訳で、今日は私たちの身近にあるけれど、実は世界的には非常に珍しい、日本の宝『老舗企業』の話などしてみましょうか。

日本の老舗企業

さて、冒頭の日本で一番古い会社はどこか?
と言う話は、人によっては一度や二度は聞いたことがあるでしょう。

日本で一番古い企業は、『金剛組』という建設会社。
場所は大阪の天王寺区にあります。

578年に四天王寺建立のため聖徳太子から招聘された百済人、金剛重光が設立したといいますから、実に創業1400年。勿論、日本どころかダントツで世界最古の企業なのです。つまり世界最古の企業は大阪にある、ということなんですね。

実のところ最古だけでなく世界の老舗企業ベスト5はすべて日本企業
金剛組を筆頭に

法師(旅館 石川)
慶雲館(705年 旅館 山梨)
古まん(717年 兵庫)
善吾楼(旅館 石川)
源田紙業(771年 紙業 京都)

あたりがすべて創業1300年オーバーコース。

ちなみにあの有名な羊羹の虎屋の元は未確認ながら793年で平安遷都の前年。これらを含めて日本には創業1000年以上の企業が7社もあります。

ちなみに日本以外にある企業で一番古いのが、オーストリアのザルツブルグにある「シュティフツケラー・ザンクト・ペーター(Stiftskeller st.peter)」というレストランで803年創業といいますから、日本の企業がいかに凄いかがよくわかるというものです。

日本の場合創業500年で32社、200年ではぐっと増えて3146社あるのだそうですが、世界を見渡しても創業200年以上の企業は実は5586社しかないそうです。

つまり実に半数以上が日本の企業ということになる訳です。国別に見ると第二位のドイツが837社、オランダ222社、フランス196社だそうですから、日本の多さが際立っていますね。

更に 更に!100年以上ともなれば驚くなかれ実に3万3069社!(※いずれも2010年時点)

こうなるとある意味ありふれた企業とさえ言えそうですが、それどころか個人事業や小規模事業を含めるともっと数が多く、一説には10万事業者近いという推計さえあるのだそうです。

因みにこれは世界の老舗企業の、実に80%を占めるということです。

【創業200年以上の企業数】(※2010年時点)

1位:日本(3146社)
2位:ドイツ(837社)

 

老舗大国の秘密は家督相続制にあった

実は日本が超老舗大国であることは、裏返して言えば世界の大半の国では、会社は一世一代のもので、長年にわたって継承するものではない、ということを意味します。では日本の企業はどのようにして会社を数百年にもわたって維持し続けてきたのでしょうか。

その一つの答えが、日本独自の習慣である家督相続だと言われています。

家督相続とは、日本の伝統的な相続の考え方で、特に明治31年7月16日から昭和22年5月2日までの間に施行されていた旧民法では遺産相続方法されていました。基本的な考え方は、戸主が亡くなった場合、長男がその権利、義務を一人で継承・相続するというものです。

(本来長男だけとも限りませんが、何も指定がなければ基本長男)権利だけでなく義務がセットになっているのが面白いところで、家督継承者は原則家族の生活をその財産で保障しなければなりませんでした。

【家督相続とは】
戸主から特定の相続人が1人で全財産をもらい受ける制度。

そのために長男は経済的基盤である家業を継承し、父母を扶養するとともに、先祖代々の墓や仏壇を守り、最終的に自分がされたのと同じように、長男にその地位と権利義務を引き継がさせる責務を負っていたわけです。
そして家督を継承する限りにおいては、相続税なども極めて安く軽減されましたので、国を挙げてこの仕組みを応援していたわけですね。

面白いのは関東では長男が家督を相続するのが一般的であったのに対し、関西の商家では女系が家業を継ぐ、という習慣も存在したということです。これは 長子相続ではどこかで必ず経営者として不適格な後継者が出る可能性があるので、財産は長子相続するものの、最も優秀な人材を番頭にして娘婿として家業を継承してもらう、ということなのだとか。いかにも古くから商売が盛んだった上方らしい考え方ですね。

戦後、家督相続制は、法律上も、又社会通念上からも消滅しました。50歳以上の世代には意識の上ではまだ残っているところもありますが、若い人たちは家督という言葉時代、知らないか、あるいは時代劇に出てくるような歴史の用語としか認識していないだろうと思います。

そして家督相続の消滅により、兄弟は均等に相続を受けられるようになり、長男は家督継承者という生まれ持った箍から解放され、自由に自分の生き方を決めることができるようになったのです。

しかし、その一方当然の結果として、家業を継ぐものがないまま、後継者難で消え去っていく老舗企業を多数生み出すことになってしまいました。

いや、近年ではむしろ伝統ある企業ほど、先に廃業に追い込まれているというデータもあるほどです。2010年9月、岐阜の菓子製造業、太田屋半右衛門が廃業、16代448年の歴史に幕を下ろしました。太田屋半右衛門の商品、『志古羅ん(しこらん)』は豊臣秀吉の命名といわれる、単一商品としては日本最古のブランドだったのですが、16代目の急死により後継者がいなくなり廃業を余儀なくされたのです。

仮にですが、もし誰かが事業をバトンタッチしてくれていたなら、日本最古のブランドはそのまま引き継がれていたかもしれません。そう思うと、とても残念なことです。

バトンズの役割はこうした老舗企業が、家督や親族という枠にとらわれることなく、誰にでも、もっと簡単に次の世代が引き継ぐことができるようにすることです。

世界に誇る日本の宝である老舗企業の暖簾を、何とか守っていきたいものですね。

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