
*記事の内容は2025年3月25日公開時点のものです。最新情報や詳細情報は交渉内で確認してください。
◇茨城県久慈郡大子町「有限会社永福」のストーリー
創業1990年の「有限会社永福」は、「奥久慈しゃも」を使った料理を提供するお店。店主の小玉さんは元々、茨城県内の飲食店で板前として腕を振るわれていましたが、生まれ育った場所である大子町への帰郷をきっかけに魚屋さんで勤務。十数年お勤めになりましたが、自分のやりたいことをしたいと考えるようになり、退職されて奥様とお好み焼き屋として「お好み亭 永福」を開店されました。
開店当時は周辺にお好み焼き屋がなかったこともあり、すぐに人気店へと成長。町中心部に店舗を借りて営業していましたが、お子さんが生まれたことをきっかけに現在の大子町池田にある住居兼店舗へ移転して法人化しました。お好み焼き屋として営業しつつ、少しずつ提供メニューを増やしていかれた小玉さん。板前としてのご経験を活かして定食や仕出しにも手を広げていきました。時には東京都内へ出向いて有名店を食べ歩き、「永福」で提供する料理のレシピを磨かれていきました。
その中で出会ったのが「奥久慈しゃも」。焼き鳥店として初めてミシュランを獲得した銀座の有名店を訪れた際、その美味しさの秘訣が生の丸鶏を仕入れて自店で下処理をしていることにあると知って大変驚かれたそうです。
部位ごとに捌かれて冷凍された肉を仕入れ、鍋や親子丼に調理するのがしゃも料理を扱う飲食店の主流ですが、機械で捌かれた鶏肉にはどうしても細かい血管や筋が残り、臭みや固さが出てしまいます。「自分で捌いた奥久慈しゃもを店で提供したい」と考えた小玉さんは、次の週には「奥久慈しゃも生産組合」へ通い、毎週3羽ずつご自身で丸鶏の状態から捌くようになりました。最初は骨や関節の位置を覚えるところから試行錯誤を繰り返していたため、1羽を捌くのに3時間もかかっていたそうです。
極上しゃも丼
定食や仕出しで売上を上げつつ、細々と「奥久慈しゃも」を使った料理を提供する日々が続きましたが、3年程続けていると次第にしゃもを使った料理の注文が増加していきました。評判が評判を呼ぶ形となり、「永福の極上しゃも丼」は知名度を上げていき、幅広い層のお客さんが訪れるお店となった最盛期には1日で130杯以上も提供されました。
小玉さん:「しゃもは、手間をかけて捌かないと臭みや固さが出る食材です。お客さんの中には、しゃもは固いから嫌いだったけど、永福の奥久慈しゃもを食べて好きになったとおっしゃる方もいます。この仕事をやっていて良かったなと感じる瞬間ですね。」
「奥久慈しゃも」を捌く小玉さん
現在は営業を縮小されて、土日のお昼のみお店を開けています。それでも名物の「極上しゃも丼」は1日に40杯を売り上げる大人気メニュー。日本三名瀑に数えられる袋田の滝が近くにあることもあり、お客さんの7割は観光客で、残りの3割は千葉や埼玉からも足を運ぶリピート客がついています。店内で飲食利用するだけでなく、店頭の冷凍庫で販売している焼き鳥セットや鍋の材料を購入しに訪れる方もいます。
新型コロナウイルスが流行した際は一時的に売上が減少したものの、その後売上は回復しています。現在は、しゃもの仕込みに小玉さんと従業員3~4名が携わり、お店は小玉さんと従業員5名で運営されています。店舗のある場所は通りに面しており、広い駐車場も完備しています。
30年以上美味しい「奥久慈しゃも」を広めていこうと奮闘されてきた小玉さんですが、ご自身のご年齢と家族の体調不良をきっかけにあとつぎ探しを始められました。小玉さんとしては「お好み亭 永福」の店名や現在の業態の継続にこだわりはなく、「奥久慈しゃも」を扱っていただければ引継ぎ先として検討いただけるとのこと。例えば、「奥久慈しゃも」を使ったパスタを提供するイタリアンレストランや喫茶店への業態変更も可能になりますので、大子町で飲食店を開業されたいとお考えの方はぜひとも引継ぎをご検討ください。
「奥久慈しゃも」は、気性が荒い闘鶏用ニワトリである軍鶏(しゃも)を茨城県養鶏試験場で闘争心を抑え、繁殖力があがるよう改良を加えて生み出された品種です。
軍鶏は肉、卵ともに味が良いことで知られており、特に「奥久慈しゃも」は全国特種鶏(地鶏)味の品評会で第1位に輝いたこともあります。奥久慈大子町の大自然の中で充分な運動をしつつ、穀物や青菜などを餌として使用して育てられていますので、肉質は低脂肪で歯ごたえが良く、深い味わいが特徴です。
奥久慈しゃもを扱う飲食店は町内に約60店舗ありますが、一度も冷凍されていない生の丸鶏を仕入れて提供しているお店は永福を含めて3店舗しかありません。
茨城県久慈郡大子町 こだわりの奥久慈しゃもを提供する「有限会社永福」のあとつぎとしてもっと詳しい話が聞きたい場合には
電話番号:0120-998-196
メールアドレス:support@batonz.co.jp
案件の詳細:https://batonz.jp/sell_cases/63125
※「詳細情報を問い合わせる」よりお問合せください。バトンズのアカウントをお持ちでない方は、アカウント登録後に決算情報を確認できます。
◇経営のポイント
・中止している仕出しやお好み焼き、平日や夜の営業を再開することで売上を上げられる余地がある
お好み焼き用のテーブル
開店当初はお好み焼き屋としてオープンしましたが、現在は提供を行っておりません。地元の方にはまたやってほしいというお声も多くいただいているため、お好み焼きや夜営業を再開させることで売上を上げることができる可能性があります。「奥久慈しゃも」を使用したメニュー以外にも、大きな豚のロース肉を使ったソースカツ丼など人気メニューは他にも多いので、様々なメニューを引継ぐことができます。
また、以前は仕出し弁当も提供されており、その際に使用していたパックや使い捨ての寿司桶が在庫として多く残っているため活用することができます。お寿司に関しても小玉さんが魚屋で勤務していた経験と技術を引き継ぐことができれば再開できるので、これまで関連業務に就かれていた方などは是非ご検討ください。
・ネット販売で販路を広げられる可能性がある
現在は店頭でのみ、しゃも肉の販売を行っておりますが、今後はネット販売を始めることで売上をさらに上げられる可能性があります。大子町では「奥久慈しゃも」を提供している飲食店が多くあり、それらのお店と協力していくことで「奥久慈しゃも」を地域の名産品としてより盛り上げていける可能性があります。
店頭販売の様子
◇あとつぎの募集要件
・永福の味を引き継いでいただける方
未経験の方でも問題ありませんが、「奥久慈しゃも」の特徴を理解して捌き方や調理法を真摯に学んでいただく姿勢のある方に来ていただきたいと考えています。しゃも肉は仕込みのやり方で調理後の味が大きく変わるため、丁寧な下処理にこだわっています。捌き方については、小玉さんから教えていただくことができます。現在雇っている従業員の方も筋取りなどの処理ができるので、力を借りることが可能です。
また、「永福」で出している親子丼は特別なため、その作り方を習得していただく必要があります。常連さんとしていらっしゃるお客さんに満足いただける味を残していただきたいと小玉さんはお考えです。
希少部位「ソリレス」の焼き鳥
・地場産業に興味を持ってくださる方
これまで小玉さんは、「しゃもの町 大子」と呼ばれることを目指して「奥久慈しゃも」の美味しさを広めたい、大子町にはこんなに素晴らしい食材があることを全国の人に知ってもらいたいという強い気持ちをもって「永福」を営業されてこられました。そんな小玉さんの意思を引継ぎ、今後「しゃもの町 大子」として町を盛り上げていってくださる方をお待ちしております。
大子町には袋田の滝のような素晴らしい自然もあり、さまざまな調理の可能性のある素晴らしい食材として「奥久慈しゃも」があります。将来は、「喜多方といえばラーメン」といったように「大子といえば奥久慈しゃも」といわれるように大子という町を魅力があるところにしてほしいと思われています。
◇あとつぎになる魅力
・卸売先の道の駅や飲食店との取引をそのまま継続していける
奥久慈しゃも生産組合からの仕入れルートを引き継ぐことができます。また、店舗運営の他に、捌いて処理をした「奥久慈しゃも」を、道の駅で提供するしゃも丼の材料として卸しています。道の駅では1ヶ月で1,000~2,000食ものしゃも丼が提供されるので、卸売でも売上げを見込むことができます。
肉を卸す際には、急速冷凍で旨みを閉じ込めたものを提供しているため、他の業者から仕入れたものと違いドリップがでないと好評です。そのほかにも、道の駅では販売用にしゃもなべセット、親子丼セット、焼肉セットなどを置いています。
急速冷凍用の設備
現在はあまり利益を取らない形で肉を卸されていますので、引継ぎのタイミングで小玉さんと一緒に金額の交渉をしていく必要があります。しゃもの仕入れ値が年々上がっている背景もあるので、価格転嫁のタイミングなども小玉さんと相談して進めて行くことができます。道の駅以外にも、しゃもの捌いた肉を卸している取引先である周辺の飲食店との関係性も引継ぐことが可能です。
・消費者目線の調理法を元板前からしっかりと学べる
元板前の小玉さんの調理法を引継ぐことができます。お店で提供しているメニューはすべて小玉さんが自信をもって提供しているメニューで、その中には「しゃものたたき」などの肉を生で提供するメニューも含まれています。
お店で提供するメニューは安心安全が当たり前。提供している「しゃものたたき」も、もちろんお店で小玉さんご自身が捌いたもので、捌く際に血液・体液などに肉が触れないように丁寧に処理し、アルコールを使い凍結しています。提供の際には20秒くらい解凍して表面を炙ります。飲食店は消費者目線で安全性を考えた衛生管理をする必要があり、そういった心構えや実際に行われている調理手順、技術を直接学ぶことができます。
茨城県久慈郡大子町 こだわりの奥久慈しゃもを提供する「有限会社永福」のあとつぎとしてもっと詳しい話が聞きたい場合には
電話番号:0120-998-196
メールアドレス:support@batonz.co.jp
案件の詳細:https://batonz.jp/sell_cases/63125
※「詳細情報を問い合わせる」よりお問合せください。バトンズのアカウントをお持ちでない方は、アカウント登録後に決算情報を確認できます。
◇茨城県久慈郡大子町「有限会社永福」のあとつぎとしての暮らし
久慈郡大子町は茨城県の最北西部に位置し、北は福島県、西は栃木県に接しています。町の約80%は山岳地で、山あいから数多くの中小河川が流れ出し、町の中央部を縦断する久慈川に注いでいます。
日本三名瀑の一つである袋田の滝をはじめ、豊かな自然に恵まれており県内最高峰の八溝山、久慈川の清流、奥久慈温泉郷など観光資源が豊富で県内有数の観光地です。一年を通して様々なイベントが行われており、外大野しだれ桜祭りや花火大会、特産品である奥久慈大子りんご祭りなど素敵な催しが開催されています。
久慈の山は冬場が良く、雪はほとんど降らない地域です。山登りや、トレイルランニングがお好きな方には1年中趣味を謳歌することのできる最適な場所です。バスなど公共交通機関はありますが車が生活の基盤として必要となります。
〇茨城県久慈郡大子町への移住に関しては下記のホームページをご確認ください。
「移住を検討されている方へ|大子町公式ホームページ」https://www.town.daigo.ibaraki.jp/page/dir003270.html
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