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老舗の“あとつぎ”を探しています②

2018年10月07日

▼なぜ起業するなら老舗の後継ぎ×第二創業が良いのか。①のような起業で失敗しがちなことを前提に、なぜ老舗の後継ぎ×第二創業を勧めるのかについて説明します。

 

老舗企業には「お客様」「ノウハウ」「人材」が揃っている

 

まず、老舗企業には「お客様」「ノウハウ」「人材」が揃っています。老舗と呼ばれるまで事業を続けることができたのは、その会社を支えてくれる「お客様」、お客様を満足される「ノウハウ」、事業を支える「人材」が揃っているからです。

新規起業者が本来ならば長い時間をかけて獲得しなければならない「お客様」「ノウハウ」「人材」を老舗企業の後継ぎになれば、はじめから獲得することができるのです。

醸成された雰囲気や、馴染みのお客様が老舗の魅力

社長業を経験できる-社長に悩み相談ができる

 

また、通常ならば起業してからでないと経験できない、社長としての経験を、後継ぎとして会社に入ることによって、前社長との移行期間に社長業を体験することができます。

例えば会社の資金繰りや人材の扱い方など、実際に社長として会社を経営している人ではないと共有できない独特の悩みを抱えます。このような社長になってから体験する悩みを相談できる期間があるということは貴重なことです。

 

老舗企業の後継ぎ問題

 

起業する人にとって老舗企業の跡取りになるメリットがある一方で、老舗企業側にもメリットがあります。

廃業する老舗企業の中には、経済的には問題ないのに、事業承継の相手がいなくて廃業してしまうという会社も少なくありません。東京商工リサーチの調査によると、2017年の社長の平均年齢は61.45歳まで上昇しており、社長の高齢化に伴う廃業は今後も増えていくと考えられます。

しかし、多くの社長にとって会社を廃業させることは不本意なはずです。企業には多かれ少なかれ朝ドラの「マッサン」や「べっぴんさん」のようにその事業に人生をかけた人たちの思い出が詰まっています。社長にとって、会社は先祖から代々引き継いできたり、人生を捧げてきた思い出の詰まった存在なので、できれば誰かに後を継いでほしいと思うでしょう。

このように社長やその先祖が人生を捧げて来た会社のバトンを誰かが受け取ってくれるというのは社長にとっては非常にありがたいことなのです。

 

老舗のあとつぎがいないと、日本の古き良きお店や技術が失われるかもしれません

経営者の器量と努力次第で老舗企業は生まれ変わる

 

老舗企業×第二創業という起業方法は強力です。優秀な経営者でも運悪く事業を軌道に乗せられず失敗するかもしれないのが起業なのに、いきなり事業が軌道に乗っている状態から経営することができるからです。

実は、経営者の交代によって大きく躍進した企業は数多く存在します。例えばユニクロやジーユーなどの運営する日本のアパレル最大手のファーストリテイリングはもともと山口県の地場のアパレル企業でしたが、現在の社長の柳井正氏に交代以降、事業を拡大していまのような世界的なアパレル企業になりました。

任天堂も元々はトランプや花札を作っていた会社でしたが、三代目の山内溥氏の時代にファミリーコンピューターを開発して、世界的なゲームメーカーに成長しました。

老舗企業の後継ぎと言えば、どこか退屈で自由な経営ができないというイメージがあるかもしれませんが、結局は社長次第で会社は変わります。社長としての器量と努力次第で老舗企業の経営基盤を活かして、事業を大躍進させることも可能です

 

③へ続く…

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