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SNSで人気のキャラクターブランドを譲り受け。現場の熱い想いが後押しに

2022年07月27日

新聞・雑誌の取次事業、フリーペーパー流通事業など、紙媒体の卸売業を生業としていたところから、物流事業、まちづくり・スポーツイベントなど、地域を盛り上げるさまざまな事業を模索してきた株式会社エヌエスアイ。そんな中で、今回バトンズを通じて引き継いだのは、SNSで人気のキャラクターブランドを取り扱う事業。どのような経緯でM&Aを検討し、今後どのような未来を描いているのか。株式会社エヌエスアイの代表取締役社長である朝妻様と、エヌエスアイで新規事業の部門を手掛けている中山様にお話を伺ってまいりました。


 

譲渡企業
社名 匿名
業種 EC販売
拠点 東京都
譲渡理由 選択と集中

 

 

譲受企業
社名 株式会社エヌエスアイ
業種 出版業、販促業
拠点 新潟県
譲受理由 新規事業への参入

 


紙媒体中心の事業から、新たなビジネス軸を模索。M&Aも前向きに検討

もともとは紙媒体を取り扱う会社として、競馬専門紙を売上の中心として事業展開をしていた株式会社エヌエスアイは、1988年に創業して以降、東北、上信越、北陸で30年以上続いている歴史ある会社です。3代目の代表である朝妻様は、初めは会社員として従事されていたところから、創業者と2代目社長からお声がかかったことで、経営者としての道を歩み始めました。

「それまでずっとサラリーマンをしていたので、“社長をやってみろ”と言われたときは、青天の霹靂でした。 “一晩考えさせてくれ” とお伝えをして、その後引き継ぎを覚悟したんですが、いざ経営者という立場になってみると、世の中の見え方や物事の考え方などが大きく変わりましたし、何より取引先や従業員の人生、ひいてはその家族の人生まで背負って経営をしていくわけですから、非常に重い責任だなと感じていました」とのこと。

その分、やり甲斐を感じる部分も大きいと話す朝妻様は、業界として下降傾向にある紙媒体を中心にしていてはこの先厳しいと、さまざまな事業にチャレンジしながら地域にとって役に立つ事業を幅広く展開してこられました。

株式会社エヌエスアイがM&Aを最初に検討されたのは、今回のご成約より2年ほど前のこと。同じ地域で活躍しておられる「株式会社つばさM&Aパートナーズ」の平野様より、食品系の事業をご紹介いただいたのが最初のきっかけだったそうです。

「非常に魅力的なお話をいただいて、私も前のめりになったんですが、既存事業も手一杯の中で、追加で十数人の従業員を背負うのも難儀だなと思い、その時は思いとどまりました。会社としては引き継がない決断をしたのですが、スタッフの中山から“個人で買っていいか”ということを相談されて、“まあ個人の成長や経験に繋がるのであれば”ということでOKしました。それが最初に検討したM&Aですかね。」

企業向けに紹介した案件を社員が個人で引き継ぐ、という特殊な事例となりましたが、朝妻様の寛大さと中山様のチャレンジ精神があり、無事ご成約となりました。その頃からつばさM&Aパートナーズの平野様との関係性は続いており、信頼関係を築いていった両社。その中で、本案件のご紹介へとつながっていきます。

ビジネスを進める上で感じた難しさ。自社で取り扱う商品の模索

新規事業を任されていた中山様は、ビジネスを展開する手段のひとつとしてM&Aもずっとご検討されていたそうで、「弊社は紙媒体の卸売事業が中心であるものの、紙媒体がこれから伸びていくことが厳しい中で、別事業へのチャレンジをミッションとしていただいておりました。現在は、コンサル事業やサブカル事業、動画制作など新しいジャンルにどんどん携わらせていただいているのですが、0→1だと時間が足りないなというのが実感としてありました。さらに、コロナでイベントができなくなるというような経験も重なり、リスク面から考えても既にあるリソースを活用した方が速いし広げやすい、というのを常々感じていました。M&Aは、短時間で形にできる、結果につなげられるというメリットがあるので、ひとつの手段として考えている中で、平野様からご紹介いただいた形になります」とおっしゃっておられ、M&Aに対しても前向きな検討をする中でのご紹介でした。

朝妻様から新規事業を任されていた中山様は、ネット通販事業を新聞社と共に進めていくという施策が走っており、その事業を進めている中で感じた難しさのひとつが、自分たちでライセンスを持ってないがゆえに発生する課題だったそうです。

「売上がなかなか見込めない課題が、ライセンサーとのやり取りの難しさにあったので、逆に言えば自分たちがライセンスを持っていて、それを存分に活用することができればスムーズにビジネスを展開できるなとも感じていました。それを平野さんにもご相談させていただいていて、今回のゆるキャラの商業利用に関するお話をいただきました。自分でも調べてみて、商品自体の魅力も感じましたし、これは今後の事業展開にプラスに働くだろうと思い、譲り受けの決断をしました。」

もくもくちゃんのイラスト画像

 平野様がご紹介したのは、もくもくちゃんというTwitterのフォロワーが20万人以上いる、女性を中心に人気のあるキャラクター。本案件をご紹介した経緯について、平野様は「中山さんとは意思疎通を密にしていきながら、エヌエスアイ様が考える成長戦略をしっかりと認識できるように心掛けていました。その中で、今回エヌエスアイ様が関心を持つような事業を的確に提案することができたのかなと思っています」とおっしゃっておられました。

お互いの信頼関係と密なコミュニケーションがあってこそ実現した案件紹介。そして、売主様との面談へと進まれます。

「商品のことを分かってくれる人に。」大手企業が競合にいる中で勝ち得た理由

今回、キャラクターブランドを譲渡された売り手様と最初に顔合わせをした際、株式会社エヌエスアイ担当の一人である武田様が、こんなお話をされたそうです。

「私の妻が好きで、もくもくちゃんの連載もみているんです。」

もくもくちゃんの魅力を既に感じておられる方が会社におられ、新規事業の中心として本事業をやっていきたいというエヌエスアイの想い、それらを感じた売り手社長の横田様(仮称)は、他の企業を退けて譲渡先として選んだそうです。そのことについて、朝妻様は「立候補者が多数いる中で弊社に決めていただいたのは感慨深かったです」とのこと。面談の中で、“環境庁の仕事に集中したい”ということで譲渡を決断したという横田様のご意向も伺ったという朝妻様は、その想いに加えて、現場で動く中山様や武田様の、事業を引き継ぎたいという熱い想いを感じ取り、譲り受ける決断をされたのだそう。その言葉を聞いて、中山様からも笑顔が見られました。

株式会社エヌエスアイの朝妻様(調印式の様子)

引き継ぎにあたってもともとのスタッフも数名おり、新たな体制となってビジネスを進めていく株式会社エヌエスアイ。新体制の事業展望について、朝妻様は「これまで、横田社長をはじめスタッフの方々が育ててくれた素晴らしいコンテンツだと思いますので、このコンテンツに対する想いを引き継いで、もっともっと大きなブランドとして、世の中に癒しを与えてお役に立てればと思っています」とのこと。
また、「海外マーケットというのも視野に入れているので、日本発祥のコンテンツを海外にも展開できたらと思っています」とも。

今回引き継いだ事業が軌道に乗れるよう、スタッフ共々全力で取り組んでいきたいと話す朝妻様は、既に事業の拡大に向けて前進しておられました。

朝妻様と株式会社エヌエスアイの今後の更なるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

 

【担当アドバイザー:「株式会社つばさM&Aパートナーズ」の平野様からのコメント】

エヌエスアイ様においては、ウィズコロナ・アフターコロナを捉えたリソースの地方回帰とリブランディン グを図るべく、本ブランドの価値と存在感を全国・世界へと発信し、地方創生の取り組みとして繋げていっていただきたいと考えております。

また、この心に響く「もくもくちゃん」の世界観を守りながら、高い付加価値と社会的意義を広く訴求していく中、エヌエスアイ様の既存のサブカル事業との親和性を活かすべく、「もくもくちゃん」による、自社コンテンツの構築とその最大限の活用による、ポップアップやグッズの提案、そしてムック本や原画の販売強化 、さらには「もくもくちゃん」により、目標であった海外進出を図り、台湾、中国等のアジアを中心に海外現地における販売拠点の設立と展開に結び付けて欲しいと切に願っております。

この案件を担当した「株式会社つばさM&Aパートナーズ」の紹介ページ

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