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「学習塾」で二度目のM&A。地域密着型で3年10店舗の事業展開を目指す

2023年02月21日

教育関連の事業でキャリアを積まれたのち、M&Aで個人塾を引継ぎされた大内山様は、今回二度目となる学習塾の買収を実現されました。「はじめから教育に軸を置いていたわけではなかった」と話す大内山様が、どのようにして現在のキャリアを築くに至ったのか。その経緯や、二度目となるM&Aを決断された背景について、詳しくお話を伺いました。

 


 

譲渡企業
スキーム 事業譲渡
業種 学習塾
拠点 埼玉県
譲渡理由 選択と集中

 

 

譲受企業
区分 個人
業種 学習塾
拠点 東京都
譲受理由 新規エリアへの進出

 


偶然の中で培った『教育』というキャリア軸。M&Aで学習塾を事業承継

Photo by iStock-1223347047

 学生時代の4年間、塾講師のアルバイトをされていたという大内山様。学業が疎かになる程教えることが好きで、子供たちを伸ばすことに熱中していましたが、他のやりたいことを実現するために、ベンチャー企業へ就職。さまざまなご縁が重なり、結果として教育を軸に独立へと進まれます。

「新卒で入社したベンチャー企業で教育事業部が立ち上がって間もない頃に、学生時代に塾でアルバイトをしていたこともあって、私はその部署へ異動になりました。そこで塾の経営に携わった経験が、現在のキャリアに繋がっています。

私は自分で考えて動くことが好きで、学生の頃から『将来起業したい』という想いを持っていましたが、はじめから『塾を経営しよう』と思っていたわけじゃないんです。」

教育事業に携わる中で、大内山様は「もっとこうしたら生徒のためになるはず」「こうしたら運営がうまくいくのでは?」と提案を重ねていきました。その中で、会社の方針と大内山様の考えが違うことによる疑問が、だんだんと募っていったそうです。

「社員の成長のために、メンバー構成を組んだり異動をしたり、会社視点で意思決定をする場面が多くありまして。生徒さんや保護者の方の目線にたつと、それはどうなんだろうと感じることもありました。

その中で、自分で結果を出して、さまざまな改善案を提案しても、あまりまともに取り合ってもらえない。そんな状態が続いて、最終的には『ここでは最高の価値提供ができない』と感じて会社を辞める選択をしました

事業に真摯に向き合っていたからこそ、その疑問を抱えながら仕事に取り組むことができなかった大内山様。退職後は、コーチングを受けたり、tiktokをやってみたりとさまざまな方法でキャリアを模索する中で、たまたまネットで見つけたのがM&Aプラットフォームのサイトでした。もともと起業願望があった大内山様は、M&Aを通じた起業を構想し、案件探しをスタートします。

「ネットで見つけるまで、M&Aについては知識は全くなく、そういうものがあるのかと驚きました。まずは登録してみて、売り情報を眺めていると、たまたま地元の学習塾が売りに出されているのを見つけまして。金額的にも挑戦できるリスクの範囲内でしたし、これまでの経験が活かせる分野ということもあり、教育事業で起業しようと、事業継承をする決断をしました。」

蓋を開けると生徒数ゼロ!?交渉時には見えてこなかった現状

Photo by iStock-1285398465

初のM&Aで苦労したことは、引継ぎ後の集客だったと振り返る大内山様。交渉時に提示された資料では、20−30人の生徒がいたと記載があったものの、蓋を開けると、コロナ禍で塾を閉じていた期間があり、引き継ぎ時点で生徒は0人だったそうです。

「塾のチラシを無料でいただけたので、近隣エリアに自分の足で配りにいったら、三日後に早速一人入塾いただきまして。『こんなりすんなり行くんだ』と思って安心したのも束の間、そこから半年くらい生徒さんが全く入らなくなりまして。

集客は、0からのスタートといっても過言ではないくらいでしたが、前オーナーさんの人柄は、本当に素晴らしい方でした。塾の大家さんがオーナーの弟さんだったんですが、お二人とも、本当によくしてくださいました。そこはとても感謝しています。」

以前の顧客データを引き継ぐはずが「シュレッダーにかけてしまって渡せない」と言われてしまうなど、予想だにしないトラブルにも見舞われた大内山様でしたが、新しくHPを作る等の『入り口の改善』に取り組んだ結果、少しずつ集客面に兆しが見え始めました。

そして引継ぎから一年が経つ頃には、事業は黒字へと転換。大内山様は、次なる店舗展開に向けて、M&Aの検討を進めます。

「もともと塾で勝負しようと決めていたわけではありませんが、自分が価値提供できる得意な分野で言うと、やっぱりかなと。地域がばらけすぎてしまうと移動コストがかかってしまうので、エリアを絞り、バトンズさんに掲載されてる塾を10個〜20個を洗い出して検討して、今回の学習塾のM&Aに踏み切りました。」

M&Aのメリットは「スタート地点」の違い。スピード感をもって始められる

Photo by iStock-1152410556

とはいえ、前回のM&Aでは集客面などで予期せぬトラブルを経験した大内山様。再度M&Aに挑戦することに不安はなかったのでしょうか。

「事業譲渡って、事業や既存のお客様を買うという面以上に、『時間を買う』ものだと思うんです。自分で0からやるのか、すでに「ハコ」があってお客様がいる、スタートラインを超えたところから始めるのか。初期費用を抑えて時間がかかるのと、初期費用は増えるけど未来にワープできること。どっちの方が得なのか、というところになると思うんですよね。手に入る時間に対して初期費用が高すぎるのであれば、0からスタートするという選択肢が正解になると思っています。

1件目のM&Aは顧客0からのスタートになったので、『自分で立ち上げたのと変わらなかったのでは?』と思うこともありました。それでも、0からテナントを探して契約して、内装・改装してっていうところよりは、やはりスタートが早くなったので。そう思うと、M&Aの方が0からやるよりお得なのかなと

今回は、引き継いだ時点である程度の生徒さんがいたので、前回よりさらにスムーズに進めることができました。」

今回の売り手である、塾長兼オーナー様は「とにかくフラットな方」だと話す大内山様。前回のM&A経験が活きたことに加え、売り手様の人柄もあり、交渉はスムーズに進んだそうです。

「オーナーさんは本当にいい方でした。売り手さんの中には、とりあえず高めに売ってやろうとか、デメリットになる情報をわざと言わなかったり、響きよく聞こえるように誇張したりする方もいるじゃないですか。

今回に関しては、本当にフラットに、デメリットも含めた経営の現状の話をしてくださる方だったので、特段不安もなく、どんどん話を進めることができました。」

大手競合と同じ土俵で勝負しない。差別化を図り、顧客満足度を高める

1件目のM&Aではトラブルに見舞われつつも、1年未満で次の店舗展開へと進まれた大内山様。教育事業がうまく軌道に乗った要因についてお伺いすると、「顧客満足度」と「差別化」だとお答えくださいました。

今回大内山様が買収された学習塾のある場所は、浦和の住宅街。学習塾の需要が高い一方で、競合の学習塾も多いエリアになります。大手企業も参入するエリアで、個人塾としてどう対抗しているのでしょうか。

「本当にベタですけど、顧客満足度だと思います。それに尽きるという感じですね。大手さんと同じ土俵で勝負しようとしたら集客力で負けてしいますし、そもそもの価値提供したいセグメントが違います。

大きい塾は、『〇〇高校◯人合格!』みたいに合格実績を謳いますよね。うちの塾は、『生徒に勉強への自信をつけさせる』が運営のコンセプトです。良くも悪くも、大手さんと競争をするつもりはありません。」

目指すは3年で10店舗展開。M&Aは、交渉時に得られる「情報の重み」が重要

Photo by iStock-1284879930

そんな大内山様に、経営者としての事業ビジョンについてお伺いすると、「地域密着型で近場を攻め、足場を固めつつ店舗展開を進めていきたい」と意気込みます。

「目指すは3年で10店舗展開です。元々は、1店舗目がある埼玉の川口市で知名度を上げてから、他の地域にも進出する計画を立てていました。図らずしも2店舗目が浦和になったので、当初の川口市でのドミナント作戦は崩れましたが、基本的に近隣での店舗展開はしていけたらなと思ってます。」

最後に、今後M&A展開を検討している方向けにアドバイスをいただきました。

ネット上に載っている情報と、直接売り手の方と話して得る情報では、やはり情報の重みが違います。一度話を聞いてみて、うまくいかなそうだと感じたらやめればいいですし、逆に、一層ワクワクが強まって話を進めたくなるかもしれません。

交渉が始まったからといって、必ずしも買う決断を迫られるわけではありません。まずは、興味を持った時点でどんどん話を進めてみればいいんじゃないかなと思います。」

3年10店舗の多店舗展開に向けて、今後もM&Aを積極的に活用していくであろう大内山様は、自らの経験を軸にチャレンジし続ける、冷静かつ野心家のビジネスマンでいらっしゃいました。

大内山様の今後のさらなるご活躍を、バトンズ一同、心より応援いたしております!

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