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診療報酬改定で経営転換を迫られる薬局の買収・M&A戦略のメリットとは

2020年10月15日

令和2年度の調剤報酬改定では、対物業務から対人業務へと誘導する改定が行われました。
薬局の経営者にとっては、組織運営や経営方針の転換を迫られ、乗り切るのは容易なことではありません。今後業界はどのような対応が求められるのかを解説していきます。

 

令和2年度調剤報酬改定の主な内容とその影響

近年の調剤報酬改定では、薬局や薬剤師に「かかりつけ機能」を求めています。単なる薬剤の調製といった「対物業務」から「対人業務」に転換するよう誘導してきました。それは令和2年度の調剤報酬改定でも同様です。どのような改定が行われたのか紹介しましょう。

調剤報酬が抑えられた業務

・対物業務への評価

いわゆる「対物業務」への評価である調剤料と調剤基本料が見直されました。

①調剤料(内服薬)
7日ごとの丸めの点数が導入されたことで、日数によっては調剤料が低く抑えられました。

②調剤基本料
処方箋受付回数や処方箋集中率(1つの医療機関からの集中率)により「調剤基本料」は異なりますが、基準となる処方箋受付回数や処方箋集中率が厳しくなりました。

・患者さんに同一薬局の利用を推進

患者さんへの「かかりつけ薬局」推進のため、一度に2枚以上の処方箋を薬局に持参する、3か月以内に同じ薬局に行く場合に、調剤報酬が低くなりました。

調剤報酬で評価された業務

・かかりつけ機能の評価

①服用薬剤調整支援料2

同時に服用する薬が6種類以上になると有害な出来事が起こるリスクが高まるため、これを解消する取組を評価しました。薬剤師が医師に対して「服薬状況レポート」などで提案することが必要です。

②地域支援体制加算の要件の見直し

「地域支援体制加算」の算定要件として、かかりつけ薬剤師の存在、在宅患者の訪問指導の実施(回数規定増加)などに加えて、医師への情報提供や、研修認定薬剤師による地域の多職種連携会議への出席が必要と変わりました。

③残薬への対応の推進

残薬把握と医師への情報提供が基本的業務と定められましたので、確実にこの業務を薬剤師は行わなくてはならなくなりました。

・新たな「対人業務」への評価

①特定薬剤管理指導加算2

がん患者さんに行われている治療内容(レジメン)を把握して服薬指導を行い、次回の受診までの状況を確認し、医療機関に情報提供すると「特定薬剤管理指導加算2」が算定できるようになりました。

②吸入薬指導加算

喘息等の患者さんが吸入薬を適切に使用できるよう、医師等の求めに応じて、吸入薬の使用方法について、文書による指導と練習用吸入器を使った実技指導を行い、指導内容を医療機関に提供すると「吸入薬指導加算」が算定できるようになりました。

③調剤後薬剤管理指導加算

インスリン等を使っている糖尿病の患者さんの処方変更時に、患者さん等の希望で調剤後に電話等で使用状況や副作用の有無等を確認・指導し、医療機関に文書で情報提供すると算定できることになりました。ただし前述の「地域支援体制加算」の届出が必要です。

・在宅業務への評価

薬剤師が在宅患者さんを緊急に訪問したときの評価が拡充されました。

・ICTの活用

薬機法改正により、遠方や在宅患者さんへのオンライン服薬指導も評価されます。

今後必要な対策

対物業務への評価は今後上がることは見込めませんので、従来のままでは薬局経営は厳しくなります。打開するには「業務の効率化」と「対人業務に意欲的な人材確保」が必須です。

業務の効率化

①スタッフの業務内容や役割の見直し

調剤した薬剤の最終的な確認は薬剤師が行わなければなりませんが、錠剤などの取りそろえ、一包化した薬剤の数量確認、納品された医薬品を棚におさめるなど、厚生労働省通知で示された「薬剤師以外の者が実施できる業務」を見直しましょう。

②顧客対応マニュアルの作成

OTC医薬品などの販売は、患者さんや顧客の訴えを聞いて、適切なものを推奨することが必要ですが、マニュアルをつくると、薬剤師や登録販売者の業務の効率化に有用です。

③ICTの活用

電子薬歴など、ICTを活用することも、薬剤師の業務を効率化するのに役立ちます。

対人業務に意欲的な人材確保

対物業務は従来と変わらず存在するなかで、対人業務を推進するには、薬剤師を確保することが必要です。対人業務を厭わない積極的な薬剤師を確保したいものです。

 

今後、薬局の買収・M&Aが活発になる?

薬局が直面している厳しい環境を乗り切るために、活発になると考えられるのが、薬局の買収やM&Aです。

売り手側のM&Aのメリット

小規模の調剤薬局の場合、薬剤師を採用できず、また、採用はできても定着せず、行き詰まる場合があります。地域の薬剤師数の不足が要因かもしれませんが、小規模の調剤薬局であること自体が原因であることは少なくありません。

グループ薬局の場合、初任給を高めに設定し、薬剤師国家試験の不合格率もふまえて多めの内定を出し、必要な数の新人薬剤師を確保しているのが一般的です。これに対して、小規模の調剤薬局が新人採用活動を行っても、よほど魅力的でない限り、応募は多くありません。

また、中途採用をしようと思っても、薬剤師はさまざまな職場を選べる環境にあります。やりがいがもてる仕事内容であるか、自分が今後成長できる環境であるか、ライフワークバランスを保てるような残業・休暇取得状況かなど、薬剤師はさまざまな視点でチェックします。これらは忙しい薬局であればあるほど、薬剤師の要望とは真逆になり、ますます求人はうまくいかなくなるわけです。

今後人材確保がままならず、厳しい状況となる小規模の調剤薬局は、後継者がいない場合、廃業を考えるのであれば、売却を有利な条件で行うほうがよい選択肢ではないでしょうか。

後継者が見つかるだけでなく、創業者利益が得られる金銭的なメリットがあります。大手のネットワークの傘下にはいることができれば、自分の手は離れても、一緒に働いてきた従業員の雇用を守ることも不可能ではありません。

買い手側のM&Aのメリット

買収やM&Aは、すでに処方箋をある程度応需している店舗を手に入れるわけですから、徐々に処方箋枚数が増えるのを待つことなく、その分の時間を短縮することができます。時間をかけずに売上を拡大できるのがいちばんのメリットです。

また当然ながら、買収した調剤薬局に働いていた人材を確保できることもメリットといってよいでしょう。その人材は近隣の医療機関や患者さんとの関係性をすでにもっている人材です。グループ薬局であれば、そこに新たな薬剤師を投入して、店舗全体として働きやすい環境にすることが可能ですから、薬剤師の定着率が高まるかもしれません。さらに、多店舗という規模をもっていれば、人材育成を行う体制づくりができます。そのような薬局は薬剤師には魅力的にうつりますので、新たな人材確保が容易になる好循環が生まれます。

好条件で薬局の買収やM&Aを行う方法

それでは、売却しやすい調剤薬局の条件、言い換えれば、買収やM&Aを考える際のチェックポイントには、どのようなものがあるでしょうか。

①処方箋を多数応需している医療機関が近隣にある

処方箋を多数応需している医療機関が近隣にあることは欠かせません。特にその医療機関の特殊な処方に対応する医薬品を備蓄することで、患者さんの利便性が高まり選ばれます。また、後発医薬品選定を医師と相談でき、後発医薬品調剤体制加算の算定も容易になります。

②競合が周囲に少なく立地がよい

近隣に医療機関があっても、競合する調剤薬局があると、患者さんは分散してしまいます。基本的には医療機関に最も近い立地(医療機関と同じ建物、医療機関の隣)であることが有利です。医療機関から近くても道路を挟むだけで立地の優位性は弱まります。

③かかりつけ薬局として、それなりの規模の地域の患者さんをすでにかかえている

「かかりつけ薬局」として、近隣の医療機関だけでなく、他の医療機関の処方箋を持ってきてくれる地域の患者さんがどれだけいるかは確認したいポイントです。

④薬剤師を多数雇用している

対人業務を行うには薬剤師が必要であり、かかりつけ薬剤師の調剤報酬を算定するには、研修認定薬剤師も必要です。そのような薬剤師を多数雇用しているなら、それに越したことはありません。

⑤取引先が豊富

かかりつけ薬局は、顧客にさまざまなOTC医薬品等を提供しますが、取り扱うためには、医療用医薬品の卸業者とは異なる業者との契約が必要になります。すでにOTC医薬品等の売れ筋品目をもっているなら、それも継続できれば、安定した売上構築の助けになります。

 

まとめ

よりよいM&Aを行うためには、売り手側も買い手側も積極的に情報収集を行うことが必要です。Batonz(バトンズ)は、コスト、成約までの期間、取り扱い案件が業界でも最高水準であり、幅広い条件での情報収集が可能なだけでなく、信頼できる専門家ネットワークを全国に持つM&A総合支援プラットフォームです。薬局の譲渡・買収を検討される際は、是非一度ご相談ください。

 

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