中小企業支援
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2021/06/16

属人的な売上アップを「ルーチン化」するには? ①ルーチン化の概要

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属人的な売上アップを「ルーチン化」するには? ①ルーチン化の概要
 営業活動など、売上アップの手法は属人的で、各自でやり方が異なるのが一般的です。  「営業活動は、自ら経験し、独自の手法を作り上げなさい」と指導する専門家も大勢います。  しかし実際のところ、ベテラン営業マンでも、各自で実施している手法は効率的かつ効果的とは限りません。  つまり、100点満点中、30点か40点の手法であっても、それが独自のやり方だ、と主張しているのが現状なのです。  そのため、営業を含めた売上アップの手法は、効率的かつ効果的な手法を合理的に設計したものでなければなりません。  事前に設計することで、売上アップの手法を「ルーチン化」することができるのです。  そこで、5回にわたって、この「売上アップのルーチン化」についてご説明していきます。  今回は第1回目で、「ルーチン化の概要」です。 ●売上アップの全体像  小さな会社は、他社とまったく同じものを同じように販売しても、低価格競争に巻き込まれて利益が出ません。  そのため、まずは、他社との差別化を明確にして、顧客に受け入れられる自社独自の強みを見出す必要があります。    これが「価値」です。  次に、この価値を顧客に認識してもらわなければなりません。そのために、ターゲットを絞って、自社の価値を伝えます。この「価値の伝達」を繰り返し行うことで、価値が浸透していきます。これが「ブランディング」です。  ブランディングによって価値を認めてくれた顧客は、他社より高い価格で購入してくれます。  つまり、高利益率で販売できるのです。  さらに、価値を認めてくれた顧客は、繰り返し購入してくれます。その結果、顧客は増え、顧客のリピート回数も増え、売上が安定するのです。 ●売上アップの手順化の概要  小さな会社にとって、価値を伝え、浸透させていくのは難しいのが現状です。  ここで大企業は、マスメディアを活用して、不特定多数の消費者に、一気に伝達します。  しかしこの方法は、費用が高いため、小さな会社は実施できません。  しかし、1人の顧客に対して繰り返し価値を伝え続ける方法であれば、小さな会社でも実施可能です。  つまり、日々の営業・販促活動を実施することで、1人1人の顧客に価値を理解してもらうよう「育成」して、商品を買ってもらえばいいのです。  そしてこのやり方を「手順」として設計すればいいのです。  さらに、この手順をルーチン化すれば、誰でも短期間で、手間・労力・時間・コスト・人手をかけず、効率的・効果的に運用できるようになります。  つまり、売上アップがルーチン化され、誰でもルーチン作業をこなすだけで、売上アップが実現するようになるのです。
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